マスター
劇団やったるDAY!
ウエストエンドスタジオ(東京都)
2007/09/26 (水) ~ 2007/09/30 (日)公演終了
満足度★★★★
既視感は拭い去れないが、逆に言えば王道
全体的にはベタで定番っぽく既視感が拭い去れないが、逆に言えば王道だし、終盤、大事なプレゼンテーションの途中で仲間たちの言葉が主人公の脳裏をよぎるあたりでは泣けるし、その後のエピローグ前の会話などもとてもステキ。
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マシュマロ・ウェーブ
赤坂RED/THEATER(東京都)
2007/09/26 (水) ~ 2007/10/03 (水)公演終了
満足度★★★
場景が目に見えるよう
震災により池袋から川越街道を歩いて帰宅することになった人々を描いたロードムービーならぬ「ロードプレイ」。ほとんどの人物が上手から登場して下手にハケるという繰り返しだが、それぞれの場景が目に見えるようなのがユニーク。
アンラッキー・デイズ
ネルケプランニング
青山円形劇場(東京都)
2007/09/19 (水) ~ 2007/09/27 (木)公演終了
満足度★★★★
「ついている」と「ついていない」の境界
筆頭キャストということで期待したほど小松彩夏の出番は多くなかったが、「ついている」と「ついていない」の境界は曖昧で、気の持ちようによってどちらにもなり得るというメッセージを含んだストーリーとモロ師岡、大熊啓誉のクセ者ぶりが良くて満足。
蒼い月への扉 白い月への扉~ノアの方舟篇・記憶の軌跡篇~
劇団Spookies
シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)
2007/09/20 (木) ~ 2007/09/24 (月)公演終了
満足度★★★
ノアの方舟篇
戦況が激化して戦死者が増えてゆくあたりの重さ、暗さ、苦しさによって終盤での安心感のようなものが際立ち、「欠陥のない遺伝子を持った者」たちがノアの方舟で「蒼い月」に向かうことが大きな希望に感じられるのはわかるが、重すぎかも?
蒼い月への扉 白い月への扉~ノアの方舟篇・記憶の軌跡篇~
劇団Spookies
シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)
2007/09/20 (木) ~ 2007/09/24 (月)公演終了
満足度★★★★
記憶の軌跡篇
グワィニャオンのわたべみほの初戯曲&初演出。
ここ3ヶ月ほどの間に観た芝居と題材的にカブっている部分が2つあるも表現や味わいが全く異なるのが芝居の面白さ。
また、小学生時代の回想シーンがノスタルジックで「あぁ、あったよなぁ、あんなこと」と非常に共感。
人格崩壊の危機に陥るのがちょっと唐突な気がしないでもないが、封印された記憶の真相で泣かされたから相殺ってところか?
人選組、参る!
天然工房
ザ・ポケット(東京都)
2007/09/21 (金) ~ 2007/09/24 (月)公演終了
満足度★★
喰い足りない感が残る
予備校の講師室を舞台にした1シチュエーションのコメディで、ある人物が事実を隠そうとして仕組んだことで波紋が広がるという王道的なストーリー。
ただ、設定に強引というか無茶というか、なところが散見されて、そこを「芝居のウソ」と割り切れば確かに楽しいのだが、何か喰い足りない感が残る。
欲を言えば単なるドタバタではなく、何か訴えるものも欲しかった。最後に「知識として知っているだけではなく体験してみばければわからない」みたいな台詞もあるが、本編とリンクしていないためにとってつけたように聞こえてしまうし…
憑神
松竹
新橋演舞場(東京都)
2007/09/04 (火) ~ 2007/09/26 (水)公演終了
満足度★★★★
G2の脚本・演出が見事
35分の休憩を挟んで3時間5分=正味2時間半と映画よりちょっと長めながら、休憩を挟むこともあってかダレることなく、しかもうまく整理して見せてくれて、昨年の『魔界転生』に引き続き、G2の脚本・演出が見事。
彼のことを知る旅に出る
ペテカン
