増殖にんげん
ぬいぐるみハンター
ギャラリーLE DECO(東京都)
2011/08/16 (火) ~ 2011/08/21 (日)公演終了
満足度★★★★
増殖おとこ
原典であり「基本編」的な女性版に対してこちらは「応用編」…どころか「暴走編」?(笑) ガタイの大きい男優陣が駆けずり回りやかましいやら暑苦しいやら…(爆)
そんな中、出演者が暴走し過ぎないか気をもむ三太さんが一番可笑しかったかも?
増殖にんげん
ぬいぐるみハンター
ギャラリーLE DECO(東京都)
2011/08/16 (火) ~ 2011/08/21 (日)公演終了
満足度★★★★
増殖おんな
事前情報通り同時多発演技に加えて、観客にちょっかいを出したり巻き込んだりなジョーカー的存在もいるがザッピング感覚で観ればオッケー。そんなパラノ型芝居でありながら終盤では鍵となる会話をきっちり聞かせて落とし所に導くのが巧み。
また、リピートする場合の観方も「1人をずっと追う」「1ヶ所にずっととどまる」などのバリエーションがあり、単に「演ったモン勝ち」な発想だけに終わらずキチンとした計算で練り上げてあるのがイイ。
谷賢一・田中沙織 結婚式
DULL-COLORED POP
シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)
2011/08/16 (火) ~ 2011/08/17 (水)公演終了
満足度★★★★★
祝うべき側がこんなに楽しんでも良いのか?
事前情報通りの笑いと感動に茶番(爆)や秘話も加わり、祝うべき側がこんなに楽しんでも良いのか?状態。
さらに新郎新婦はもとより関係者の人柄まで垣間見るようだったり「人の繋がり」に想いを馳せたり、出席できて本当にヨカッタ。
ちなみに「千穐楽スペシャル」的な部分もあり、目論見通りでニンマリ。
妄想再現(?)芝居のコーナーは各執筆者の個性が出ており、小劇場系演劇人の自虐っぽい部分あり大笑いだった上にE列からは新郎新婦の表情も見えて面白さ倍増、的な?(笑)
なお、開宴前に写真集に添えられた新郎新婦挨拶を読んでホロリとしたのはココだけのハナシ。
おじゃがいけ
東京ミネラル金魚
こった創作空間(東京都)
2011/08/11 (木) ~ 2011/08/14 (日)公演終了
満足度★★★
世弥きくよさんの演技
「んなワケあるかーい!」な状況ながら85分間しっかり(強引に?)引っ張って行くのは何なんだろう?(笑)
それにしても世弥きくよさんの演技、スゴいなぁ。中心となるシーンはもちろん、受けのさり気ない演技まで何だか存在感がある感じ。あ、やはり引っ張っているのはこの人か?
ダブルスピーク
SORAism company
萬劇場(東京都)
2011/08/12 (金) ~ 2011/08/14 (日)公演終了
満足度★★★★
概ね良好
若干の無理や「ソコ、要る?」な部分もありつつ、終盤のサスペンスとどんでん返しが鮮やかで幕切れも爽やかな上に「できない理由を挙げるのではなくできる方法を探せ」なる台詞にブン殴られたので概ね良好。
『賢者の贈り物』 『羊の宇宙』
舞活道 自由童子
pit北/区域(東京都)
2011/08/12 (金) ~ 2011/08/14 (日)公演終了
満足度★★★★
羊の宇宙
夢枕獏の原作は未読につきそれぞれの領分は不明だが、哲学的で奥深い話を非常にワカり易く楽しくコンパクトにまとめて見事。
エアヴァイオリンのシーンや星空の投影も◎。
ただ、子供向けとしてはちょっと難しいかも?
