キネマの天地 公演情報 キネマの天地」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.4
1-13件 / 13件中
  • 満足度★★★★

    変幻自在、4人の女優のキャラクターに酔って、目まぐるしいストーリー展開、オチあり!ノリの良さも楽しい!
    麻実れい、三田和代、秋山菜津子、大和田美帆という
    4人の女優のキャラクターに酔いながら、
    あまりにも芸達者な木場勝己、浅野和之、
    これに、イキウメの「関数ドミノ」や虚構の劇団
    「監視カメラが忘れたアリア」の若手、古河耕史が
    からむ豪華なキャストに大満足。

    目まぐるしいストーリー展開に、二重三重のオチ、
    ノリの良さも楽しかった!!

  • 満足度★★★★

    これぞ役者
    私には本の良さとかそういうのは伝わらなかったです。長いなぁ失敗したなぁと思いながら休憩中を悶々と過ごしましたが、後半の木場さんに一気に引き込まれました。もう心を鷲掴みにされ揺さぶられて、このためだけにチケット代払ったって満足できる。。。これぞ役者だなって。そう思ったら本の愛情もほんのり後から伝わってきて、最終的に満足でした。

  • 満足度★★★★★

    息が抜けない
    共同脚本だった映画版「キネマの天地」の続編舞台版として書かれた作品だそうで、映画版は公開当時観たが、本作は大部屋女優として松竹に入社した
    田中小春のシンデレラストーリーの映画版とはまったく別個の作品。


    芸達者がそろい、見ごたえのある舞台で思い切って観てよかったと思う。


    台風の日のソワレで、自分の周りには誰もすわっていないという、半分くらいの客入り状態で観劇した。

    昼が同じ新宿の文月堂の芝居だったので、徒歩で移動できて電車のストップにも巻き込まれず、幸いだった。

    ネタバレBOX

    女優たちの意地と見栄の張り合いで笑わせたり、ドンデン返しに次ぐドンデン返しで飽きさせない。

    演劇への愛にあふれた完璧なお芝居だと思った。

    井上さんのお芝居は余白がないほどギッシリとエキスが詰め込まれている感じで、面白いのだが、息が抜けず、自分はそこに苦手意識が働くのだと今回、痛感させられた。

    女優陣の中では、今回、麻実れいに注目して観た。

    麻実は宝塚時代、ポスト鳳蘭の立場で、鳳とは芸風が違うが、グランドロマンのような骨太の演目を割り当てられることが多かった。

    あの当時と比べると、いまの麻実は、いい感じで力が抜けている。

    人生の年輪を重ね、ふと隙間に孤独の影がにじむような演技が巧い。

    菊田一夫の「ジャワの踊り子」のグランドフィナーレの映像を30年ぶりに観て、実は非常に細やかな官能的な演技をダンス場面でみせていることを発見して驚いた。

    そのあとにこの芝居を観たので、何とも言えない感動があった。

    甚だ個人的感想だが、こういうのも芝居を観る楽しみのひとつだと思っている。

  • 満足度★★★★★

    よかった
    麻実れいさん、すてきでした。

  • 満足度★★★★

    はぁ~
    日本語、言葉の巧みさ、おもしろさがあった。展開の飛躍がけっこうあったけど、サスペンス性のおかげで引っ張られていられた。終盤の木場さんに釘付けでした。

  • 満足度★★★★

    名人劇場
    役者を一生の仕事にしたプライドの気高さに笑わせられ、ほろりとさせられた。
    きっと井上さんはそんなやり取りを優しく見守っていたのだろうな、と思わせ、いい舞台見たな、と劇場を笑顔で出られるお話。
    出演者全員が素晴らしかったです。

  • 満足度★★★★

    演技、俳優について
    井上ひさしさんの言葉を聴いて、味わって、考えて。日本人でよかったとかみしめます。井上さんは演劇の実験的な側面なども全てわかった上で、物語のある芝居らしい芝居を書くことを選んだんだなと思いました。

  • 満足度★★★★★

    軽妙なだけでなく
    4人の看板女優の丁々発止のやりとりに笑いながら気が付くと舞台への想い、
    その板の上に立つ役者の想いにコチラの気持ちまでもが引きずられた。
    こうして愛おしい演劇の時間を過ごすことが出来た喜びに
    井上さんの新作が観られないことの哀しさ、
    そして叶わないと解っていても『木の上の・・・』が今さらながら観たいと思ってしまった。