新宿シアタートップス(東京都)
2007/09/20 (木) ~ 2007/09/30 (日)公演終了
満足度★★★★★
三拍子揃った秀作
関係者の証言のみによってある人物を浮き彫りにするドキュメンタリーに似たスタイル。
元来会話表現が抜群に上手い上に、時にコミカル、時にしっとりとして、さらに意外な登場人物(笑)まであって、まったく飽きさせず。手法がユニークで、装置も効果的、さらに笑えて泣けて、と三拍子揃った秀作。
また、27日(L列7番)終演後にはトークイベントがあり、秘話あり秘蔵映像ありで非常に楽しかった。
へそのはなし
昭和芸能舎
シアターブラッツ(東京都)
2007/09/14 (金) ~ 2007/09/24 (月)公演終了
満足度★★★★
従来よりも大きなテーマ
ここ何回かの公演と異なり、かくし芸的な集団パフォーマンスはなかった代わりに、ダムに沈む村の住民の気持ちや、地方に対する大都市の横暴・身勝手のようなものも描いて従来よりもテーマが大きく、それでいてコメディ要素もふんだんで娯楽性も失わないというあたりが上手い。
ATTLIVE5
ATT
国立オリンピック記念青少年総合センター・カルチャー棟・小ホール(東京都)
2007/09/21 (金) ~ 2007/09/21 (金)公演終了
満足度★★★★
より洗練されてきているのに感心
いつものように脱力系のナンセンスショートストーリーと他に類を見ないホンキ・実戦系アクションの組み合わせだが、おバカなギャグを見ていると「ホントにこの面々がアクションを演るのか?」というくらいギャップがあって、それがまた楽しい。
そのショートストーリーも回を重ねるにつれて、より洗練されてきているのに感心。今回は1編目の出だしがかつての連作ショートコント風だったり、2編目に大喜利風のパートをストーリーに組み込んだりというのが特に見事。
鬼が見る 夢の名は修羅
劇団TIME LIMITS
相鉄本多劇場(神奈川県)
2007/09/20 (木) ~ 2007/09/24 (月)公演終了
満足度★★★★
伝奇系アクション時代劇
前半は若干冗長な感があるが、後半は1つの大きな流れになり、登場人物それぞれの相棒、上司や部下、恋した相手などに対する「想い(あるいは思いやり)」などが表現され(これがイイんだなぁ)切ない幕切れまで一気で見応えがあるので休憩なし2時間半とやや長めながら、さほどその長さは感じず。
ところで由那を筆頭に女性キャラの死に際がそれぞれ良いのは脚本が女性によるものだからか?
一方、これは前半だけれど、遊郭の見習いのコがギャルピースをしたり、尾行する時にかえって目立つんじゃね?なファッションサングラスで変装(?)するなんて時代設定を無視した小ワザも好き。
時代設定無視といえば、このテの作品では定番化した印象もあるけれど、新旧とり混ぜた衣装もステキ。鬼側と人間側を往き来する人物の衣装による表現もナイス。
また、音楽も三味線からプログレ系、セミ・クラシック系まで各種取り入れてそれぞれ合っていたのが○。
Time Trouble 齢30
劇団虎のこ
ギャラリーLE DECO(東京都)
2007/09/04 (火) ~ 2007/09/23 (日)公演終了
満足度★★★★
D:30を迎えようとする女達 Under30
Cチーム同様フレッシュな感じ。
総論的には芝居自体が面白いことに加えて6チームそれぞれに特色があるので全部観ても楽しかった、と言うよりむしろ全部観たのでより楽しめた。
さらに初演(未見)は萬スタジオ(現・萬劇場)だったのが今回は Gallery LE DECO 5(しかも3方囲みの客席)で、劇中設定の「渋谷の雑居ビルの1フロアに構えた事務所」に近く、臨場感もあって○
Time Trouble 齢30
劇団虎のこ
ギャラリーLE DECO(東京都)
2007/09/04 (火) ~ 2007/09/23 (日)公演終了
満足度★★★★
E:30越えのオヤジ達 Over30
6チーム中最年長らしく落ち着いた感じの仕上がり。その意味ではFチーム同様、オーソドックスとも言える。しかし、このバージョンだけ主人公がメガネではなく代わりに「10%」がメガネだったのは何故?
