難民X 公演情報 難民X」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.0
1-2件 / 2件中
  • 満足度★★★

    諸星大二郎作品と通ずるものあり
    大震災から数ヶ月後、中学校の体育館横で生活している被災者たちを中心に描いた物語。
    いつもは裏日本(←推測)の古い商店街のうちの一軒とか昭和中期に建てられた古いコンクリート造りの社宅っぽいアパートの管理人室の前での冬の夕暮れ前のような微妙に薄暗い雰囲気の舞台なのに、今回は妙に明るく、しかも当日パンフで内容を知って抱いたイメージよりも笑いが多くそっちの意味でも明るいので、ちょっとビックリ。

    が、冒頭で交わされる放置された隣の家の戸袋に鳥が巣をかけて雛がその中にいるという会話とリンクさせたカタチで、体育館の戸袋に関連する話になったあたりから様相が変化。
    戸袋の中のシーンが幻想的と言おうか、諸星大二郎作品(「壁男」とか)の世界観と通ずるものがあり、摩訶不思議な感覚。

    また、戸袋の中が冥界との接点となり主人公が亡妻と再会するということでオルフェウスや黄泉の国の神話も連想。

    結局それが夢なのか幻想なのかあるいは現実なのか明かされないまま結末を迎え、ヘンな…もとい、不思議な余韻が残されるというシカケ。

    あぁ、この感覚、ちょっと好きかも?

  • 満足度★★★

    心には残る
    初見でした。
    話の大筋は説明にあるとおり。
    筋の意外さとその中にあるトリックを楽しむようなタイプのお芝居ではないので、
    あそこまで書いてもいいかも。

    ネタバレBOX

    正直なところ、見ていてあまり面白くはなかった。
    しっかり演技の出来る役者さん(皆さん素晴らしかった)が生っぽい演技をする。
    だから、吐くシーンがあったり、用を足すシーンがあったりするが、

    まぁ、SFの中にも人間くさいなにかを入れたかったってことなのかなぁ。

    なんというんだろう、すごいけれど面白くなかったw
    そのくせ、終わったらなぜかふとこの物語のことを思出だしてしまう、不思議な余韻を持っていた。

    舞台装置も奥行きを感じ、素晴らしい。
    あえて見せない部分が多い。

    しかし、土曜日の昼だというのにお客さんは5分入り・・・
    文化庁の認定があるというが、良くも悪くも下北沢の演劇というイメージ。

    やっぱりこういう作品を見たいという人は少数派なんだろうなぁ。

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