じべ。の観てきた!クチコミ一覧

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磁界

磁界

浮世企画

新宿眼科画廊(東京都)

2013/05/17 (金) ~ 2013/05/22 (水)公演終了

満足度★★★★

キレイに一本とられる
過去に観た2作と比べて直球と言おうか誤解を恐れずに言えばベタでもあり、これはこれで充分面白いが…などと思って観ていたら最後の場でギャフン。
油断していたら不意に足を掬われる快感(爆)、的な?
明かされてみればそれまでのあれやこれやがそれぞれ腑に落ちる、みたいな。

ネタバレBOX

妙に「芝居がかった」演技や「ドラマでありがちな」状況・展開に「こういうのもアリなんだ」と思いながら観ていたら本当にドラマだったとはキレイに一本とられました。
「周囲の人々を描くことで本編には登場しない人物を浮き彫りにするシカケかな?」という先入観を持っていたので尚更に…(笑)
幕末異聞 武士の影(もののふのかげ)

幕末異聞 武士の影(もののふのかげ)

(有)オフィス パラノイア

「劇」小劇場(東京都)

2013/05/02 (木) ~ 2013/05/06 (月)公演終了

満足度★★★★

ベテランの技量を実感
日本映画全盛期の娯楽時代劇のような面白さ。
終盤はσ(^-^)がよく批判するタイプのものであったり疑問点があったりした(ネタバレBOXへ詳述)が、それぞれ合理的な理由を見出だせるあたりも隙がなく、ベテランの技量というものを実感する。

ネタバレBOX

基本的に主人公やそれに近い人物が命を落とすことで解決するのは好みではないが、本作の場合は騙されたとはいえ人を殺めてしまったことを悔いていたことで納得できたし、母の霊がまだ成仏しないのも息子が元服するまで見守るのだな、と理解できたし。
ひかる君ママの復讐

ひかる君ママの復讐

月刊「根本宗子」

BAR 夢(東京都)

2013/04/28 (日) ~ 2013/05/06 (月)公演終了

満足度★★★★

異色のバックステージもの(笑)
小劇場系演劇自虐ネタ満載の傑作コメディ。当初と内容を変えざるを得なかったかも知れないが、不慮の交代劇さえネタにして取り込む貪欲さもあって…。
バックステージものは、ピンチを切り抜けて何とか幕を開けようとか公演を続行させようとかする演劇人を描くことによって創り手の演劇愛を語るのが定番で、ソコが好きなのだけれども、そういったのとほぼ無縁なのが潔いよなぁ(笑)
いや、作品自体は定番と無縁ではあるものの、上演するまでの現実が「定番」そのものだったと言えるので敢えて描かなかったのか?(笑)

なお、ダブルキャストになったため、5月6日におかわりもする。

異空間

異空間

643ノゲッツー

STUDIO543(中野店)(東京都)

2013/05/11 (土) ~ 2013/05/13 (月)公演終了

満足度★★★★

「演劇のカジュアル化」にイイんじゃね?
実験的かと思いきやギャラリー、カフェ、民家などでの公演が日常化した小劇場界では至ってマトモ(笑)。
むしろ、回想など場が移る時に(ありものの)照明で上手く表現していたなと。
また、内容も好きなタイプの「夢?現実?」な部分を含みながら60分とコンパクトにまとまっており、住宅街の商店街という立地も含めて「演劇のカジュアル化」にイイんじゃね?

札憑キNoir

札憑キNoir

劇団Ya-taro

シアター・バビロンの流れのほとりにて(東京都)

2013/05/08 (水) ~ 2013/05/12 (日)公演終了

満足度★★★★

脚本・演出・演者・美術どれもセンス良くて満足
ふとしたことから封印を解いた妖怪と組んで連続通り魔を探すことになる「札付きのワル」の物語。
メインストーリーに程よくサブエピソードを交えて笑いもまぶした脚本に擬闘や憑依シーンを筆頭とした役者陣の好演、2方向の客席のどちらも意識した演出など、あれこれ満足。
さらにこの世ならぬ世の者たちの衣裳・メイクもセンスが良く、サブエピソードの泣かせどころ(黄色い子犬ちゃんと友だちのハナシや母の想い、父の未練)にもツボを突かれる。
ただ、主人公にしても妖怪にしてもイイ奴過ぎるのが欠点?(笑)