JIRU II 【re:start】
プロデュース集団『JIRU』
ウエストエンドスタジオ(東京都)
2007/09/18 (火) ~ 2007/09/23 (日)公演終了
満足度★★★
ピカレスク系コメディ
登場人物の大半が胡散臭かったりアヤしかったりするピカレスク系コメディ。中盤にもう少しテンポがあればドタバタ感があって面白かったろうし、終盤の美術品価格批判はもう少し掘り下げて欲しかった。
一方、美術館を表現した舞台美術はとても良い。
Oji ~ヘンテコリンなわんぱくおじさん~
グワィニャオン
前進座劇場(東京都)
2007/09/15 (土) ~ 2007/09/16 (日)公演終了
満足度★★★★
擬人化表現がユニークで楽しい
マレーシア北西のランカウイ島を主な舞台とした作品で、人間のみならず、動物、鳥、虫なども多数出演しており、この擬人化表現が衣装やメイクも含めてユニークで楽しい。車寅次郎風やバッファローマン風もあり、鷹や鷲によるエアリアル(舞台が広いので4本も!)まであって。
また、内容についてはひたすら自然を賛美する甘口ではなく、自然界の掟というか厳しさ、非情さもをキッチリ描いて○
散歩する侵略者(再演)
イキウメ
青山円形劇場(東京都)
2007/09/12 (水) ~ 2007/09/16 (日)公演終了
満足度★★★★★
「こりゃあ深いゾ」
G-up 版の時には予備知識もなくストーリーを追うのに懸命だったが、今回はディテールに注視する余裕もあり、その結果「こりゃあ深いゾ」と…
ボディ・スナッチャー系SFから入りながらも実は哲学的で、終盤での嶋海の決断(というか訴えというか)には胸を打たれる。それも個人的なものと全世界的なものと二段構えにしてあるのが巧い。
この素晴らしき世界
鈴置洋孝プロデュース
シアターサンモール(東京都)
2007/09/11 (火) ~ 2007/09/16 (日)公演終了
満足度★★★★
有終の美
大半はコメディタッチながら、終盤で親子関係(それも2組)がクローズアップされるという王道パターンが見事。それにしても麻生美代子をベテランソープ嬢役にするなんて、さすが。また、日替わりゲストによるコーナーでは公演秘話も聞けて楽しかった。
”この女たちワケアリ?”(仮)
シネマ系スパイスコメディAchiTION!
しもきた空間リバティ(東京都)
2007/09/15 (土) ~ 2007/09/16 (日)公演終了
満足度★★★★
7つの平岡真奈
本人と内部にいる複数の人格が対峙するという発想は昔観た他劇団の作品と共通ながら全く異なったテイストに仕上がっているのが面白い。また、途中で外見と中身が総入れ替えになるが、演者は変わっても人格がキチンと表現されているのは見事。
金と銀の鬼
X-QUEST
シアターVアカサカ(東京都)
2007/09/12 (水) ~ 2007/09/17 (月)公演終了
満足度★★★★
かなり初演に忠実
初演を観ていたのみならず、パンフに書かれていたこの作品のベースになったものを開演前に読んでいたので、観ていて大いに納得。また、登場人物が1人増えたのと、一部キャストが入れ替わった以外はかなり初演に忠実で、むしろ加筆された部分でよりわかりやすくなってもいるかも?
それにしても、いつもながら言葉遊びが巧み。最近は劇中では「野田秀樹チックな言葉遊び」とか「ボキャブラマジック」とか言わなくなったけれど、X-QUESTも番外公演で野田作品の「トクナガ Mix」なんか演ってくれないかしら?などと思ったりもして…
なお、9/17にもH列7番で観る。
Time Trouble 齢30
劇団虎のこ
ギャラリーLE DECO(東京都)
2007/09/04 (火) ~ 2007/09/23 (日)公演終了
満足度★★★★
B:30歳の女達 Just30
ラップから入って落語を経てプロレスに辿り着くという「5回目」の壊れ方が秀逸、さすが「飛び道具」な西慶子。事前の予測とは配役が異なっていたが、このシーンで大いに納得!(笑)