満足度★★★★★
鑑賞日2018/12/16 (日)
前作「ふた街」から…更に磨き上げられたRPGゲーム感覚演劇。更に圧倒的な物量投入…14人パーティv.s. 魔王 という驚きの出だし。劇中の14人行進は見応えあったな。
あまりに大勢が登場して、個々のキャラの掘り下げに不安もあったが、パーティの内紛を展開の骨子に据えることで、人物描写を仲間に集中したのは上手かった。それでこそテーマの一つ「仲間」の肉付けにも結び付く。
またパーティのキャラ達も良い意味で統一感なく、バラエティに富んで異質な個性…というか世界観が林立していて、スピーディな展開も相まって、パーティ内の人物描写の豊かさも密度もしっかり濃かったと思う。
基本、人間関係でしか世界が語られないし、ほとんどダンジョン内の1シュチュエーションなのに、妙に世界の拡がりが感じられるのは巧妙だよなぁ。
また、本作品のノリをガッチリ支える常滑さんの音楽も健在。前作同様、何かのゲームで聴いた気がする…ぐらいの「微かな聞き覚え」を感じさせるアレンジが観客を盛り上げてくれる。戦闘エフェクトの映像効果も含め、ゲームに馴染んだ身体に自然に沁み込むノリだ。
…そんな…ノリで楽しむ部分はかなり強力でしたが、さて、お話の方。