ハンダラの観たい!クチコミ一覧

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かわたれの空

かわたれの空

日穏-bion-

シアター風姿花伝(東京都)

2012/08/29 (水) ~ 2012/09/04 (火)公演終了

期待度♪♪♪♪

戦争
 自分が子供の頃、傷痍軍人を良く見掛けた。白い服に義手や義足のおじさん達が、やはり白っぽい帽子を被り、カンパを求めて上野の山や人通りの多い所で坐っていたものである。1952年と言えば朝鮮戦争真っ最中で、日本は、特需景気で経済が浮上した時期でもある。他人の不幸で潤うなどというとんでもない事態ではあったが、このことがあって、日本の経済に弾みがついたのは衆知の事実だ。海外で暮らしていたときにも、友人の中に兵役を経験した奴は結構いたし、良心的拒否をした連中もいた。イスラエル人に足を奪われた絵描きの友人は、パレスチナ人だ。無論、自分には、ユダヤ人の友人もいる。尤も、彼らはパレスチナ人とコラボレーションをしたり、イスラエルの占領政策に反対しているユダヤ人ではあるが。
 何れにせよ、戦争とは、理不尽で不条理そのもの。最も弱い、最も善良な者が、最大の被害を被る厄介極まりない愚行であるが、いったん始まってしまえば泥沼に陥り易いのも事実である。経済が軍需中心に回り始めるから、戦争が終わってからも平和産業に移行するのが困難になるからである。おまけに、実戦を経験した者の多くが、精神に問題を抱え込む。無論、死傷者で無くてもだ。これは、正規軍の話である。非正規軍の連中の多くは、もっと酷い。具体的な内容に踏み込むのは、余りにも残虐な内容になるので控えるが、興味のある方はご自分で調べてもらいたい。何れにせよ、他人に言えないような行為をしてくるのが、普通の兵士たちである。そんな背景を考えながら、傷口をいたわり合うような酒屋を舞台にした作品を見てみたい。

いつも心だけが追いつかない(終演御礼。ご感想お待ちしています。ワンダーランド・10月期クロスレービュー対象公演なのでぜひご投稿を)

いつも心だけが追いつかない(終演御礼。ご感想お待ちしています。ワンダーランド・10月期クロスレービュー対象公演なのでぜひご投稿を)

MU

BAR COREDO(東京都)

2012/10/01 (月) ~ 2012/10/08 (月)公演終了

期待度♪♪♪♪♪

雑誌やサブカル
 上記でよく見掛けるコンセプトだし、電車の中でもコスプレ女子は結構見掛けるものの、キッチュでもっと生々しい感触は、やはり興味深いものがある。 
 そういえば、新宿で毎日過ごしていた頃には、男にも女装をする者を多く見掛けたし、それで稼いでいる連中もたくさん見掛けた。アニメキャラで武装していた連中の弱さも見ていたような気がする。
 多くの興味を惹く現象に、ありそうな女子高生の脅迫、権威の象徴であった教師像の崩壊後を含めて、どのように濃密な話が展開してゆくのか、ぜひ見てみたい。

a Colony

a Colony

劇団だっしゅ

萬劇場(東京都)

2012/09/13 (木) ~ 2012/09/17 (月)公演終了

期待度♪♪♪♪♪


 我らヤマトンチューにとって沖縄は刺である。アイヌ他の少数民族、在日非白人総てに対する差別によって。多くのヤマトンチューは差別に気付くこともなく、「めでたい」日常を過ごしているのかも知れぬ。だが、それは嘘だろう。本当は気付いていながら、自分には関係ないと頬っ冠りしているのだ。無論、自分も、状況を変えていない以上、他の人々と変わることのない存在にすぎない。つまり、偽善者だ。兄弟たちの誰彼よ、あなた方と同じように。

うつろな肖像

うつろな肖像

演劇プロデュースユニット コモレビ

中野スタジオあくとれ(東京都)

