満足度★★★
夕陽伝
末満健一さんの新作戯曲は日本の神話を下地にした虚構性豊かなアクション娯楽作。岡村俊一さん演出で女優が紅一点だったり、俳優紹介があったり、つか芝居要素もあり。映像と音楽が多めなのも特徴かも。何より殺陣場面が多い!腰の位置が低く工夫もあり絵になる。
序盤で主要人物が死んで驚いたが、次の展開が待っていた。主人公を演じる瀬戸康史さんは繊細で現代の若者を表しているよう。周囲の派手なキャラクターたちとは対照的。素直な感情表現に好感。役の変化を身体でも見たい。
アイドルが出る舞台では人間ばなれした役を演じる機会が多い気がする(テニミュ等)。自分を探求、拡張して役を新創作し演じるのは、つまり変身。ファン(観客)に向かって光を放ちながら舞台上で堂々たる変身を遂げるから、華のあるスターが生まれるのかも等と考えた。
「骨がない」というまさに異形の悪役を演じた池岡亮介さんが良かった。シアガの記事で気になってたオツムの弱い陸奥役の高橋龍輝さんも身体能力が高く目を引いた。
満足度★★★★
相性抜群のエンターテインメント活劇
日本の神話特に古事記のエピソードをモチーフとしたエンターテインメント活劇ですが、末満さんの脚本と岡村さんの演出の相性が抜群で、疾走感にあふれストーリ性豊かでありながらもせりふの思いが観る側にきちっと伝わってくるしっかりした劇構成、映像、音楽、魅せる殺陣満載のアクションのバランスが実によくとれていた作品だったと思います。上演時間は途中休憩無しの約1時間50分。