    ネタバレBOX

    ラストの木場さんのセリフ、あれこそは役者として立とうとする人の想いそのものなのだと。
    手に入れることが出来ずにいる者はもちろん、自己を確立出来たとしても自分の望むモノが手には入るとは限らない。
    それでも・・・・
    例えどんな役でもいかなる状況でも舞台に立たずにいられない
    演じる者たちに思いを馳せた時、更にあの空間が愛おしくなった。
  • 満足度★★★★★

    演劇愛に満ちて、涙を禁じ得ない秀作
    井上ひさしさんの演劇愛に満ち溢れた作品で、家までずっと泣きどおしでした。

    何度も、観た作品もある中、この作品は、今日が初見でした。

    イキウメの窪田さんのショックなニュースを昼に知り、開演前には、息子の同期生が、来年羨ましくなるような舞台に立たれることを、チラシで知りました。
    そういう、様々な想いが交錯する中で拝見した「キネマの天地」、きっと、今日であったからこそ、余計胸に響いたのだと思います。

    こういう本当に演劇愛に満ちた劇作家が、今後二度と再び、現れないかもしれないという危惧が、頭に充満し、窒息しそうでした。

    井上さんの演劇愛と共に、自分自身の演劇愛も再確認する舞台となりました。

    世の中から、似非演劇人や似非演劇愛好家を一人残らず、駆逐したい!!
    そんな気分になる、素晴らしい作品であり、井上さんの新作が二度と観られない悲劇を痛感して、涙が止まらなくなりました。

    ネタバレBOX

    終わり近くなるまで、こういう内容だということに気づかずに観ていました。

    最後は、衝撃を受けました。

    このキャストだからこそ、なし得た作品です。全員の出演者が、真に演劇を愛していなければ、この作品は、駄作になってしまう。そういう、命題を抱えた舞台です。

    このキャストならばこそ、どんな演出家が介在しても、井上さんの演劇ラブの精神を観客に伝えられたのだと思います。

    麻実さんが、このところ、台詞を忘れたり、咬んだりする場面に何度か遭遇し、心配になりました。今日は、秋山さんが、そっと助け舟を出されましたが…。
    麻実さん演じる立花かず子同様、年齢に負けず、いつまでも第一線でご活躍頂きたい女優さんなので、心から、エールを送りたく思います。

    7人の役者さんの演じる演劇人は、演じ手の皆さんの分身の如く、それぞれが、役への情熱や演劇愛に溢れた人ばかりで、これからの日本の演劇界も、こういう方々で満たされてほしいものだと強く思いました。
  • 満足度★★★

    キャスティング
    実力派俳優たちによる安定感のある芝居だけど、常連の木場さんや三田さんはそろそろ旧さも目について来て、こまつ座が井上作品を演り続ける為に、新しい血も入れて欲しいとは思う。大和田美帆は、長台詞に苦労しながらも、ベテラン勢に負けない存在感で、立派。

  • 満足度★★★★★

    井上ひさしさんの「役者LOVE」な物語
    こんなストーリーだったとは! 
    フライヤー等の説明(ここに書いてある説明も)を前もって読まなくてよかった、と思った。

    ネタバレBOX

    松竹の蒲田撮影所にあるスタジオに集まってくる。当代きっての大女優たち4名。
    それぞれに自分が今の松竹を支えているというプライドがある。
    彼女たちは、松竹の超大作に出演するということで、監督に呼ばれたのだった。

    しかし、監督はその前に、彼女たちに前の年に、そのスタジオで行われた舞台をもう一度上演したいので、その読み合わせをしようと言い出す。

    実は、その舞台の稽古中に、監督の妻であった女優がその場所で亡くなったのだった。

    女優たちは、いやいやながら、監督の指示に従い、本読みを開始するのだが、どうも様子が変である。

    そこに、掃除夫や脚本家、さらには築地署の刑事と名乗る男が次々と現れてくる。

    監督の意図はどこにあるのか…。

    そういうストーリー。

    映画における、というより、役者たちのさまざまな想いや、感じ方、自負、苦労が、役者間のヒエラルキーに絡めて披露される。

    特に、女優として、その道を切り開いてきた、トップ女優のエピソードは重みさえ感じる。


    彼ら、つまり役者とは、濃くて、嫌みで、自意識過剰で、自己中心的で、そのくせ階級主義・年功序列がまかり通っていて、ということを、さらにをデフォルメして描いていながら、その視線は優しい。
    彼らの姿が愛らしくなってくる。