立体文学 「いきもののくに」
ストーリーテラーズ
ぎゃらりい茶屋町三番地(東京都)
2011/08/12 (金) ~ 2011/08/14 (日)公演終了
満足度★★★
従来と異なり物語ではなく詩が題材
従来と異なり物語ではなく詩が題材であったが、元ネタとして語るものやデュオの朗読風のもの、童謡の歌詞に新たな命を吹き込んだものなど変化を付け、それらを祖父と孫の交流的なパートで紡いでほのぼのとした感じを漂わせて◎。
欲を言えばアンコール的なカタチで「もう すんだとすれば」を聞かせてくれればもっと良かったんだが。
いつか / タルチュフ
こゆび侍
ギャラリーLE DECO(東京都)
2011/08/09 (火) ~ 2011/08/14 (日)公演終了
満足度★★★★
いつか
まさに「オトナの童話」で、ほのぼのとしたムードで進んでいた物語がダイナミックに展開する終盤は圧巻。また、後日譚の語り方もイイ感じ。
さらに「アレ」にあんなギミックまで仕込むとは!
いつか / タルチュフ
こゆび侍
ギャラリーLE DECO(東京都)
2011/08/09 (火) ~ 2011/08/14 (日)公演終了
満足度★★★★
タルチュフ
古典を古典としてきっちり見せる、な感じ。ファーストシーンからしっかり古典の空気が漂っているのは衣装のためもあろうが客入れ時のBGMによるところも大きいか?
また、終盤の陥れられた家族の心境を象徴するような低音ノイズと照明も効果的。
なお、事前にネットであらすじを予習しておいたのは正解。
関ヶ原BOOGIE★WOOGIE
劇団BOOGIE★WOOGIE
シアターサンモール(東京都)
2011/08/11 (木) ~ 2011/08/14 (日)公演終了
満足度★★★★
関ヶ原の戦当日の朝から決着がつくまでを戯画化
07年12月の「小早川の場合」に続く第2弾。関ヶ原の戦当日の朝から決着がつくまでを戯画化し現代のあれこれも加えて描き非常にワカり易い。
序盤のドタバタ系のギャグは評価が分かれると思うが、吉川広家と容光院の夫婦愛や殺陣・剣舞などは万人に通ずるハズ。
とーく・おぶ・ざ・でっど 序
JOHNNY TIME
エビス駅前バー(東京都)
2011/08/06 (土) ~ 2011/08/11 (木)公演終了
満足度★★★★
四部作の1作目
この会場での公演としてはスケールの大きいトンデモ系(笑)。がしかし妙にマッチしており、その世界観も好み。さらに途中で入る解説の喩えも的確にして愉快。
四部作の1作目ということで、今後の展開にも大きな期待。
ところで1作目が「序」、2作目が「弐」ということはもしや以降は「待」と「夢」?
チャイムが鳴り終わるとき
オーストラ・マコンドー
吉祥寺シアター(東京都)
2011/08/10 (水) ~ 2011/08/14 (日)公演終了
満足度★★★★
「心に痛みを憶える」内容なのに140分の尺を感じさせない
当人はオトナと思っているが大人から見ればまだコドモ、な小学6年生ゆえの「無邪気な(?)残酷さ」や、後にそれを「なかったことにする」さまをありありと描き目を逸らさせない。また、そんな「心に痛みを憶える」内容なのに140分の尺を感じさせないのもスゴい。
なお、藤本七海嬢に舌を巻いた方々は映画『みづうみ』(06年、安藤正軌監督)、『子猫の涙』(07年、森岡利行監督)、『カンフーくん』(07年、小田一生監督)などでもっと驚くがいいさ。『カンフーくん』では谷垣健治氏による華麗なアクションにもご注目を。
問題のない私たち
“STRAYDOG”
テアトルBONBON(東京都)
2011/08/09 (火) ~ 2011/08/14 (日)公演終了
満足度★★★
原作コミックス全3巻を舞台化
映画は原作コミックスの第2巻までだったのをテンポ良く運び全3巻を舞台化。
主演の秋月三佳をはじめとした女子中学生(←役)チームはしっかりしていながらコメディリリーフの大人たちに若干浮いた感があるのが惜しい。森岡利行の関西人的サービスではあるのだろうが…
なお、途中で入る歌と踊りの伴奏が生演奏なのも◎。
