おともだちといっしょ
DEVAN DE GALI
阿佐ヶ谷LoftA(東京都)
2012/11/03 (土) ~ 2012/11/03 (土)公演終了
満足度★★★★
立ちっぱも苦にならない5時間10分
3回合計35分の休憩を挟んで5時間10分に及ぶ大イベント。
一人芝居、ダンス、映像作品とバラエティに富むだけでなく実験的あるいは野心的な出し物が多く、「面白い」と言うよりは「興味深い」な感じ。
よって、長時間立ちっ放しでも全く苦にならず。
【日替わりキャスト決定しました!】はなのいろ【水仙/桔梗】
Minami Produce
ルーサイト・ギャラリー(東京都)
2012/11/01 (木) ~ 2012/11/18 (日)公演終了
満足度★★★★
再演を熱烈希望!
上質の文芸ミステリー。
入口こそDART'S風味だったがもちろんその後は異なり、劇中で展開されるゲームの行方に引き込まれる。
ゲーム世界内部の諸々は太田忠司を連想したが、作品全体の枠組みは恩田陸の「木曜組曲」に近いかな?などとも思う。
しかし「たけくらべ」を予習して行かなかったのは痛恨! 条件が調ったら再演して欲しいなぁ。
愛する人を残酷に殺す方法
smokers
ギャラリーLE DECO(東京都)
2012/10/30 (火) ~ 2012/11/04 (日)公演終了
満足度★★★★
DART'Sのプロットをsmokersのキャラで?
事前情報から受けた「DART'S的なのではないか?」な印象は会場に入って確信に(笑)。
が、始まってしばらくすると、プロットは確かにそうだが味わいが異なることに気付く。
やはりキャラクターがsmokersということか?(笑)
また、事態は(当人たちにとって)深刻だが随所にコミカルな部分があることで「笑っていいのか?」と戸惑う観客の反応を見るのまた楽しからずや。(爆)
愛のゆくえ(仮)
アンファンテリブル
上野ストアハウス(東京都)
2012/10/30 (火) ~ 2012/11/04 (日)公演終了
満足度★★★★
プログラムC
装置の室内が小綺麗と言おうか小ざっぱりと言おうかになり、さらに音響もなく明かりも変化せず…と非常にシンプルなために会話・演技がグッと前面に押し出される感覚。
その結果、男女間もさることながら男が語る兄弟の葛藤が胸にしみる。
愛のゆくえ(仮)
アンファンテリブル
上野ストアハウス(東京都)
2012/10/30 (火) ~ 2012/11/04 (日)公演終了
満足度★★★★
プログラムB
客席に入ると舞台上には部屋の床部分だけで、エラくシンプル、いやそれどころか斬新だなと思いきや、開演定刻から12分ほどかけて装置の建て込み…という奇策(笑)。
が、それ以降はAと比べて準備稿に近かったような気がする。というか、こんなにも印象が変わるか、な感じ。
奇策についても映画やドラマでお馴染みの「本作はフィクションであり…云々」の芝居版と解釈して納得。
愛のゆくえ(仮)
アンファンテリブル
上野ストアハウス(東京都)
2012/10/30 (火) ~ 2012/11/04 (日)公演終了
満足度★★★★
プログラムA
まずは tsumazuki no ishi 丸出しの薄暗さ(笑)に「さすが寺十演出!」とニヤリ。
次いで掘り下げられたディテールに「おぉ!」と。
7月の公開稽古がラフスケッチでこちらは完成した油彩と言おうかそんな感じか。
さらにラストの会場の使い方(お見事!)とオチ(ホラーかと思った(笑))で二度ビックリ。
Fire and Fight,SUMIDAAA!
シアターキューブリック
すみだパークスタジオ倉(そう) | THEATER-SO(東京都)
2012/10/28 (日) ~ 2012/11/04 (日)公演終了
満足度★★★★
ゆかたキャストっっ!!!
第一部は11年後のキューピッドガールズ達…いやむしろ下町の商店街を描いた芝居(約60分)。
そんな未来でも「下町の人情」的なものは変わらず、「逆レトロフューチャー」な感覚。
落としどころとそれに伴う「アレ」もイイ。
第二部は墨田の戦後から現在そして未来までを歌と共に綴るバラエティショウ的な25分。
元歌を知っているだけに替え歌がより愉快で、コント風の部分に往年の人気番組「シャボン玉ホリデー」を思い出したりも。
また、上演前後、会場内で縁日が開催され、DJが流れるという趣向も賑やかで楽しい♪
そんなあたりは下町に根付いたこの団体ならではか?