SHOOTING PAIN

SHOOTING PAIN

コロブチカ

横浜美術館レクチャーホール(神奈川県)

2013/05/04 (土) ~ 2013/05/06 (月)公演終了

満足度★★★★★

コロ・池亀ご両人のイイトコ取り
前半のドタバタ系パートは池亀色が濃厚だが演者がオトナなので(?あくまで私見)また違った味わいがあり、終盤ではしっとりとした哀しみも漂って(「まあくんがいなくなった」以降、立花・マツリそれぞれの喪失感が現出して切ない)、コロ・池亀ご両人のイイトコ取り的な感覚。
OP・EDのシルエットで見せるダンスもステキ!(映画のOPタイトルバックのようでもある)

focus. 神話

focus. 神話

ミームの心臓

王子小劇場(東京都)

2013/05/02 (木) ~ 2013/05/08 (水)公演終了

満足度★★★

構成はともかくなげーよ!
【総論】
「どちらかと言えば神話よりもアレでは?」に始まり、真っ当に神話に向き合い過ぎた(?)ものを経て、程よくバランスの取れた作品で締めた、な感じ(私見)。

【各論】
ハイブリッドハイジ座「皮にパンク」
神話と言うより都市伝説的な題材だったがトップバッターとして観客を引き付けるに足るイキオイはアリ。
ただ、70分はチョイ長?

ミームの心臓「東の地で」
いかにもミームらしい雰囲気を持った「力作」。
いや、幹事ということもあってかチカラが入り過ぎて堅苦しいという意味で。
とはいえ、終盤での結界(?)や血の「見せ方」などが好き。

四次元ボックス「cicada」
両極端な2作の後に程よくバランスのとれた1作。
移転前のユーロスペースの小さい方のスクリーンでレイト上映されていた映画のようなニオイと神話ネタが上手くブレンドされて好み。

しかし全部観ると3時間半(初日は4時間だったとか)にも及ぶというのに小さなパイプ椅子の席が多いのはいかがなものか?

ネタバレBOX

四次元ボックスの作品には角膜移植により故人の見たものが見えるようになるというブラックジャック「春一番」が原作の映画「瞳の中の訪問者」を連想。
いのちだいじに【全6ステージ終了しました!】

いのちだいじに【全6ステージ終了しました!】

駄目なダーウィン舎

アートスタジオ(明治大学猿楽町第2校舎1F) (東京都)

2013/05/09 (木) ~ 2013/05/12 (日)公演終了

満足度★★★★

「ホンキのオトナの学芸会」あるいは「新世紀型アングラ」
レトロフューチャー風味の少年冒険活劇。
思いっきりベタな展開、あからさまなカツラ、わざとらしいメイク、芝居がかった台詞回しなど、良い意味で「ホンキのオトナの学芸会」あるいは「新世紀型アングラ」?(笑)
練馬というB級(三流?)感溢れる地が舞台なのもイイ。

もうひとつある世界の森に巣喰う深海魚たちの凱歌

もうひとつある世界の森に巣喰う深海魚たちの凱歌

あなピグモ捕獲団

シアター711(東京都)

2013/05/09 (木) ~ 2013/05/12 (日)公演終了

満足度★★

本編はともかく時間にルーズ過ぎる
まるで夢の中のように森からエレベーターの中などといつの間にやら場が移っているという舞台向きな展開の前半と人や世間との繋がりに芥川リスペクトを加えた後半が割と好みだが、定刻前になし崩し的に受付を開始したり開演が10分以上押しても知らん顔だったり、時間にルーズなところはいただけない。(よって星を1つ減ずる)
一方、客席に忘れ物があったことを終演後いち早くメールで知らせたことについては感心。

おるがん選集 3

おるがん選集 3

風琴工房

くらしのアトリエ ひらや(東京都)

