満足度★★★★★
これで私の2015アニー観戦記は終了。良い旅行でした。
三年前ゆうなっちは,千葉子どもミュージカルで主演だった。アニーに夢中になる七歳の少女は,その後演技に熱がはいる。ゆうなっちの成功の理由。
音楽にも取り組むが,それ以上にいくつかの訓練があった。漫才もやった。アクションスターのジムにも通った。ダンスの切れは,一回りおおきな子どもたちに混じって結構すごかった。
オーデションは,美少女系で,美声のものが今までは多かったのではないか。小劇場通の私は,演技が気になる。天性の演技,そんなものを今回の新潟公演でも感じた。それは私だけだろうか。
スタニスラフスキーの伝記は,オーデションからもれたようなタイプが本当はあとで伸びて来るという。しかしながら,アニー合格はそれだけですごい。昨年の宝田明さんもいた『葉っぱのフレディ』は,結構良かった。それを上回る今回の演技は,成長するスターなんだと思う。
最後のアニーでは,青木が子どもをほかって一時場面から消え,しばらくして復帰した。あれは,何か忘れ物でもあったのか。地方公演とはいえ,ほとんど同じセットだと思う。
木村花代は素晴らしい。ルースターも結構いい感じだった。ミュージカル『アニー』は,プロで脇をかため,子どもがあくまで主体。それに,おしゃれな楽隊がつく。三田村さんは,今後も続くといいと思う。結構あっているかもしれない。木村さんは多忙な人だから,来年は無理かもしれない。
これで私の2015アニー観戦記は終了。良い旅行でした。
満足度★★★★★
名古屋まで行って,ミュージカル『アニー』を観た。
名古屋まで行って,ミュージカル『アニー』を観た。愛知芸術劇場という大きなホールのせいか,舞台道具は東京公演とほとんど同じだった。名古屋では,三日間公演があった。私は,二日めのゆうなっちアニーだけ観た。前日の夕方,偶然に本物のサンディを見かけた。終演後,飼育係が二匹の犬を散歩させていた。舞台では大きく見えるサンディはやや小型に感じ,気がついたら通り過ぎていた。また,当日の朝近所の喫茶店で開演を待っていると,青木さやかさんが,ルースターか,洗濯屋かなんかと,入って来た。確認したら本物だったが,静かにしてあげた方が良いと,私はすぐにその場を後にした。
名古屋公演がいままでで一番声が出ていた。アニーを射止めるくらいの少女(そろそろ男の子で一度やってみてほしい)は,素晴らしい声量だから,比較は無駄かもしれない。でも,かなり良く声が出ていた。安定して,しっとりと歌い上げていた。コミカルな場面もいくつか結構のってやっていた。せっかくウォーバックスから新しいロケットペンダントをもらうも,いわれのある古いペンダントを捨てられない事情があるところも,やりとりで上手に表現されていたと思う。なかなかの演技達者で感心する。もって生まれたものなのだろう。共演陣もやりがいがあるのではないだろうか。
いよいよ,新潟公演となる。これで,すべての公演が終了する。記念すべき名演でしめくくって欲しい。ブラボーも三回くらいはいえたらいいだろう。
満足度★★★★★
福岡まで行って,ミュージカル『アニー』を観た。
福岡まで行って,ミュージカル『アニー』を観た。今回初めて,スマイル組および黒川アニーの方も観ることになった。時間的に余裕があって,なおかつ,かろうじて当日券が残っていた。一日に二度も同じミュージカルを観ることになった。舞台装置は,地方省略版で,さらに簡易になっていた。
今回もゆうなっちアニーは,すごく良かった。孤児ゆうなっちは,役柄的にはいつも大人の顔色をうかがい,視線を気にしている子どもだ。相手の出方によっては,いつ殴られるかわからない。もしかして,いいことがありそうなら,絶対に見逃してはならない。だから,相手の顔は良く見るべきなのだ。
一方,黒川アニーは凄かった。絶対的な強い高音が会場内に心地よく響き渡る。そのような場面が何度もあった。セリフも一つも言いよどむことはない。アドリブも結構きいている。こちらのアニーは,模範的。優等生だと思う。好みの問題もあろうが,演劇派としてはゆうなっちの方が良い出来だ。
アニーの名場面
橋の下で,ホームレスの人たちを相手に,とにかく希望を持つべきだとアニーは言う。人生に絶望している人たちは,反論する。何ひとつ持ってないし,展望もない。それでも,アニーは希望を持ちなさいと言う。確かに,物事はなんでも考え方次第なのだ。いいところを伸ばして,悪いところは無視したい。
大統領官邸においては,アニーは唐突に歌を披露する。この歌にみな勇気をもらう。歌をうたえば,明日はいいことがきっとあるにちがいない。今,とっても苦しくても,大丈夫。心と身体さえあれば,明日は良くなる。大統領は,未来を拓く道を模索するのだ。公共事業で失業対策をしていこう。
アニーは,少しすつウォーバックスの心をつかんでいく。
ウォーバックスの依頼を受けて,クリスマスの夜彼のもと呼ぶべき子どもを探すのは,グレースである。このとき,グレース自身が,アニーに強い愛情を抱く。引き続き,なにげないやり取りをするうちに,アニーという子どもが非常に興味深いキャラクターであることに,ウォーバックスは気がつく。
アニーを理解するうちに,アニーが幻の両親を強く思慕している事実につきあたる。自分の養子にしてもいいが,生きているなら,実の親元に返してあげよう。自分たちは,たまに遊びにいけばいいじゃないか。そのような流れの中で,ハニガンの弟は,よからぬたくらみを開始する。
満足度★★★★★
犬が歌う・・・そんなバカな!
