満足度★★★★★
代表同志が繰り広げる、お互い負けを許さぬ交渉劇。さぞかし頭を使いまくる作品であろうと鼻息荒くして行きましたが、何ともウイットに富んだ「駆け引きエンターテイメント」でした。
格調高きホテルが「交渉」という名の戦いの舞台。
何としてでも相手方をマウンティングしたい両チーム。
時には用意周到に、時には臨機応変に・・・経営陣らしいインテリジェンスでキレッキレな人達、そのキャラクターがギャップとなって狡猾な策略の数々に逐一笑わされてしまいます。
時には格調高きホテルマンまで巻き添えに(笑)
第一ラウンド⇒反省会⇒第二ラウンド⇒反省会⇒・・・の如く交渉の合間に入る、双方の出方に対する咀嚼と次なる攻略作戦会も面白かったです。
笑いを誘う切れ者な雰囲気をまとった登場人物ばかり。
どちらかに肩入れしたくなるというより、どちらも応援したくなってくるのが作品の魅力だと思えました。
満足度★★★★
二つの会社が合併するにあたっての交渉を描いたホテルでの2泊3日のコメディ。
星4つか5つかで意見が別れそうです。私は後半にも2つくらい笑いのネタを入れて欲しいと思いましたが、そんなにコテコテにしてはいけないという人もいるでしょう。場面転換の半暗転が多くて私は集中が切れて嫌でしたが、椅子机の配置替えなどが見えるのが心地良いというのも分かる気がします。
どちらにしろ、存在感があってうまい役者さん揃いで、観て損のない舞台です。ぜひご自身の目で確かめてください。最後は戸田恵梨香似の丹下真寿美さんが可愛かったので宣伝してしまいました。写真集も絶賛発売中(笑)
満足度★★★★★
鑑賞日2019/03/13 (水) 19:00
東京初演を拝見。
大阪での公演後だったので、芝居もよく練られていて観ている分にもスムーズな進行が心地よい。
(多少噛んだのは、東京初日の緊張感?)
さて、フライヤーの渋めの色調、あまり説明文をきちんと読まなかったので、ちょっとした心理劇かと思っていたのだけれど、心理劇には違いないものの立派なコメディー。それもセリフと行動と間で笑わせるバランスの良い上質品だ。
まず、開幕直後から気付くのが、完全な日本語オリジナルなのに、海外の現代演劇を模するような作りをしていること。場所はトゥイッケナムホテル(イギリスだよね)、登場人物が全て外人名であるだけではなく、海外翻訳劇によくある口調まで意識している。例えば、アリソン(山﨑和佳奈)のセリフに頻繁に出てくる語尾の「・・・わ」。
通常、「・・・でしょう」「・・・ですよね」と言えばよいところを「・・・ですわ」という言い回しをする。(これ、古典劇に多いのだけれど、何でかな?)
アリソンとアレックスの、いかにもな世間話を含んだフレンドリーな挨拶なんかも、どうも日本人感覚としては変なのだけれど、これも意識的なのだろう。
そう、もうここから自然とおかしみを醸し出している。
さて、気になるのは何の交渉かということ。
どうやら、アレックスが社長を務める会社とアリソンがCEOを務める会社が合併するらしい。おおよその条件では折り合ったのだけれど、1つだけ双方譲れないことがあるらしい。アレックスと秘書ドナーは、重役にも伏せてこの交渉に臨み、アリソンとCOOのウォーレンは交渉に破れれば辞職覚悟で臨んでいる。
さて、その交渉内容とは、、、、って、え、そんなことなの!!!(いやあ、確かに大事なことかもしれないけれどさあ)
もちろん、この交渉内容だけで2時間近い芝居を持たせられるわけはなく、交渉は紆余曲折、あらぬ方向にいったり、本末転倒したり。
ホテルのフロアマネージャーを演じるボブ・マーサムのとぼけた演技と仕草も軽妙でおかしい。
作・演出の村角太洋さんが、この作品大好きなのよく判るわ。
満足度★★★★★
スタイリッシュで滑稽な、とびきりの会話劇!
みなさん、ええ声と演技とふれ幅で、本当に楽しかった~脚本の面白さは必須だが、役者が達者で間が良いから、随所で笑いが起こるのだな~と感じた。それにしても、細かいネタのずらし方がいちいちツボだった!
そして、最小限で最大限の効果を上げている舞台装置。舞台転換のおしゃれな演出も心憎い~
関西がベースのプロデュースユニットなので、17日(日)までの東京公演は、まだチケットがあるようです。
重厚なチラシが気になった方、少しイメージとは違うかもしれないけど、とても心地よい笑いに包まれたお芝居なので、よかったら観てみて下さい。