2013/04/27 (土) ~ 2013/05/06 (月)公演終了

満足度★★★★

「小説を見せる」感覚
観る文学または立体文学なオモムキ。
片や原作を読んでおり、片や初演を観ていながらも、ディテールが記憶から飛んでいたので新鮮?(爆)
そんな中、「痩せた背中」での回想場面の見せ方が独特と言うか、さりげなくヒントを見せて入るので「あ、そういうことね」とワカる、な感じ。
また、「小説を見せる」な感覚で、原作の記述はこうなんだろうな、と想像できる気がしたと言うか、実際に思い浮かべてしまったりもして。

春のおたより

春のおたより

てがみ座

ギャラリーLE DECO(東京都)

2013/05/08 (水) ~ 2013/05/12 (日)公演終了

満足度★★★★

あの武骨な会場が!?
劇団員による自主企画。時節柄タイムリーな題材を扱った作品を選択したこともさることながら、演技・明かり・音によってあの武骨なルデコの4階からイントレが(脳内で)消えてマンションの部屋や用水路脇、竹籔に変貌するのがさすが。

暗室の窃視者

暗室の窃視者

オフィス再生

APOCシアター(東京都)

2013/05/09 (木) ~ 2013/05/12 (日)公演終了

満足度★★★★

プレトークに助けられた
高木主宰が13歳の頃に思ったこと2点(星は覗き穴、言葉の共通認識)をベースにした「やりたいことをやった」との一編。
確かに今まで観てきた中で最長にして最もワカりにくいか?
プレトークなしではさっぱりワカらんかったかもなぁ?
で、端的には「純演劇もしくは薄暗がりの中での散文詩とダイヤロオグ、高度で難解かつナンセンスな言葉遊びを含むストーリー添え」といったところか?

ネタバレBOX

とはいえ、一部を
 「ご隠居ォ、一人称ってのを売っちまうとどうなるんで?」
 「そうさな、自分というものを表現できなくなるな」
 「そりゃあてぇへんだ…」
と変形するとナンセンスの極致っていう…(笑)

あと、冒頭の「言葉を解体する音」(だっけ?)の正体がラチェットレンチだったとは。
明け星の頃には ~セロ弾きのゴーシュ~

明け星の頃には ~セロ弾きのゴーシュ~

ゲンパビ

シアター風姿花伝(東京都)

2013/05/03 (金) ~ 2013/05/05 (日)公演終了

満足度★★★★

青空文庫で原作読むぜ♪
セロ弾きをライターに変えるなどした翻案部分だけではピンと来なかったかもしれないところ、原作(を抜粋してのリーディング)パートも併行させることで相乗効果をあげるという頭脳プレー。
ノートPCの照り返しを使ったり、灯体のいくつかをかなり低いところに下げたり床に置いたり、な明かりとシンプルながら空間をうまく整理して使い分けた装置も同様に1+1が2より大きい効果をあげている、的な。
青空文庫で原作読むぜ♪

サクラにままごと

サクラにままごと

劇団「14歳」

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2013/05/02 (木) ~ 2013/05/06 (月)公演終了

満足度

次回が正念場か?
主人公である女子中学生2人が迷い込む異世界が如何なる設定なのかすぐにワカらないのでノリ遅れてしまう上にテーマが絞りきれず半端になった印象。
第1回から続けて観ているが、次第に満足度が下がり、今回はとうとうチケット代に届かない感じ。次回は持ち直して欲しいモノだ。

クリエイタアズ ハイ

クリエイタアズ ハイ

ホチキス

OFF OFFシアター(東京都)

2013/04/17 (水) ~ 2013/04/28 (日)公演終了

満足度★★★★

ようやるわ!(笑)
お得意(?)のナンセンス気味ファンタジー、いつもながらのクオリティに2Dが3Dになるギミックなどもありさすが、と思っていたら終盤でさらに大きなシカケが登場して一気にさらう、的な?(笑)
某劇団並みのスペクタクルや客席上空のアレなど、ようやるわ!