2012/08/30 (木) ~ 2012/09/02 (日)公演終了

期待度♪♪♪♪♪

嘘で本当
 嘘で塗り固められた世の中。だから、利害に敏感な政治屋たちは、嘘しかつかない。当たり前のことだ、が、然しアーティストたちは、嘘を用いて真実を暴こうとするのではないか? 観劇しながらその辺りを自問自答したい。

ランドリーシンドローム【たくさんのご来場ありがとうございまいした!】

ランドリーシンドローム【たくさんのご来場ありがとうございまいした!】

劇団5454

劇場HOPE(東京都)

2012/08/31 (金) ~ 2012/09/09 (日)公演終了

期待度♪♪♪♪

役者の力
 説明を読むと、役者の力が相当無いとドラマが成立しないような構造に見える。無論、幕が上がったら、役者の力で半分勝負は決まるだろう。どんな展開になるか。期待している。

クリスタル イヴ 東京公演

クリスタル イヴ 東京公演

劇団PEOPLE PURPLE

SPACE107(東京都)

2012/09/06 (木) ~ 2012/09/09 (日)公演終了

期待度♪♪♪♪

終末感
 遅かれ早かれ、我々ヒトは滅ぶ。これは自明のことだが、現在では、それが、ひしひしと感じられる。つまりリアリティーがあるのだ。人口爆発による食糧、水飢饉。核による自滅(無論、原発も含む)、環境悪化による緩慢な死、戦争による自滅、格差是正の失敗による世界全体の無秩序化、環境激変災害による2次、3次被害での自滅、遺伝子劣化による自滅等々、枚挙にいとまがない。こんな時、儚いことは重々承知の上でも幻が見たいのは、ヒトの常である。

“STRAYDOG”Live!

“STRAYDOG”Live!

“STRAYDOG”

LIVE-BAR The DOORS (東京都)

2012/08/30 (木) ~ 2012/08/30 (木)公演終了

期待度♪♪♪♪

実力ありそう
 サイトを見ると、そんな感じがする。ちょっと、覗いてみたい。

ミュージカル「マリオネット」

ミュージカル「マリオネット」

ミュージカル座

六行会ホール(東京都)

2012/10/12 (金) ~ 2012/10/16 (火)公演終了

期待度♪♪♪♪♪

ミュージカル座
 このグループは、「ひめゆり」を拝見して感銘を受けた。間違いなく、日本でトップクラスのミュージカル劇団だろう。今回は、ファンタジーに挑むようだが、こしらもぜひ拝見したい。

背水の孤島

背水の孤島

TRASHMASTERS

本多劇場(東京都)

2012/08/30 (木) ~ 2012/09/02 (日)公演終了

期待度♪♪♪♪♪

是が非にでも
 チラシを見て、気になっていた。これは是非とも見たい作品である。解説を読むと、評価も高い。そうだろう。これだけインパクトのあるチラシを作れるのだから。期待している。

アンダーグラウンドワンダーランド

アンダーグラウンドワンダーランド

ハイバネカナタ

サンモールスタジオ(東京都)

2012/09/06 (木) ~ 2012/09/10 (月)公演終了

期待度♪♪♪

キャロル&エンデ
 ドッジソンとエンデを掛け合わせたようなストーリーい見えるが、つぎはぎを上手く消化し昇華できているか否かが問題だろう。シアターサンモールは、結構、タッパの高い小屋だが、その空間をどう活かし地下のファンタージェンを構築できるか。或いは、シナリオで夢を見せてくれるのか楽しみにしている。何れにせよ、観客の想像力をいやがうえにもかきたてる作品であって欲しい。

キミが、No.1☆/デカ長・園田獄太郎の憂鬱

キミが、No.1☆/デカ長・園田獄太郎の憂鬱

劇団東京都鈴木区

【閉館】(東京都)

