満足度★★★★
ネオ人情喜劇
場外馬券売場を舞台に繰り広げられる、常連客や初めて訪れたワケありの客、それに職員たちが織りなす悲喜こもごも、様々な人生模様。一言で表現すれば「ネオ人情喜劇」あるいは「ヒューマンコメディ」といったところ?
登場人物のキャラクター設定・造形が巧い(もちろん脚本だけでなく、それを体現したキャストの演技も含めて)ことに加え、スケッチ集風にキャラ紹介を兼ねたエピソードを積み重ねて、人物が出揃ったあたりでタイトルにもなっている馬の出自をチラリと示してクライマックスへの伏線とし、さらに各人物のドラマを見せてからすべてを束ねてメインレースにつなぐという構成も巧みで、そこに名セリフやナイスツッコミまでもちりばめてあって、満足度かなり高し。