福岡国際会議場にて鑑賞
山本耕史さんの伝えるリズム感が楽しく、彼がこれからのますます成長されていくことを感じさせてくれる舞台でした。テレビでも歌って踊ってほしいな。
満足度★★
空間の統一感不足
二人が別空間という中で物語が進行してゆく
その脚本とスズカツ演出の味わいは
美術と映像で妨げられてしまった感あり
上演前に客席に入った瞬間
「これはひょっとして面白くないかも」
と思ってしまったのが残念...
というのも舞台セットの壁が
なんだかどう見てもとてもいまいちだったから
私の好みに合わないっていうのではなく
単にクオリティの問題だとおもってしまうほど
壁以外のセットは結構好きだっただけにかなり心残り
そして映像はさらにいまいちだった
「これって、やっつけ?」
と何度も思ってしまい全然集中できなかった
照明もきっとステキだったんだろうが
もう全然よく分からなかった
しかし2人のキャストと音楽は
非常に良かったと思います
視覚上に気が散る要素がたくさんある中でも
特に曲がとても良かったのは印象的
満足度★★★★
格段の進歩。素晴らしい。
変わった作品である。
ストーリー自体はなんてことないコテコテのラブストーリー。
男女が出会い、結婚し、別れるまでの5年間。
それを男女の時間軸を逆さまにしただけ。
それだけの捻りがこうまでズシッと心に響くなんて・・・正直、意外だった。
いきなり、別れた直後の女の歌から始まる。
井手麻理子がすごい。
初舞台の一曲目で観客の心を【別れの悲しみ】で一杯にしちゃった。
この作品、初演も見た。
山本耕史が上手いと思った以外に感動はなかった。
相手の女性歌手があまりにへたくそで力が違いすぎて、如何に曲がよくても、相手の山本が上手くても、芝居として成立していない気がした。
今回は2人の歌唱力が拮抗しているから、最後まで一気に見せる。
一緒に舞台上にいても同じ時間を生きていない2人は、それほどまでに理解し合えない男女を象徴しているみたいで切ない。
山本耕史も初演でも上手いと思ったけど、表現力が格段にアップしているのには驚いた。すごいやつだな。
ラスト、出会いの歓び(女)と別れの悲しみ(男)が交錯する場面は秀逸で切なさ最高潮。
初演の時に気になった訳詞の悪さは幾分改善されている。
本当は全とっかえして欲しかったけど。
それにしても、この作品の持つ魅力が漸く花開いた感があった。
その魅力をもっと雄弁に語れたらいいのだが。
一見の価値はあると思う。