2012/08/30 (木) ~ 2012/09/02 (日)公演終了

期待度♪♪♪

グダグダミステリーとラブコメ
 鈍いデカ長は憂鬱になるのか? という根本的な問いはともかくとして何処をどう外し、何処をどう繋いでゆくのか。梯子を何処で外すか、或いは? コメディーである以上、当然脱線はするはずだが、何処まで観客をうならすことができるか。興味深い。
 タイプの異なる作品の2本立てだが、どちらもきっちり演って欲しい。

つきのいし

つきのいし

虹の素

相鉄本多劇場(神奈川県)

2012/08/31 (金) ~ 2012/09/02 (日)公演終了

期待度♪♪♪♪

背景にどんな地獄を背負っているのか
 内容説明が発見できなかったので、全然、分からない。然し、劇団のHPでは、偉くプリミティブな心情が述べられていた。もし、これが本心なら、背景には地獄を抱えていよう。そのような複雑性を持った人々が好きである。今回の作品について内容は分からない。が、自分の予想通りなら、見てみたい劇団である。

ラ・カヌビエール~奇跡のディナー

ラ・カヌビエール~奇跡のディナー

演劇プロジェクト・Decca(デッカ)

シアターサンモール(東京都)

2012/08/29 (水) ~ 2012/09/02 (日)公演終了

期待度♪♪♪♪

最良のエンタメになるか?
 食というのは、哲学である。従ってただ煌びやかである、とか旨いだけでは、当然のことながら合格ではない。一匹獲れれば1年間は遊んで暮らせる、と謳われた皇帝魚にした所で、熊の右前足にした所で、それだけでは、やはり意味はない、と言うべきである。有名な医食同源という言葉があって初めて中華料理なのであって、哲学無しに料理は語れない。而も、哲学だけでは固すぎて折角の料理も興覚めである。その辺りのバランスの良さこそ、真骨頂であろう。匙加減を味わいたい。

Kの称号【ご来場ありがとうございました!!】

Kの称号【ご来場ありがとうございました!!】

水槽ラドン

東京アポロシアター(東京都)

2012/08/30 (木) ~ 2012/09/02 (日)公演終了

期待度♪♪♪

逃げ
 どうやら若いグループの様だが、最初から逃げの姿勢が見える。ヴァレリーの言葉に”人は後ろ向きに進む”というのがあったと思うが、余りにも普通の反応のように思える。逃げ切れるつもりなのだろうか? 対象をさえハッキリ見えていないようだが。未だ、そのレベルであれば、いくら若いと言っても冒険が足りない。その姿を見てみたい、と思うのだ。

世界の果て

世界の果て

unks

ギャラリーLE DECO(東京都)

2012/08/28 (火) ~ 2012/09/02 (日)公演終了

期待度♪♪♪♪

テイスト
 カフカの「変身」を思わせるような冒頭ではないか。この冒頭に惹かれた。原作は、未だ読んでいないのだが面白そうだ。どんな舞台になるか、興味が湧く。

うつくしい革命

うつくしい革命

劇団フルタ丸

「劇」小劇場(東京都)

2012/08/31 (金) ~ 2012/09/09 (日)公演終了

期待度♪♪♪♪

命 革なり
 いのちあらたなり と読む。我々の生命というものが、一体、宇宙のどの辺りで生まれ、どの辺りで活動し、そしてどの辺りで死ぬか。昔から、世の有為転変を通しておぼろげながらヒトは理解してきた。その表現が、有為転変であり無常感である。つまり「方丈記」冒頭の”行く川の流れは絶えずして しかも もとの水にあらず 淀みに浮かぶうたかたは かつ消えかつ結びて久しくとどまりたる例なし”なのだ。無論、「名誉革命」のような言葉だけの権力再分配は、革命に値しないと考えるが、フランス革命は、200年以上経た今でもフランス人の精神に、多くの影響を与え続けている。このような革命を求めるのであっても、矢張り、生命現象の枠から、我々は逃れることができない以上、この東洋的な、そして恐らく宇宙の原理・原則に従った革命こそが最も実り多い革命たり得るのではないか、と思う。生命の輝きを取り戻す運動と言っていいかも知れない。それは、イデオロギーとか、経済性とかではなく、ヒト以外の生命総てを含む、生活革命だろう。その中には、幸福感や充実感、自然環境の維持、持続可能性等々、現代多くの人々が求めるものが含まれる。そして、その実現の為に、平和的に活動しても民意実現の目途が立たないとなれば、当然、武力を以て為政者を倒す抵抗権も含まれる。

