グルリル 公演情報 グルリル」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.5
1-6件 / 6件中
  • 満足度★★★★

    客席の空間にまで広がる世界
    いくつもの物語の重なり方に、最初はとまどってしまいましたが、
    やがてそれらのつながりのようなものに惹き込まれて。

    すると、個々の物語のニュアンスとはまた異なるものが
    心に広がって。

    気が付けば、舞台全体が、
    一つのメカニズムとして機能しているように思えて。

    取り込まれてしまいました。

    ネタバレBOX

    舞台装置は複雑でシンプル。

    形状は一言で説明できないように組まれた
    木の組み方がどんとあって。
    それは語られるたくさんの物語の
    どの風景にもなじむ・・・。

    最初は只いろんな物語の断片が語られていくだけ。
    その意味を知る前に、次のシーンがすっと割り込んだり、
    重なったり。
    だから瞬時にやってくるイメージたちの
    シャボン玉が弾けていくのを眺めているような気分になる。

    でも、なんというか、それぞれの断片が消滅をしない。
    一つずつのシーンに力があるというか、
    全体像がわからないからこそ、
    追いかけたくなるようななにかがあって。

    で、それぞれの物語が再び舞台に姿を現した時、
    なにかがすっと歩む。
    いろんな時間軸のいろんな場所におかれたものが、
    最初はメビウスの輪をめぐるように
    裏になり表になって現れ、
    さらには、そこに変化が生まれ、
    デジャヴーのような印象が、
    それぞれの歩みに変わっていくのです。

    役者たちの、一見ランダムに感じる動きから紡がれていくもの、
    光、そして影は舞台からあふれ出し、
    客席側の天井や側壁にまで広がる。
    作り手がこの場所を選んだ理が分かったような気がした。

    やがて物語に軌跡が生まれると、
    それらはルーズに繫がっていきます。
    物語に収束感はなく、むしろ繫がることによって
    広がっていくものがある。
    一つの舞台があって、全体を包括する時間があって、
    そのなかの一つずつの物語が、
    次第に明かされる中で、
    ディテールとして置かれる感じ・・・。

    時間も、夕暮れも、月も、
    うまく言えないのですが、
    観る側の内にある感覚に重なって、
    不思議な、その場にずっと浸っていたくなるような
    立体感が生まれて・・・。

    正直言って、舞台のすべてを
    受け取ることができたわけではないと思う。
    どこか掴みどころがなくて、
    でも、しっかりと、訪れるものがある
    不思議で、とても魅力的な舞台でありました。
  • 満足度★★★★★

    キラキラした世界
    ずーーーっと見ていたい、壮大な物語空間!!ものすごく期待して見に行って、それを上回る驚きと感動をもらいました。まだ1月上旬にも関わらず、2013年のマイベスト舞台なんじゃないかと思うほど見とれて、あぁ永遠に見てたいと思いました。10の世界が少しずつずれながら並行世界として表現される物語のスケールにはただただ圧倒されます。本当に10人で演じ分けているのかと思うほどのたくさんのキャラクターが登場しているのに、瞬間、瞬間で別のキャラクターに切り替わっているのが目に見えて分かり、徐々に世界同士の連関が見えてくるのが本当に楽しいです。そして、美術や音楽や照明と合間って、その瞬間、瞬間が美しい。この世界を体現出来る役者さん達は本当にすごいし、舞台でしか見れない至福の時間でした。もう、ただただ楽しかったです。しばらくはパンフレット見ながら余韻にひたります。

  • 満足度★★★★★

    それぞれの時間
    いろんな時空で人は繋がる。誰と誰が繋がっていて誰と誰が同一人物か。サンプリングディのようにいろんな話が交差して進んで行く。それが繋がった時納得できたり。どこが始まりでどこが終わりか。人とは永遠にループして生きているものなのかなと。セットが梁でできた『門』が凄いなと思った。あとずっと降り続ける『雪』出っぱなしの『出演者の皆様』どれが欠けても出来上がらなかった作品のように思います。

  • 満足度★★★★★

    グルリル
    一瞬一瞬の美しくて怖いパズルのピースがばらまかれていて、それが、「よしわかったぞ、ほぼ組みあがったぞ」と言ったところで、風が吹いて、すべてをバラバラに飛ばしてしまう。そのような作品でした。観た後、もう一度じっくり組み立てたいと思います。何かすごいものを観という実感。何かはそれぞれ観客が考えるべき。パズルの最後のピースはあなただから。

  • 満足度★★★★

    芸術性の高い刺激的な舞台!
    いゃ~今回も刺激的でした!

    フライヤーにも書いてましたが2時間、灰のようなものが降り続ける!
    そんなのできるの⁈って思える事をやってしまうウォーリー木下さん!

    関西では1番、遊び心を持った演出家ではないでしょうか?
    そこに高い芸術性にもこだわっている演出家でもあると思います♪
    それは舞台の美しさに凝縮されています♪
    その舞台を見たお客さんの驚いた顔を見て、
    1番楽しんでいるのもご本人かも知れません(^^)

    話しはいくつもの話が同時進行してレイヤーの様に重なっています!
    この辺りもSandayらしい表現!
    観ている方は頭を2時間、フル回転している状態になります…(^^;;
    それもいいんですが観劇初心者の私にはには
    もう少し優しくしてくれたら話に入り込めてもっと愉しめるのですが…
    いつも頭を悩ませてしまいます(^^;;

    前回公演の「牡丹灯龍」はその点ではストーリーを理解できたので
    集中して魅入ることができました♪

    まぁこの複雑な表現がSandayらしいのかも知れませんが⁈
    私が知的であればもっと愉しめるのかも…(^^;;

    毎回、観た事のない表現を追求していつも驚かせてくれる刺激的なお芝居♪

  • 満足度★★★★

    別世界のような舞台
    まず、2時間近く延々と舞台上に降り続ける雪に驚きました。物語が進むにつれて本当の雪みたいに積もっていって、別世界のような美しさでした。
    ストーリーとしても、いくつもの物語が、時間軸を超えて同時に展開していく中で、少しずつ語られるシーンが、少しずつ繋がっていく過程は、パズルを解くような面白さもあり、とても見応えがありました。
    それにしても、あれだけ複雑な物語を演じる役者さんたちは本当にすごいと思いました。大変だっただろうな(笑)

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