Time Trouble 齢30
劇団虎のこ
ギャラリーLE DECO(東京都)
2007/09/04 (火) ~ 2007/09/23 (日)公演終了
満足度★★★
C:30を迎えようとする男達 Under30
前週の2バージョンよりもキャストが若い、という先入観があるためか、若々しく感じられる。また、「5回目」に主人公が壊れるシーン、前週はラップだったのがプロレスネタになっており、その辺も「若々しい」と感じた原因か?
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COLLOL
王子小劇場(東京都)
2007/09/06 (木) ~ 2007/09/10 (月)公演終了
満足度★★★
「Re-mix」な芝居
原作を必要最小限…いや必要以上に(笑)削ぎ落とし、坂口安吾や梶井基次郎のテキストやオリジナルのパートも加えた「Re-mix」な芝居。直前に戯曲を読んで臨んだら、まんまの部分や割愛された部分、付加された部分などもわかって面白かった。
おとう
劇団ヨロタミ
コア・いけぶくろ(旧豊島区民センタ-)(東京都)
2007/09/07 (金) ~ 2007/09/09 (日)公演終了
満足度★★★★
人情系ホームドラマ
母親が早くに亡くなり、父親と娘3人で暮らす一家とその周辺の人々の四半世紀にわたる歴史の要所要所を描いた人情系ホームドラマ。
とりたてて大きな事件やドラマチックな出来事が起こるワケでもないのに、家族(&ご近所さん、幼な馴染みなど)のつながりがじんわりと心にしみて心地良い。
起きた事を時系列的に並べるのでなく、シャッフルして変化をつけているという構成も巧い。
それにしても比較的最近の時点と、昭和55年のまだ独身で越してきたばかりで引越し荷物が片付いていない状態との転換は見事。短い暗転の間にサッと変えられるように工夫されているんだろうなぁ。
最愛
劇団宝船
駅前劇場(東京都)
2007/09/06 (木) ~ 2007/09/11 (火)公演終了
満足度★★★★
恋愛系月9ドラマのような様相?
全員が1人あるいは複数の登場人物に想いを寄せている状態は昼メロほどではないが、恋愛系の月9ドラマのような様相?(笑)
見事なまでに恋愛の不条理を描いており、同時に本人は真剣であっても傍目には滑稽、という側面もクッキリ。またこれが演技陣の力もあってリアル。
その演技陣、最初はドラマで知り猫田家プロデュース以降舞台でもよく観ている猫田直と、KAKUTA の『神様の夜』で見初めた後藤飛鳥を筆頭にそれぞれに見事。
特に、いつもはアヤしかったりコワかったりする猫田直のキュートな一面を見ることができたのは良かったかな?(笑)
新撰組寄留記 FROG
DMF
シアターVアカサカ(東京都)
2007/09/05 (水) ~ 2007/09/09 (日)公演終了
満足度★★★
殺し合いの無意味さ・無益さ
時としていささかムチャな部分もありつつ、時代劇らしからぬメイク&ヘア(衣裳は一応それなり)や、トンボをきる者までいる殺陣は斬新だし、殺し合いの無意味さ・無益さを描いたあたりには感心。ただ、休憩なし2時間40分はちょっと長いか?
猫と針
演劇集団キャラメルボックス
俳優座劇場(東京都)
2007/08/22 (水) ~ 2007/09/09 (日)公演終了
満足度★★★★
恩田陸っぽさ全開
基本的にはモノトーン系で椅子が5脚あるだけの舞台で演じられる5人芝居、出だしから恩田陸っぽさ全開。(笑)
そのスタイルといい、過去の未解決事件(?)の真相を探るストーリーといい、特に「木曜組曲」に近いかな?いずれにしても恩田作品をかなり読んでいる身には非常に楽しい。
また、チェロの生演奏による音楽、スパッと切り落とすように台詞ひとつで〆るピリオドの打ち方なども普段のキャラメルとは一線を画すと言うか、小規模の小屋向けと言うかで、そんなあたりはさすが「チャレンジシアター」。
キャラメルではムリだろうけれど、むしろもっと小さい小屋で観たいなぁ。
ONE!
劇団Peek-a-Boo
東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)
2007/09/05 (水) ~ 2007/09/09 (日)公演終了
満足度★★★★★
初演の感動が鮮やかに蘇る
改訂による登場キャラクター若干増はむしろ物語を整理するのに役立っており、前身である劇団第三反抗期時代の初演の感動が鮮やかに蘇る。
テーマといい、その手法といい、キャラクター設定といい、安易なハッピーエンドではない結末といい、どれをとっても大変満足。
なお、6日の若手主体Bキャスト、9日のベテラン系Aキャスト、それぞれ特色があり、その味わいの違いも良かった。
Time Trouble 齢30
劇団虎のこ
ギャラリーLE DECO(東京都)
2007/09/04 (火) ~ 2007/09/23 (日)公演終了
満足度★★★★
A:30歳の男達 Just 30
比較的オーソドックスなFバージョンに対してこちらはテンションが高め。ゆえに残響の多い小屋ということと相俟って台詞が聞き取りにくいという難点があるも、先にFバージョンで観ていたために問題ナシ
Time Trouble 齢30
劇団虎のこ
ギャラリーLE DECO(東京都)
2007/09/04 (火) ~ 2007/09/23 (日)公演終了
満足度★★★★
F:30に抗うオトメ達 Around 30
時間ものSFでは定番的な「過去を改変しても結局行き着く先は同じこと」「過去を改変して出発した時点に戻ると変化がおきている」の両パターンをうまく組み合わせて笑いもまぶした上出来作品
エンジェル・アイズ
劇団M.O.P.