【終演しました!】母をたずねて三人で
ふつつかもの
王子小劇場(東京都)
2012/11/01 (木) ~ 2012/11/04 (日)公演終了
満足度★★★★
独特な不思議感覚
一言で表現すれば「独特な不思議感覚」?
すっトボけていたり、虚無的であったり、不条理であったりいろんな要素が練り込まれていて、さらに見せ方も「アレをソレにしますか!」とかがあって…。他に類を見ないスタイルかも?
終わり方も「あぁ、そういうものかも知れないなぁ」と思わせる妙な説得力があり、これまた独特?
また、ある部分にムソルグスキー「展覧会の絵」の「プロムナード」を連想。
ピエロの涙とボクの羽根
東京カンカンブラザーズ
テアトルBONBON(東京都)
2012/10/31 (水) ~ 2012/11/04 (日)公演終了
満足度★★★★★
恐れ入りましたぁ!
とにかく巧い、抜群に巧い。
冒頭のエピソードでまずホロリとさせ、序盤ではそこだけでの伏線とその回収もある会話とキャラクター造形でドラマに引き込んでおいて第二主題とも言うべきパート(実は本題?)に進むという。
そこではそれまでのユーモアは控えめに覚醒剤が起こす悲劇を綺麗ごとにせずしっかりと描き(=ビターでもある)、最後は芝居のウソ的な小さな奇蹟で締め括る…。
序盤の完成度で後半のハードルが上がったのに楽々クリアするとは脱帽。
Mermaid-drop
Performing unit colors7~C7
高田馬場ラビネスト(東京都)
2012/10/31 (水) ~ 2012/11/04 (日)公演終了
満足度★★★★
原典をおさらいして臨んで正解
アンデルセンの原典にアレンジを加えながらも巧く活かし、あれからずっと時を経た後日譚とした着想がイイ。
また、メイン部分に原典準拠の場面を差し挟みつつ物語を進めて最後にヒロインの謎を明かすツクリと落としどころも巧い。
なお、一見鼻持ちならないが、実にポジティブな考え方でもしかすると(笑)中身はイイ奴のキャラに共感。
平家物語
千賀ゆう子企画
座・高円寺2(東京都)
2012/10/31 (水) ~ 2012/11/01 (木)公演終了
満足度★★★★★
ダイナミックなリーディング
30人近い出演者と筝、チェロ、パーカッションの(ほぼ)即興演奏によるダイナミックなリーディング。
オープニングとエンディングの趣向もイイし、800×1800くらいのアルミ枠で騎馬武者、舟、武器など様々なものを表現するのには驚嘆!
秘密の繭
劇26.25団
OFF OFFシアター(東京都)
2012/10/24 (水) ~ 2012/11/04 (日)公演終了
満足度★★★★
レトロなサスペンス気味
間違った(?)肉親愛の絡んだサスペンスに昭和40年代の松竹映画(松本清張原作、野村芳太郎監督)のニオイを感じる。
また、TheWHOの「TOMMY」や天の岩戸などとも勝手に結び付けて観たら楽しいの何の!
また、最後に明かされる中学生の娘の不登校の理由も巧い。
恋愛漫画~バンカラ編~
ライオン・パーマ
王子小劇場(東京都)
2012/10/25 (木) ~ 2012/10/29 (月)公演終了
満足度★★★★
構成が巧妙
非常に贅沢かつ巧妙なツクリ。
普通このタイプでは劇中劇パートは1種類だけなのに惜し気もなく複数投入し、また、それにより進行中の場がどちらなのか観客をして惑わせるとは!
