夏宵漫百鬼夜行
リブレセン 劇団離風霊船
東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)
2010/06/26 (土) ~ 2010/07/04 (日)公演終了
満足度★★★
若干散漫気味な憾みアリ
見世物小屋から逃げ出した4匹の妖怪も3年後には人間界にすっかり馴染んで…な設定と満載の江戸情緒は楽しいが、ストーリーが散漫になってしまった憾みあり。
盛り込み過ぎという訳でもないのに何故だろう?
あなたのひとみにうつらない
たすいち
王子小劇場(東京都)
2010/07/01 (木) ~ 2010/07/04 (日)公演終了
満足度★★★
良薬は口に苦し?
「見る」あるいは「消える」をキーワードにタテ軸となる1つの物語にかすかにリンクする3つの短編を配した構造だが最終的にはビターエンド。
お子ちゃまテイストの身としてはもっと甘口希望だが、「良薬は口に苦し」ってことか?(笑)
女ともだち
劇団競泳水着
「劇」小劇場(東京都)
2010/06/30 (水) ~ 2010/07/06 (火)公演終了
満足度★★★★★
リピート確定
前作の反動?(笑) 従来の「月9」から「木10」への路線変更?(笑) いずれにしても(いや、しなくても)「珠玉の一編」。
10年(or more)にわたる女性たちの「ともだち関係」を時にみずみずしく時にホロ苦く、全体的にはユーモアをまぶして描いて見事。
また、佳世さんの愛情に泣かされる。
かくて月曜マチネの追加公演を予約。
音楽劇『巨人達の国々』 ご来場ありがとうございました☆小説化決定しました!!
舞台芸術集団 地下空港
ザ・ポケット(東京都)
2010/06/30 (水) ~ 2010/07/04 (日)公演終了
満足度★★★★
寓話的幻想譚
アングラ気味の薫りも伴う寓話的幻想譚。
ギリシャ神話系のキャラがいるかと思えば終盤では日本神話ネタにも繋がるクロスオーバーぶり、巨人も登場する(!)ダイナミックさ、「夢のヨダレ」を筆頭とした暗喩の数々(勝手に解釈する楽しさ)などが印象的。
また、5人組ながら多彩な音を聞かせた「表現hyogen」の生演奏も◎。
鏡花水月
ハグハグ共和国
新宿シアターモリエール(東京都)
2010/07/01 (木) ~ 2010/07/04 (日)公演終了
満足度★★★
主人公の内面を…
…RPG的世界として見せるアイデアがステキ。
欲を言えば各局面が彼女のどんな部分かワカればより良い気もするが、これはこれで楽しい。
また、キャラ設定やネーミングセンス、衣装、武器の意匠(鏡面仕上げの刀なんてあまりないのでは?)などもなかなかに見事。
チアローダー! 〜みちなる人々〜(御来場ありがとうございました!)
ナルペクト
劇場HOPE(東京都)
2010/06/30 (水) ~ 2010/07/04 (日)公演終了
満足度★★★
終わり良ければすべて良し?
どことなく既視感があったり前半が冗長だったりするものの、ホームレス版「ダ**リ。」となったり予想外の展開があったりの終盤によって終わり良ければすべて良しというか勝ち逃げというか…(笑)
いや、前半もホームレスたちと編集長のキャラと演技でつないでいると言えるか。
あと、意図してベタにした選曲も愉快。
Seventies Boogie
YANKEE STADIUM 20XX
シアターサンモール(東京都)
2010/06/26 (土) ~ 2010/07/04 (日)公演終了
満足度★★★★★
「夢麻呂マジック」っっ!!!
笑わせどころ・泣かせどころを心得て配した上に独自のアクションも見せて休憩込み200分(!)を一般的な芝居1本分程度にしか感じさせない「夢麻呂マジック」はいつもながら見事。
浦島氏の教訓 公演終了 ご来場御礼
殿様ランチ
サンモールスタジオ(東京都)
2010/06/23 (水) ~ 2010/07/04 (日)公演終了
満足度★★★★
そこはかとなく可笑しい会話
基本はシリアスな張り込みの現場でのドラマながら時折そこはかとなく可笑しい会話が挟まれるのが楽しく、かつリアリティを与えている、的な。
また、中心となるアパートの一室以外の場を見せる時に使う手法が独特にして愉快。
水×ブリキの町で彼女は海を見つけられたか【ご来場ありがとうございました!!】
アマヤドリ
吉祥寺シアター(東京都)
2010/06/25 (金) ~ 2010/07/04 (日)公演終了
満足度★★★★
『ブリキの町で…』
エコとピースの会話を筆頭にしゃべくり漫才のようなあるいは「あーいえばこーゆー」的な軽妙な台詞のやりとりが小気味よく、かつ大いに笑う。
そんなことに乱舞の度合いも加えて『水』と好対照を成しており、この2作のカップリングの意図にニヤリ。
…とさ!