紀伊國屋ホール(東京都)
2007/08/29 (水) ~ 2007/09/05 (水)公演終了
満足度★★★
ロイヤルストレートフラッシュ
OK牧場の決闘が行われたトゥームストーンを舞台に西部劇のビッグネームや有名作家まで登場する後日譚。いかにも西部劇な衣裳やメイク、馬の表現、わずかな差し替えでサルーン内部から町の外の荒野まで表現可能な装置なども含めて楽しむ。
また、前回公演から始めたカーテンコールでの演奏&歌のみならず、オープニングの「ローハイド」も楽しかった。
柘榴ノ森
演劇ユニット 金の蜥蜴
神楽坂die pratze(ディ・プラッツ)(東京都)
2007/08/31 (金) ~ 2007/09/02 (日)公演終了
満足度★★★★
サスペンス・ホラー仕立て
能楽の「安達ケ原(黒塚)」を現代劇のサスペンス・ホラーに仕立てつつ、薩摩琵琶の生演奏によって古風な味わいを残すという「アクセルとブレーキを同時に踏んでいる」ような翻案が○。また、ユーモラスな前説も楽しい
犬顔家の一族の陰謀
劇団☆新感線
サンシャイン劇場(東京都)
2007/08/11 (土) ~ 2007/09/09 (日)公演終了
満足度★★★★
アソビ心満載
金田一関連と『DEATH NOTE』をはじめ、おおよその元ネタはわかったが、未見の『エリザベート』がわからなかったのはちょっとクヤしい。 とはいえ紗幕に投射した映像と生の演技を合成する手法とか見事だし、全体的にアソビ心満載でかなり楽しむ
TOWER
劇団伍季風 ~monsoon~
Route Theater/ルートシアター(東京都)
2007/08/31 (金) ~ 2007/09/02 (日)公演終了
満足度★★★★
愉快なオチが画竜点睛を打つ
過去の3作と作家が変わったものの、テイストは変わらず、内容も比較的タイムリーな上に終盤では自然保護が謳われることに加えて愉快なオチが画竜点睛を打つという感じで満足
THE WINDS OF GOD
傑作を遊ぼう。rorian55?
アイピット目白(東京都)
2007/08/29 (水) ~ 2007/09/02 (日)公演終了
満足度★★★★
結末の変更は一長一短?
エル・カンパニー版を観たことがないというフルヤマモトミによる演出は正攻法ながら結末を変更。キンタを喪ったアニキの喪失感はよく出ており、余韻が残って良いが、神父が分隊長のその後であるというのがわかりにくいデメリットもあり、一長一短?
デスパレート・ブロードウェイ
ダイアックスプロデュース
シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)
2007/08/29 (水) ~ 2007/09/02 (日)公演終了
満足度★★★★
ダンス界内幕的なストーリー
ダンス界内幕的なストーリーは、もしかすると実際にあったエピソードも含まれているのではないか?という感じ。また、ふんだんに取り入れられたダンスシーンが、ヒップホップ、インド風などバリエーションに富みワンパターンにならないのも巧い。
性癖優秀
柿喰う客
新宿シアターモリエール(東京都)
2007/08/29 (水) ~ 2007/09/04 (火)公演終了
満足度★★★★★
「疾走感」
一言で表現すれば「疾走感」、とにかくテンポがイイ。普通の演出なら2時間半にはなろうかというものをマシンガントークのような小気味イイ台詞回しと怒濤のクライマックスによって2時間程度に収めてしまうのはホント、スゴい。
だもんで、リピーター価格800円にて9月2日に再見。
犬神戦記
SOULPROJECT
シアターVアカサカ(東京都)
2007/08/29 (水) ~ 2007/09/02 (日)公演終了
満足度★★★★★
戦争の無意味さ・無益さをよく表現
人死にが多すぎるという気がしないでもないが、戦争というものの無意味さ・無益さがよく表現され、権力に心奪われた者の末路なども描いており、シェイクスピア作品なども連想。また、武器デザインとそれを使ったアクション・闘いっぷりもイイ。
また、2回目(9月2日:I列8番)には1度観てストーリーは把握しているので、その場面でメインでない役者の演技や、台詞のディティール及び初回に目を奪われた高倉亜樹のアクションに注目して観る。
リサリサ・バナールと竜のコンパス
colorchild
明石スタジオ(東京都)
2007/08/23 (木) ~ 2007/08/26 (日)公演終了
満足度★★★★
「海洋版ラピュタ」?(笑)
「海洋版・宮崎駿」的な雰囲気とRPGっぽい感覚を持ったワクワクの冒険もの。よく練られてツボを心得たストーリーと、すべて肉体で表現することで人物や場面の瞬時転換を可能ならしめた「惑星ピスタチオ的手法」が見事。
西遊記アンリミテッド
projectMISSLING
シアターブラッツ(東京都)
2007/08/24 (金) ~ 2007/08/26 (日)公演終了
満足度★★★★★
西遊記 Re-MIX
原作の登場人物やストーリーにオリジナルのキャラクターやエピソードを加え、さらに仮面ライダーなどヒーローものへのオマージュとギャグもまぶした「西遊記 Re-MIX」。コミカルに見せながらも「力」や「戦うこと」の意味を問うているのがイイ。
また、入場時に筆記用具の有無を問う心遣いも嬉しい。
夢顔 …ソノ花ハ、咲カナイ…
ジェットラグ
新宿シアタートップス(東京都)
2007/08/24 (金) ~ 2007/09/02 (日)公演終了
満足度★★★★
桟敷童子テイストが見え隠れ
東憲司作品には異色なキャストもいる中、それが良い方向に作用して新たな化学反応を生み出したと言うか、基本的には笑いも多く明るく愉快で、しかし時として桟敷童子テイストが見え隠れするのが面白い。