    本能的で、自分の欲求には誠実で、しかも自分の職業−役者−に、多大なプライドを持っている。

    これは、井上ひさしさんの「役者賛歌」ではないだろうか。
    それは、主演を張る大俳優だけでなく、脇を固める、すべての役者に向けられたものであったと思う。

    そして、役者と言うのは、役者であるということに、貪欲な人々である、というところではないだろうか。また、それによって、自らの矜持が保たれているとも言える。
    その彼らの性格を逆手に取って、見事な喜劇に仕立てていたと言っていいと思う。
    しかも、単なる喜劇というのではない、役者たちへの愛が語られている。

    幾重にも仕掛けられたラストへの罠が、巧みで面白い。
    そして、刑事=犯人だった男の、ラストの台詞から瓶の中身を呷ってからの展開は、客席から思わず拍手が上がったほど、あざやかだった。

    また、彼が、結局3回言う台詞が、シビれるほど、素敵で美しいと思った。
    もうこれだけで涙モノである。
    演じても演じても終わりはないし、役者すべての想いが詰まっていたと思うのだ。

    大上段に天下国家にもの申すというのではなく、井上さんの間近にいる人たちを語り、彼らに捧げられた、美しい作品だと思った。

    濃すぎて嫌みなほどの4人の女優陣(麻実れいさん・三田和代さん・秋山菜津子さん・大和田美帆さん)は、本当に素晴らしい。まさにその世代の観客たちを魅了していた、大女優たちだった。
    さらに、木場勝巳さんも、エネルギーに溢れ、本当に見事だった。
  • 満足度★★★★★

    面白い!面白い!面白い!
    トップスターたちの個性、下積み役者の苦労、監督の思いが溢れていました。ラストは見応えあり、最高!!

    ネタバレBOX

    いい映画を作るために4人の女優を仲良くさせようとする監督の壮大なトラップ。

    先輩女優が登場する度に後輩女優が必ずいじられる、べただけど3回もあって冒頭から笑えます。女優たちは年齢や出身背景が異なるため、ぶりっ子だったり臭い大衆演劇風だったりで、いじられるのも無理はないという側面もあります。

    トップスター争いを意識する4人は互いに反目しあっていて、撮影所などで先輩から意地悪されると殺意が芽生えることもありますが、殺してやるーは、悔しいとか、まっ、といった程度のこと、青酸カリを入れるはソーダの素を入れる程度のこと、ヒ素を入れて徐々に殺すは味噌汁に毎日黒砂糖を入れるといった程度のこと…、女優語の翻訳は何とも可笑しいです。

    ライトを浴びて目が傷み、視界に現れる白い点がだんだん大きくなった方が大女優、尿の混濁が進んだ方が大女優…、過酷な女優業故の病気自慢も笑えます。

    こうしていつの間にか4人は共感を持ちあうようになり、もしかしたら4人の共犯だったのかもしれないというあたりから急展開していきました。

    芝居に対する情熱や心構えを話しているうちに墓穴を掘った犯人、残った女優たちは食事して帰ろうとか、私の家に来てくださいになり、めでたしめでたし。

    めでたしめでたしからのどんでん返しの連続が見せ場です!!!

    後追い自殺?、あれっ、犯人じゃなかったの?、やっぱり犯人で後悔して自殺?、なーんだそういうことだったのか!!

    全体としては淡々と進行していったという感じ、2時間半だから休憩なしは無理ですかね。後半の初めに前半の終り部分をリフレインしていたのはちょっと心地良かったです。
  • 堪能しました
    俳優というのは不思議な生き物であるなあ、なんてことを思いながら見ました。最後、泣けました。笑えるのですが、あれは泣けます。出演者の魅力に溢れた時間でした。

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