満足度★★★★
イライラしたのですが
『会議は短くグラフは長く』という会社で育ったので、個人が好き勝手に発言する会議を見せられることに、かなりストレスを感じました。
それぞれの事情も、出身地や職業でなんとなく察せられたので、よけいに言ってることにイライラしました。
しかし、イライラさせることも目的の一つだったとしたら、まんまと引っ掛かったという感じです。
私個人は、道州制には賛成できません。県を残したうえでインフラの共有や公務員の削減はできると思っています。
そんなことを考えるきっかけになる良いお芝居だったと思います。
満足度★★★★
ん、12人的?
客席に入り舞台美術(これもステキ)を目にして「ん、12人?」と思ったのが的中。
前半は優しい日本人風で笑えるが、次第にシリアスに転じて問題を提起、それに対する希望を示して幕を引く構成が心地良い。
70分程度の上演時間も程よく、後味爽やか。
満足度★★★★
日本のレベル 自らの立ち位置
アイロニカルで面白い。あちこちでボトムアップでは無い代表の連中の話を聞かざるを得ないようなことも経験してきたが、実際、レベルは、この作品に描かれている代表と同等もしくは低い連中が多い。建前社会のこの国で、「代表」なるものが、3つの看板をしょっているに過ぎない能無しであることは、誰にでも分かる道理だろう。
シチズンシップを持たない人々が、このような「代表」を居座らせることに一役買っていることも、また。
従って、北京蝶々が、このシナリオをこのような形で演じたことの意味を、観客は自らの立ち位置の問題として考える必要があろう。我々、故郷喪失者への問いかけでもあるであろうから。その上で、論じるべき主題であり、テーゼであるという具合にラスト部分を解釈すると、活きる作品と見た。
満足度★★★★
楽しめました
会議がちゃんとエンターテインメントになってましたね。動きの少ない会話劇ながら、話題がいろんな方向に行ってくれて、飽きずに楽しめました。しかしよく知らないけど、道州制って十把ひとからげなんですね。これじゃ郷土愛がわかないよー。
満足度★★★
出入りがない
道州制について予備知識がさほどない私にも判り易い身近な題材から入り、興味深く観てました。こういう題材を芝居に挙げるのには好感が持てます。が、人の出入りがなく、動きもないので単調さはあり。上映時間が短めなのですが、議論ももっと新たな展開を期待してしまいました。
満足度★★★
傍観者的立場にて
道州制なるものに興味がなく郷土愛もない私にとってこれを題材にした理由が分からない。なぜ観たかと問われれば北京喋々だからだ。前作のイメージが強く残っているのと予備知識不足で勝手に道州制実施後の戦国時代的群雄割拠の世界を想像してたため、予想に反した静的な世界はパンチ不足(帯金の不在も一因か?)となった。時々クスクスしながら舟を漕ぐ隣人を気にしながら何で南東北の人はなまってないんだろうと疑問に思いつつ愛ってなんだよおと一人つっこみをして、地味ながらもホンのおもしろさを損なわせない演出の労苦に思いをはせた。
満足度★★★★
初・北京蝶々
噂に違わず、上質なエンタメ作品だったなあ、と。
設定的に「県民キャラVS県民キャラ」的な、ケンミンショー的な感じだったら嫌だなあという事前の不安は全くの杞憂。一人ひとりの登場人物が生き生きとしてて面白かった。
また最近の演劇界で「(言葉は悪いですが)トレンド」なネタを扱った作品でありながら、その向こうへの目線がちゃんとある、というところにも(自分としては当たり前であってほしいことですが)好感を。社会を語ることが最終目的じゃない芝居はやっぱり楽しい。
役者陣の身体性の違いから、それぞれの生きる土地がにじみ出てくる、そんなキャスティング&演出が見事。
堅牢な質感でありながら空間に歪みや裂け目を感じさせる美術、照明も印象的。
個人的な好みで言えば、腹八分目すぎてものたりなかったり、もうちょっと締めかたはシニカルでもよかったんじゃとも思わなくもなかったりけど、これはこれで。
満足度★★★
地方活気の在り方
僕は千葉で比較的都会の方なのでしょうが、考える作品。地方や都会、発展と衰退。そんなことを考えます。本当はもっと高評価ですが、以下感想にて。コンパクトにまとまっていると思います。
満足度★★★★★
考えさせられました。
「オーシャンズ・カジノ」とは打って変わって、ストレートな会話劇。社会派の大塩さんのメッセージが、様々な立場の登場人物達により問題提起とともに多角的に語られていました。
リアルタイムで思いが交錯し個々の心が動いていく様を目の当たりにしながら、こちらの心も高揚。沢山の様々な想いが胸に溢れました。
それは、自分の中の郷土愛を振り返ることだったり、日本の未来のためにどうすべきかということだったり。
道州制について議論する様を観ていて、人が集まって未来について考えるって素敵なことだなと感じ、このように議論する人達があるなら、そしてこのような演劇を上演できる人達がいるなら、日本の未来は明るいなと思わされました。
満足度★★★★
日本人
それぞれの地域の代表者。喜んで代表になった人、観光がてら軽い気持ちで参加した人…それぞれの事情を抱え故郷を郷土愛を語り合う。だけど日本人。されど日本人。観ている自分も日本人。なんか切ないなぁ。やるせないなぁ。
満足度★★★★
郷土愛なら
いきなり引き込まれた。道州制フェスティバル実行委員会の会議のテーマがおおなべおでんだったからだ。どう展開していくんだろうとわくわくした。その後お弁当に転換し,迷走する過程も面白かった。ただ,フクシマと自治労に至ってはちょっと・・・最後はみんないい人で会議は続くけど・・・福島はまだまだ生々しいです。とはいえ,75分,コンパクトにまとまっていて面白い芝居でした。あと,個人的郷土愛から,山陰・山陽がは四国と一括りにされるのはちょっと違和感を覚えます^^;