満足度★★
演出プランのミス?
1935年にイギリスで書かれた作品の本邦初演。ロンドン校外の森の外れの館に住むブラムソン未亡人と、お金のない姪オリヴィエ。料理人のテレンスとメイドのドーラが通いで仕え、オリヴィエに求婚するヒューバートもしばしばやってくるが…、という古典的な心理サスペンス劇。パンフレットでは演出の河原は当時の通りの演出を、と言っているのだが、それでは当時のイギリスの生活や人々の常識は伝わらないのではないかと感じた。物語は確実に進行しているのだが、中心にいる入江甚儀演じるダンが、どう見ても「好青年」に見えず、チャライ男に見えてしまうというのがマズイ。入江の演技力というより、演出プランのミスだという気がする。