水×ブリキの町で彼女は海を見つけられたか【ご来場ありがとうございました!!】
アマヤドリ
吉祥寺シアター(東京都)
2010/06/25 (金) ~ 2010/07/04 (日)公演終了
満足度★★★★
『水』
冒頭で「ハッピーエンドの1つ前」を見せておき、以降でそこまでを埋めて行くスタイル。
最初は悲劇では?と思われたが「ある視点」では確かにハッピーなことに目からウロコ状態。
また、切なさたっぷりの余韻にリピートまでした『プラスチック・レモン』と共通する匂いを嗅ぐ。
『春、桜に象徴される様々な・・・』
楽園王
タイニイアリス(東京都)
2010/06/26 (土) ~ 2010/06/27 (日)公演終了
満足度★★★★
長堀ワールド健在
このシリーズではお馴染みの30分ほどのウォーミングアッブパートに導かれて語られるのは桜にまつわる5つの短篇。
1編目の「不眠症」というキーワードに暗示されたこともあってか漱石の「夢十夜」的に感じられ、いわば「櫻五夜」な印象。
白日夢を見ているように幻想性とリアルさが同居し、時にユーモラスでもある長堀ワールド健在。
Reverberate【御好評頂き終了いたしました☆】
岩☆ロック座
ギャラリーLE DECO(東京都)
2010/06/26 (土) ~ 2010/06/27 (日)公演終了
満足度★★★★
2バージョンの配置にも納得
リミックス(BeBe⇔ビビ Ver.)が先で原曲(岩☆ロック座 Ver.)が後、な構成はどーよ?な気がした(『Celemony』初演を観ていないのでなおさら)が、通して観てこちらの方がすわりが良いので納得。
また、先に観たリミックスの膨らませ方や抽象表現への昇華のさせ方が後から「なるほどぉ」と判るのも面白い。
ただ、「完璧に俺のミス」という矛盾した語(原曲版)にはひっかかる。
不滅
鵺的(ぬえてき)
「劇」小劇場(東京都)
2010/06/23 (水) ~ 2010/06/27 (日)公演終了
満足度★★★★
「ねたこのおこしかた」…
…あるいは「さ***きのつくりかた」。基本的には静かな会話で進みつつ、奥で蠢くものが何とも薄気味悪い。
また、揃いも揃ってどこか壊れている登場人物それぞれに共感する点があり、そんな部分は誰しも持っているのか?と思わせるのもコワい。
さらに上下に引き裂いて戻したような装置も印象的。
がしかし、後味はさほど悪くないのがまたフシギ。
掃除屋
マグネシウムリボン
王子小劇場(東京都)
2010/06/23 (水) ~ 2010/06/27 (日)公演終了
満足度★★★
終盤の凝縮されたドラマは良いが…
舞台を覆いつくしていたガラクタ類がすべて片付いた後のがらんとした部屋で展開する凝縮された人間ドラマは良いのだが、そこに至るまでが起伏に乏しく冗長。
物理的に片付ける手間もあろうが、その結果140分近い長尺(休憩なし)となったのはこの小屋でなくともイタい。
ガラクタが本心を覆ったり隠したりしているもので、それが無くなって初めて本音で語り合えるという比喩がいいだけにもったいない感じ。
ネバーランド
少年社中
青山円形劇場(東京都)
2010/06/23 (水) ~ 2010/06/27 (日)公演終了
満足度★★★★
大人への通過儀礼とネバーランドの秘密
身体がオトナで心がコドモの身として鏡の騎士に囲まれたドン・キホーテのような心境にさせられる(笑)。
が、いつかは経験しなくてはならないオトナへの通過儀礼を、ネバーランドがネバーであり続ける秘密も絡めて描いて見事な上にキャスティングの妙もあり、大変満足。
Good Night
賞味期限
劇場HOPE(東京都)
2010/06/23 (水) ~ 2010/06/27 (日)公演終了
満足度★★★★
コメディ(特にシット・コム)ファンにオススメ
流星雨が降る夜に働く人々を描いたワン・シチュエーションのコメディ。
毒のある台詞を吐きまくる「黒い井口千穂」を筆頭に「残念な人々」オンパレードで冒頭から終盤まで頬が緩みっ放しだが、クライマックスにはホロリ。
また、ヘンにエピローグを付けて引っ張ったりせず騒動の頂点でスパッと幕にする引き際も鮮やかかつ潔い。
火付け屋
空間交合〈アサンブラージュ〉リジッター企画
新宿シアター・ミラクル(東京都)
2010/06/24 (木) ~ 2010/06/27 (日)公演終了
満足度★★★★
ここは70年代後半の駒場小劇場か!?
まずは劇中人物「噺屋」そのままな立て板に水の巧みな語り口で引き込み、以降は詩的だったり言葉遊びをちりばめたりと野田秀樹チックな台詞(&展開)満載で「こ、ここは70年代後半の駒場小劇場か!?(笑)」と頬が緩みっ放し。
野田ファンなら一見の価値あり…いややはり必見か?
青面獣楊志
CORNFLAKES
中目黒キンケロ・シアター(東京都)
2010/06/23 (水) ~ 2010/06/27 (日)公演終了
満足度★★★
部分的に若干の違和感アリ
いわば「中華講談」的な大河物語から「楊志、梁山泊入り決意の巻」。
予習のおかげで「そこはそうしたのね」な面白さはあるもコメディリリーフチームが現代のカタカナ語や固有名詞を時折交えるのは個人的に大きな違和感を憶える。
そもそも水滸伝だし基本はシリアスなんだからさぁ…。
恋する剥製
クロムモリブデン
赤坂RED/THEATER(東京都)
2010/06/22 (火) ~ 2010/07/04 (日)公演終了
満足度★★★★
モロモロ愉快
テンポ良いオープニングエピソードでツカミはオッケー、以降、並走する2つの流れが次第に関連付いて行く展開が巧みで、時折挟まれるシニカルな台詞にも笑わせられる。
また、稼働式の壁を組み合わせて複数の場を表現する装置も◎。
男節2
劇団BOOGIE★WOOGIE
タイニイアリス(東京都)
2010/06/21 (月) ~ 2010/06/21 (月)公演終了
満足度★★★
グレードアップっっ!!!
3年前の初演版を大幅改訂グレードアップ…というより基本部分のみ残しての書き下ろし。
メンバーが結婚する相手の設定を変えることで新たなドラマが生まれるし、ビンゴや組体操などのアイデアも楽しい。
それにしても佐藤副座長、あの顔にあの格好でもキチンと女を感じさせるとはおそるべしっっ!!!