いや、少なくともσ(^-^)は終盤のある場面を「実はここも…?」と深読み(結果は誤読)したくらいで。
また、劇中作がそれぞれ面白そうなので、機会があれば各編を独立させて欲しかったり…(笑)
そのゆびにぎって
Pityman
ひつじ座(東京都)
2012/10/30 (火) ~ 2012/11/04 (日)公演終了
満足度★★★
「会話見本市」的だが難もアリ
いわば「会話の見本市」でああ言えばこう言う、な台詞のやりとりや特徴的な表現が楽しい。
がしかし個々の場が有機的に繋がったりせず羅列終わり単調なのが残念。
一方、照明は素晴らしく、ある場面での下からのアオリのアイデアは秀逸(一見の価値アリ!)だし、最後に各場のあかりをメドレーのように見せるのもイイ。
女子。
gojunko
RAFT(東京都)
2012/10/24 (水) ~ 2012/10/28 (日)公演終了
満足度★★★★
納得の落としどころ
各出演者がそれぞれ思い出を語る出だしにブルーノプロデュースのドキュメンタリーシリーズを想起。
が、それはいつしかシュールな方向にシフトし、もしや〇〇の世界の審判?などと思い始めたところで納得の結末。
この徐々に変移して行くところとと落としどころが個人的にツボ。
タナカSUMMER
トツゲキ倶楽部
d-倉庫(東京都)
2012/10/24 (水) ~ 2012/10/28 (日)公演終了
満足度★★★★
新旧の融合がイイ
懐かしき大家族系ホームコメディ。
昭和中期のテレビドラマのような味をベースにしながらも、時空を超えて来る人物などSF・ファンタジー系な展開もあり、温故知新と言おうか、新旧の取り合わせ・バランスがステキ♪
『消費と暴力、そのあと』
COLLOL
LIFT(東京都)
2012/10/17 (水) ~ 2012/10/21 (日)公演終了
満足度★★★★
三段階に変容?
吹き抜けによって繋がってはいるが、それぞれの客席からもう一方のフロアの演技エリアはほぼ見えないという大胆な使い方をした会場で始まるのは「立体詩」のようなパフォーマンス。
下の階を選んだ身にはまるで「言葉が降ってくる」感覚。
が、階上から下りて来た男の実体験も入っているかと思わせるモノローグ以降は虚実の境界があるようなないような語りが中心となり、ブルーノプロデュースのドキュメンタリーシリーズを想起したりも。
そうして迎えるラスト、人によって解釈は異なると思うが、多くの女性たちは結局1人の女性の様々な内面(=思考・性質的なもの?)であった、と捉えて納得。
星読み騙り / #garadama
ガラス玉遊戯
「劇」小劇場(東京都)
2012/10/25 (木) ~ 2012/10/28 (日)公演終了
満足度★★★★
「オトナの道徳教材」的な?(笑)
生命保険のセールスレディたちを中心に描いた物語にして「オトナの道徳教材」的な? 小学校時代の道徳の時間に見せられたTVのアレのオトナ版、みたいな。
営業経験のある身としてイヤーな記憶が蘇ったりしつつも舞台から目を反らすことができないのは「コワいもの見たさ」的心理か?(笑)
いや、それだけではああまで引っ張り込まれないだろう。
あと、まさかのアノ方のノンクレジットでの久々のサプライズ出演も嬉しかった。
NERO/ネロ
Oi-SCALE
サイスタジオコモネAスタジオ(東京都)
2012/10/17 (水) ~ 2012/10/21 (日)公演終了
満足度★★★★
独特な「深夜2時頃の空気感」を堪能
過去2回の2プログラムものとは趣を異にし、基本的には同じ短編2本を異なるプロローグ&エピローグで挟むスタイル。
なので以前のパターンを期待すると肩透かし気味ではあるが、各プログラムの味わいは違うし、中身はどっぷりOi-SCALE。
どちらかと言えばAは実験的で、後半の「妄想カレンダー」はリドルストーリー風味。
一方のBは結末まで見せるものの漠然とした不安を残し、いずれにしてもOi-SCALEど真ん中。
それ以外の部分も含めて独特な「深夜2時頃の空気感」(←内容が深夜のハナシということではなく、Oi-SCALEの芝居が持つ雰囲気を勝手にそう思っているだけですので誤解なきよう)を堪能。
送別会
バイヲチックリサス
ギャラリーLE DECO(東京都)
2012/10/03 (水) ~ 2012/10/07 (日)公演終了
満足度★★★★
一方しか観られず残念
冒頭の二人のキャラの濃さで一気に引き付け、以降は彼らに振り回される「ややマトモ」な人々も交えて「あるある!」や「ありそー♪」なネタで逃げ切る感じ?(笑)
主宰(かつ作・演)が中心人物を演ずるBキャストはまた違った味のようだがコマがないのが残念!