マッチ・アップ・ポンプ
キリンバズウカ
川崎市アートセンター アルテリオ小劇場(神奈川県)
2011/08/06 (土) ~ 2011/08/14 (日)公演終了
満足度★★★★
地方都市の空気が流れていた
地方都市でのホームドラマで基本はユーモラスながら各人物が多かれ少なかれダークなモノを秘めており、それが見え隠れする案配が絶妙。
また、解決方法もスマートではないが、不恰好で見てくれは悪いが味わいが深くて旨い果物のようでステキ。
先日の青☆組に昭和の空気が流れていたようにキリンバには地方都市の空気が流れていたのだった。で、以前観た登米脚本・石井監督の映画を思い出したりも。
『ナツヤスミ語辞典』
演劇集団キャラメルボックス
新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)
2011/08/03 (水) ~ 2011/08/11 (木)公演終了
満足度★★★★
成井作曲・中屋敷編曲、的な
喩えて言えば『スピード2』のエンディングで流れたコムロアレンジのメインテーマ。メロディは紛れもなくキャラメルながら楽器編成やリズム、音色は柿丸出し、みたいな(笑)。
また、HPにあった乱痴気やその昔観た版などの配役が浮かび、脳内マルチスクリーン状態。
かもめ
オクムラ宅
ゆうど(東京都)
2011/06/17 (金) ~ 2011/06/21 (火)公演終了
満足度★★★★
ワカり易く長さも感じず
当日パンフの似顔絵付き人物相関図と予習のおかげで非常にワカり易く、純和風ながら古風な会場の雰囲気、長短合わせて3回ある休憩などにより長さも感じず。で、ボーナストラック的な部分も◎。
しかし二幕と三幕の間の休憩のカウント、559秒の次が「10分」はオカしいだろ!(笑) 10進法と60進法が脳内に混雑して560秒を10分と間違うのは非常によくワカるけれど。一方、三幕の後の「2年間の休憩」のアイデアは秀逸。
あと、ボーナストラックに、惑星ピスタチオの『破壊ランナー』最終版を懐かしく思い出す。
ペノザネオッタ
ONEOR8
赤坂RED/THEATER(東京都)
2011/06/18 (土) ~ 2011/06/26 (日)公演終了
満足度★★★★
故人へのそれぞれの想い
小学生パート(ほぼ演技だけで表現するのも見事)には郷愁をそそられ、大人パートはそれを踏まえた現況とある人物に対するそれぞれの想いがくっきり浮き上がって来て身につまされたりホロリとしたり。
劇中のゲームのクリア方法もステキ。
リミックス2
国分寺大人倶楽部
王子小劇場(東京都)
2011/06/14 (火) ~ 2011/06/19 (日)公演終了
満足度★★★★
オトメゴコロにホロリ
観た2作は「そう切り取ってそう構成しましたかぁ」だし未見の2作は「そんな作品だったのね」でそれぞれ楽しく、リンクさせているのもイイ。
あと、ステージ上方の電飾のセンスと「グロテスク」の選曲・構成もツボ。
内容的には「ガールフレンド」の2人のオトメゴコロにホロリ。あぁ、『ホテル・ロンドン』でもオトメゴコロにヤられたっけなぁ。これも弱点だったのか?(爆)
給水塔
日曜機関社
【閉館】SPACE 雑遊(東京都)
2011/06/01 (水) ~ 2011/06/05 (日)公演終了
満足度★★★★
次第にタガが外れてシュールに
KAKUTAの朗読の夜シリーズに通ずる手法も駆使して語るのは複数の人物の視点で語る夢の中のように変幻自在で跳んでる世界のオハナシ。
出だしは1人称語りの落ち着いた雰囲気なのに次第にタガが外れてシュールになって行くのが愉快。
泣けば心がなごむけど、あなたの前では泣けません
世田谷シルク
「劇」小劇場(東京都)
2011/06/03 (金) ~ 2011/06/06 (月)公演終了
満足度★★★
135分でも事足りない感無きにしも非ず
児童文学を装いつつも実はけっこうシリアスで奥深い原作らしく(未読につき推測)、舞台で表現するには2時間15分でも事足りない感無きにしも非ず。
一方、ムーブメントなどを取り入れたお得意の表現スタイルはいつもながらステキ。