地方にまでミュージカル公演を観るような習慣は私にはほとんどない。昨年,ゆうなっちが,葉っぱのフレディを蒲郡で主演したので一度だけ経験がある。そのとき思ったことは,東京とか,横浜とかでは,地方公演にはどの程度ちがいがあるのだろうか,ということがあった。
今回は,これまたほとんど知らない街大阪に,お盆休みを利用してミュージカル『アニー』Tomorrow組を観るために訪問した。会場は,雰囲気的には,アットホームでいい感じだった。冒頭,洗濯屋の車が見えない。ブルックリン橋の背景が省略されている。タップダンサーもやや減員。などちがいはあった。
でも,いざ舞台が始まってしまうと,見慣れたメンバーが自信を持って演技しているので安心した。とくに,子どもたちのぐるぐる回転ダンスは決まっていた。ストリートチルドレンの前転も抜群だった。饒舌な大統領が,一瞬いいよどむ場面があって,プロでもつまづくのに,子どもは全て元気だと感心した。
2015年『アニー』は,これで五回めとなった。おおむね,同じ場面の繰り返しを,じっくり観劇したことになるが,圧巻は,犬=サンディが歌ったということだ。最後で盛大に大合唱になったとき,確かに,サンディは歌っていた。その勇ましい有様に,三田村・木村花代・青木がほほを赤らめて笑っていた。
同じ舞台を何度も観ると,結構細かいシーンが気になったりする。ルースターは,前の席でないと気がつかないが,俺様はアニー消してしまえるんだ!とばかりに,ジャックナイフを手品で消してしまう。その場面をよく観察したが,見事にナイフは消えていた。誰でもできる手品なのだろうか。
ゆうなっち『アニー』は,歌唱も比較的安定し,笑わせる場所は思い切りおおげさに振る舞い,泣かせる場所では,心打つ名演技だったと思う。『アニー』役は,過去には再演という例もないではないらしい。しかし,ゆうなっち『アニー』は,あと数回を残して,泣いても笑っても完了する。悔いのない公演続行を祈ります・・・
満足度★★★★★
とても楽しいアニーでした。
2015ミュージカル『アニー』観劇,四度め
アニー,それもトゥモロー組ばかり四回となる。今回は,とうとう一番前の席だったが,惜しいことに通路の左がわ三個の場所。それでも,その中では一番中央よりだったから良かった。
ルースターが,アニーを消してしまえばいい,というとき,実際にナイフを手品で消していたような気がした。あと,モリ―とケートは,タップのときに少しだけ参加していた。別の少女たちだと思い込んでいたが,それはまちがいだった。
過去の書き込みで,映画に比べてなんと間のぬけたものかと,家族一同でがっかりしたと舞台版アニーを酷評しているものがあった。しかしながら,映画は,ワンカットを何度も取り直せる。舞台で,これ以上アニーにセリフを増やしたら,それは大人の演劇になってしまう。子どもが,生の舞台でやるものとしてはベストだ。
座席の位置のせいもあるが,毎回視点が少しかわる。大型ミュージカルは,観る場所がたくさんあるので,端役の楽し気な仕草やら,ちょっとしたアクションが目に入って来る。同じミュージカルを何度も観るひとたちの気持ちが少しわかるようだ。
花買わないか,の少女(少年)の声はのびがあって良い。ダンスも上手だ。
ゆうなっちは,どの公演でも,声がときどきひっくりかえる。ハスキーボイスというものも魅力の一つだ。たくさんの場面で笑いをとっているのも特徴だ。やり過ぎということではない。これも含めて,ゆうなっちアニーの色だと思う。
そんな笑いを多くとった舞台が終わると,後部座席では,目を真っ赤にして泣いているお母さんがいた。アニーが親を見つけられなかった気の毒さに,感情移入したのだろうか。それとも,小学生にしては,ここまでセリフを完全に覚え人を感動させている事実に,びっくりしたのだろうか。
満足度★★★★★
2015ミュージカル『アニー』観劇,三度め
2015ミュージカル『アニー』観劇,三度め
回を重ねて,三週め,2015年アニーは三度め。毎回少しずつ前進しているような席だ。とくに,本日は,右端の二列め。最初,前回の方が良かったと感じた。しかし,オーケストラが一望できた。さらに,出演者はなぜか右端に良く場面を作る。その点で,非常に面白い場所からの観劇だった。
東京公演アニーは,ツゥモロー組で全15回あるようだ。そのうち,毎週土日に観ることで,四回は見られるだろう。しかし,そもそも同じ演劇を何度も観る!?