ネタバレBOX

ちなみに「某劇団」は桟敷童子、「客席上空のアレ」はNゲージ。
Turn-over

Turn-over

劇団Peek-a-Boo

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2013/04/25 (木) ~ 2013/04/29 (月)公演終了

満足度★★★★★

ある程度の年齢を重ねないと書けない領域?
生前の行いの善さにより人生の途中からやり直すチャンスを与えられた主人公の「もうひとつの人生」の結果は?というストーリーを通して語る人生論・幸福論。
といっても語り口は柔らかくユーモラスで堅苦しさなど皆無でむしろ優しく楽しい。
誰もが思ったことがあるであろう「もしもあの時…」がたとえ実現していたとしても今より良い人生になっていたとは限らないし、遡ってやり直すことは自分の人生やそれに関わった人々を否定することになるので、今を大切にしなさい、というメッセージが心にしみる。
若干の説教臭さがないとは言いきれない(爆)が、少なくとも観ている間はそんなことは感じさせず、老い先短くなった時の幸福、何を以て幸福と考えるか、何に幸福を感じるか、そして息を引き取る時に良い人生だったと思えることこそ幸せなのではないか、などのテーマがあたたかくてステキ。
ある程度の年齢を重ねないと書けない領域だろうなぁ。
なお、是枝裕和監督の「ワンダフルライフ」(1999年公開)を連想したりも。

猪突タッチアップ≪ご来場ありがとうございました!≫

猪突タッチアップ≪ご来場ありがとうございました!≫

劇団ズッキュン娘

北池袋 新生館シアター(東京都)

2013/04/25 (木) ~ 2013/04/29 (月)公演終了

満足度★★★★★

アッパレ!な青春ドラマ
安定の池亀脚本とテンポの良い演出に演技陣も応えての三位一体、アッパレ!
上手の通路と舞台下手のハケ口を使ってのスピード感ある場転は会場の活かし方を心得ているなぁ、とも。
また、オープニング他での試合・練習シーンも狭い中でそれらしく見せており、20歳の国の「花園」と双璧を成す、な感じ。
さらに、通路に増設した席を終演後すぐに撤去したりのスタッフワークも◎。

ブラック・サバンナ

ブラック・サバンナ

世田谷シルク

アトリエ春風舎(東京都)

2013/04/03 (水) ~ 2013/04/14 (日)公演終了

満足度★★★★

新境地「堀川SF」を堪能
基調は夢の中のような現実離れしたあるいはブッ跳んだ世界ながら「あんなこと」や「そんな事例」(ネタバレBOXへ)を通して溶け込んでいた「あるもの」が浮上してくる、みたいな。
また、オチが小松左京とかそのあたりのSFにありそうでニヤリ。考えようによっては本作を原案にして「2001年…」とか「コンタクト」のような哲学気味のハリウッド映画も作れるのでは?とさえ思う。(あくまで私見)

ネタバレBOX

伏せた部分は「食物連鎖」や「猫の虐殺」を通して「命というもの」が浮上してくる、ということ。
戦場のピクニック

戦場のピクニック

長堀博物館◎プロデュース

d-倉庫(東京都)

2013/04/23 (火) ~ 2013/04/24 (水)公演終了

満足度★★★★★

長堀アレンジ絶好調
人物を2人削って1人加えた上で創作部分を加え、冒頭の兵士のパートを敵兵と2人に言わせたり「敵になったのはいつからか?生まれた時からか、その後か?」という問答を繰り返したり(大事なことなので◯回言ってみました的)で長堀アレンジ絶好調。
慰問歌手(←創作人物)のラストの反語的でシニカルな台詞も心に刺さり、反戦の意志をより強く押し出したことに感銘を受ける。(←やや大袈裟)

フェルナンド・アラバール「戦場のピクニック」フェスティバル

フェルナンド・アラバール「戦場のピクニック」フェスティバル

die pratze

d-倉庫(東京都)

2013/04/23 (火) ~ 2013/05/06 (月)公演終了

満足度★★★★★

gojunko、佐渡島明浩、長堀博物館
【総論】
gojunko はオーソドックス、佐渡島明浩は何と素舞台に2人だけで、そして長堀博物館は人物を増減させて内容も加徐して見せて、最初に編曲しバックも付いた完成品を聞かせ、次いでアカペラ版、最後にRe-Mix ver.で締めた、という感じが面白い。

【各論】
gojunko は所謂一般的な芝居のスタイルで、どこまでが戯曲でどこまでが演出なのか、と思っていたところに佐渡島明浩がト書きまで読むカタチで見せてくれて「あぁなるほど」と。
長堀博物館は別途そちらの公演情報へ…。

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