満足度★★
みた
もったいないなと思った。
演技のバックボーンによるところが大きいのかも知れないが、まったく時を経た夫婦の会話に見えない。小劇場であるから、なおさら芝居くささが気になる。夫を演じる役者と妻を演じる役者を別々の場所で稽古して、本番で顔合わせをさせたみたいによそよそしい。よそよそしい会話をする夫婦、というのでもない。
私生活でも夫婦であるから、更に二人芝居という形で演じる際に、それがかえって枷のようになったのか。アルカンパニーの作品は初見なのでいつもこうなのかは分からないけれども、それぞれが役者をする夫婦の物語、という文句から期待したものは見られなかった。
また、初日ではなかったけれども、科白のつっかえる箇所が目立ち、稽古不足を感じた。震災の影響で困難もあったのかも知れないが、コラージュのような作品内容を客に伝える上では、致命的だと感じた。
平田満,井上加奈子 実際の役者夫婦による役者夫婦の物語。日常を離れ旅でのお互いのかかわり合いの機微。
平田満,井上加奈子夫妻のユニット、アルカンパニー作品。
実際の役者夫婦による役者夫婦の物語。
日常を離れ、旅でのお互いのかかわり合いの機微を描く。
少人数、小劇場での濃密な作品づくりにこだわる
お二人の真摯な姿勢と作品に、ここ数作品連続して
欠かさず観ています。
毎回、目の前数メートルでの演技を堪能しています。
今回は非常に難しいと言われる二人芝居。
しかも現実でも夫婦。
しかし芝居の中での関係性は微妙に異なるという
実にセンシティブな内容だと思う。
特に演じるお二人にとって、非常に難しいに違いない。
カテコにおいて平田さんは、震災後の公演で、
予定通りやるかどうかを話あった結果、
やることにしたと言われました。
全国の劇場・劇団で同じような葛藤があるでしょう。
昨日は公演中に地震があったけれども、お客さんは
落ち着いていて微動だにしなかったそうです。
こういうときこそ、芝居を観て日常の、文化の
大切さを感じます。
満足度★★★★
繊細で詩的
ほんとうに繊細で詩的・・おもしろかったです。二人の会話とモノローグの境界線が絶妙。
会話しているのに、ふたりの会話がずれていたり・・、きっとその時その場で話し合わないでいたりすることって、お互いの中に違う印象で残っていたりする、そんなふうに。大人の芝居に魅せられました。
公開読み合わせ
アル☆カンパニー『冬の旅』の公開読み合わせに行った。
戯曲を書く松田正隆さんと演出の高瀬久男さんを交えて川崎市アートセンターアルテリオ小劇場で行われた。
本当に初の読み合わせだということだ。
これが一体どのような舞台に仕上がっていくのか、とても興味がそそられた。
星は本公演を観てから改めて入れる。