THEATRE OF IMPRO 2012

THEATRE OF IMPRO 2012

インプロ・ワークス

小劇場 楽園(東京都)

2012/08/27 (月) ~ 2012/08/27 (月)公演終了

期待度♪♪♪♪

ガチ
 インプロで勝負というのは、センス、普段からの鍛錬、回転の速さ、場の読み込みとレスポンス、歯切れの良さ、テンションの高さと基礎の確かさ等々が混然一体の趣を醸し出せなければ、騒々しいだけの陳腐なものになってしまおう。そのうえで敢えての挑戦というのであれば、よほど、自信があるのだろう。期待している。

中也論 よごれたかなしみ

中也論 よごれたかなしみ

趣向

STスポット(神奈川県)

2012/09/23 (日) ~ 2012/09/30 (日)公演終了

期待度♪♪♪♪

voyant 中也
 若くして亡くなった中也は、一般に思われているより遥かに知的な詩人であった。小林 秀雄の言にもある。中也はvoyantであったと。実際、何篇もの詩がそれを示してもいよう。
 初期の「臨終」にしても「都会の夏の夜」や在りし日の歌の中の「骨」にしてもかなり直截にその傾向は見て取れよう。何れにせよ、文也なきあとの中也は、精神を患い短い生涯を終えた。短かったが、精神の冒険に富んだその詩は、今も多くのファンを惹きつける。
 さて、今回、中也のことを劇化すると言う。どのように、何処まで迫れるか。期待したい。

おるんと高麗犬

おるんと高麗犬

PandASSH!!!

笹塚ファクトリー(東京都)

2012/08/29 (水) ~ 2012/09/02 (日)公演終了

期待度♪♪♪♪

日陰者の恋
 ということになるんだろう。下手に気取った連中は気取るに任せておけばよい。無論、彼ら、彼女らにも恋の悩みはあるfだろうが、どうせ退屈しのぎばかりだろう。そのことが退屈に繋がり死ぬほどかったるい話になるのだろうが、興味はない。日蔭者の恋こそ、この世にあってはむしろ純粋。そんな純愛を描く舞台を見たい。堅気の恋される側の対応もおもしろそうである。

ヨル♪宮沢賢治'12  (@大阪・東京)

ヨル♪宮沢賢治'12  (@大阪・東京)

お茶祭り企画

あさくさ劇亭(東京都)

2012/09/28 (金) ~ 2012/09/30 (日)公演終了

期待度♪♪♪

賢治
 彼は日本近代以降最高の詩人であろう。無論、朔太郎や白秋、中也、光晴、隆一、吉郎、春夫、俊太郎ら以上の存在だと思っている。おまけに詩人としては素人なのである。上に挙げた錚々たるプロ詩人を凌ぐのは当にそのアマチュアリズムによってだろう。文壇のしがらみからも固定観念からも自由であったのは、上記詩人たちの中では光晴くらいではないか? 吉郎もどちらかと言えばヒトを避けたが。
 ところで、その賢治と恋愛というのは、どう結びつくのか? 余りに大衆化しすぎると賢治の世界ではなくなってしまおう。彼を同時代に於いて深く理解したのは妹のとし子だっただろう。”永訣の朝”の凄まじいばかりの嘆きは到底余人の及ぶ所では無い。また”春と修羅”の一行、”ほんたうにおれが見えるのか”からも賢治が見ていた世界は、凡夫の及ぶ所ではないことも明らかだ。分かったつもりで手垢をつけることのできない世界なのである。
 この点が理解できていれば、作品化は良いものになろうし、出来ていなければ賢治作品の作品化とは言えないだろう。

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