それでも,たとえば,サンディ&ポリス場面は毎回違った。最初は,ほとんど素通り。二回目は,ベスト・タイミング。三度目は,ちょっともたつく。しかし,実は,もたつくことは微妙に信憑性が増したようだった。でも,サンディが動かないと,舞台は進まない。ふと思ったのは,サンディには代役はいるのだろうか。
公演直前のNYシティーへの表敬訪問は,アニーに若干の疲れをもたらした。しかし,本日は,声も演技も理想的だった。
三回めともなると,さらに,場所が前に進み,とくに,子どもたちの熱演に夢中になった。二人小さなメンバーは,声も出てるし,元気だと思った。
さて,泣いても笑っても,あと一週間で2015年アニーは終わってしまう。そのあと,地方公演が続くのだ。
満足度★★★★★
S組
アニーを初鑑賞。児童客が多かったが、だいぶ行儀良かった。思ったよりも大人も楽しめる。アメリカ精神あふれる明快な内容だ。子役が主役というところが新鮮に感じて、透き通った声が心地よい。立派な舞台人だ。
満足度★★★★★
がんばれ!前田優奈!
ゴールデンウィークは,どこの映画館も満員だ。私は,ミュージカル『アニー』トゥモロー組を一日だけ観劇できた。当日券も,その日ははやばや売り切れとなっている。ソールド・アウト!って,なっていたけど,一枚くらいありませんか?とかだれか,来そうな気はした。実際,二年前の青山劇場では,私は当日券だったのだが。
さて,前回は一般では初日だったので,良い場所が取れなかった。座った感じは,ほぼど真ん中で視野も良好だとは思ったが,開演してすぐ気が付いたのは,もう少し前でないと表情までわからない。それどころか,タップなどでは,似たようなタイプもいるから,お目当てが特定できなかった。しかし,今回はバッチリだった。
アニーが,迷い犬とのめぐりあいの場面は感動的だ。映画では,ポリスから結構疑われる。一度や二度では,寄ってこない。やっぱり,サンディは,アニーにまだ懐いていないのか。そんな微妙なシーンがあるが,前回に比べて,ゆうなっちは早からず,遅からずで,サンディを呼びよせていた。大成功!
大富豪が,なぜか,「男どうしの話をしていいかな?」という場面で,アニーが,太い声で,「いいよ!」というところは,何回見てもおもしろい。演出といえば,演出だが,過去コントなども挑戦したゆうなっちの対応は,ぴったりだと思う。ほかにも,思わず笑えるようなしぐさも,上手だったと思う。
あと,前回も少し感じたが,三回~五回ほど,アニー自身の身体が宙に舞うところがある。お正月に,アクションスター?の学校だろうか,つばさ基地で.体操的なトレーニングをやっていて,ミュージカルになんの役にたつのか,と思ったものだ。でも,そういう体験などが,意外と役にたっているのかもしれない。
ミュージカルもたいした経験はないが,タップダンスもことはもっと知らない。これは,リズムタップでなく,身体全体で表現するミュージカル・タップというものか。もとは,やっぱり黒人独特のリズム感で始まったのだろう。今回,一番前まで,しばみやはなえさんが出て来て驚いた。すごく上手になっている。
満足度★★★★★
2015アニーを初めて観た。
2015アニーを初めて観た。新国立劇場は,少し小さな作りだが,その分アットホームな感じがして良かったと思う。
前田優奈のトゥモロー組は,とてもまとまっていい完成度だった。有名人では,ハニガン役の青木さやかが,前半を引っ張り,三田村邦彦が好感を持てる大富豪役で場を引き締めていた。
もともと歌もダンスも上手なゆうなっちであるが,今回はたくさんの演技を見られた。過去の出演作品とはちがって,タイトル・ロールということ,それも結構多様な場面があって,そのひとつ一つが安心して見られるものだったと感じる。いろいろな経験があって,ごく自然に魅力的な演技力をつけていたのかもしれない。
二年前見たときとは,タップダンスのあり方ほか,いくつか演出でもちがっていたようだ。そのどれも新鮮で,良かったと思う。
2015年のアニーは,これから先たくさんの舞台が続く。夏には,地方公演もあるようだ。今回,ミュージカルが始まったとき,子どもたちを飽きさせない作品だとつくづく感じた。たとえば,孤児たちの印象的なシーンが終わると,いきなりサンデーと呼ばれる犬が活躍して,面白いのだ。
大統領たちが,アニーの底抜けに楽天的なところに打たれる場面は,どう考えても難題だと思うのだが,そこは,アニーが歌うことで無理なく開かれた。偽の両親に,アニーがさらわれそうなるが,そこもこじれないうちに解決する。幼児を含めて,子どもたちの夢をはぐくむには,ちょうど良い設定なのかと思う。