満足度★★★★
想像より激しい雨だった。
路地がいい。
路地ってとこが、やっぱいい。
雷のような太鼓隊。
物語が進むと当然雨水が溜まる。
これが、ほんとに、アスファルトを冷ました雨水みたいな匂いがする。
ところが、どんどん、苔蒸した日の差さない山奥の湿地の匂いになった。
怖いなぁ。
TV画面の赤と青が、ゆらめく炎のようで美しくもあり、映像どおりに淫靡でもあった。
満足度★★★★
不条理さが素晴らしい
ストーリーを追うと言うよりも不条理さを楽しむといった感じ。
限定された空間が効果的に使われていて興味深かった。
雨が降り続くという演出が面白かったが、最初の内はエロティックなビデオ映像にばかり目移りして困った(笑)
また、じっくりと観てみたい芝居です。
満足度★★★
雨
セットと雨に圧倒されるも、内容は正直イマイチ分かりませんでした。
え?今の○○は何の意味があったの?など。
きっと僕の理解力が不足しているのだと思います。
窪塚さんの演技は心地よかったです。
満足度★★★★
「反時代的」芝居
猥雑さを醸し出すネオンの明かり、土砂降りの雨、力強いドラムの音、そして他者と繋がりたいと切に願う登場人物たち。無機質に整備された現代日本の情景とそぐわないものばかり。詩情あふれる清水邦夫の言葉と相まって、見事な劇的世界が廃校の体育館に立ち上がっていました。それから窪塚洋介、その存在感は半端ない!!
満足度★★★
雨と闇の中のドラマ
ある路地を舞台に、人々の終末感や焦燥感をインパクトのある空間表現で描いた作品でした。
結婚式当日に花嫁を奪われた男、奪った男、その花嫁、の幼馴染み3人を中心にして、その家族たちを巻き込んだ物語をベースに、土砂降りの雨の中を行進する鼓笛隊(そう呼ばれていましたが、実際は管楽器はなくてドラムのみ)、壊れたトランシーバーに向かって報告を続ける少年、妻に先立たれた先生、蟹になった女など謎めいたキャラクターが絡み、アングラ的雰囲気が濃厚でした。
それぞれのシーンで起こっていることは理解でき、また魅力的だったですが、全体を通じて何が言いたかったのかが良く分かりませんでした。
ロルカの『血の婚礼』を読んだことも観たこともない状態で観たので、知っていればもっと深く理解できて楽しめたのかもしれません。
半分以上の時間降り続ける雨や、闇の中の蝋燭の光などの空間的なビジュアル表現は迫力があって素晴らしかったのですが、音楽や映像が説明的過ぎるように感じました。音楽に頼らずに台詞だけでも(むしろ台詞だけの方が)充分に引き込まれる内容だったのに、シーンにマッチし過ぎている音楽がイメージの広がりを妨げているように感じました。もっとざっくりした感じがあれば良いのにと思いました。
上手がレンタルビデオ屋、下手がコインランドリー、その間と舞台手前側が自動販売機が立ち並ぶ路地で、上部には色々な店のネオンサインに鯉のぼりという猥雑感あふれるセットが良かったです。
雨でびしょ濡れになり、声も雨音で聞こえにくい中で、役者たちは熱演でした。一番印象に残ったのは、トランシーバーを持つ男を演じた田島優成さんで、雨の中を転げ回りながら叫ぶ体を張った演技に、必死に世界と繋がろうとしているのに相手にされない疎外感が強く表現されていました。
窪塚洋介さんは発声や台詞回しは上手いとは言えないのですが、舞台にいるだけでも独特な存在感を放っていて魅力的でした。伊藤蘭さんや中嶋朋子さんも内面に陰を持った雰囲気が出ていましたが、時々いかにもお芝居なオーバーな演技があって、残念でした。
満足度★★★
唾かぶり席ならぬ雨被り席で観劇
事前情報より、前2列はビニール被る事を知っていたので覚悟はしていたけど、鼓笛隊の登場が近づく度「・・来る!」とビニール構えながら見る事に。
迫力は充分感じたけど、幾分そちらに気を取られ過ぎた事もあり、話の内容より役者さんやらセットの猥雑さに興味が入ってしまった。
場面事の雨降らしに強弱があり、前の方に座っていても上手・下手で喋っていると一部台詞がかき消されて聞き取り辛い事もあったけど、後ろの方は聞こえたのかな?
なんだか、歌舞伎町の路地の一部で繰り広げられているような芝居だった。
満足度★★★
アングラ色爆発。しかし「それしかなかったのだ」と胸に響かせてほしかった
突然の豪雨の中、にしすがも創造舎に到着。
そして劇場に足を踏み入れた瞬間から、セットを目にして期待が大きく膨らむ。
舞台脇、後方に暗幕が降ろされ客電が落とされて開幕だ。