満足度★★★
「第8回せんがわ劇場演劇コンクール」グランプリ受賞の記念公演。
何を表そうとしているのか、その観せ方は抽象的な身体表現が中心である。しなやか、アクロバット、スタイリッシュ、そんな表現が相応しいダンス・パフォーマンスがモノクロームな舞台空間の中で踊る。
その抽象的とも言える身体表現は、文字や言葉にし難い。何となく、ぼんやりとした心の景色を自分なりにイメージする、そんなことを観客に投げ掛けているようだ。一方演劇としてどう表現するか、制作側としては少し異次元から眺めてはどうかという暗黙の提示があったかもしれない。
演出は身体と音楽(響)とのコラボレーション、また仄暗い空間にスポット照射する照明が印象深い。全体的には、洗練された独特な”芸術作品”であったと思えなくもないが…。しかし自分では、公演で表現または伝えようとする意図のようなものに感じ入ることはなく、内容には付いて行けなかったのが残念だった。
次回公演を楽しみにしております。
(上演時間1時間30分) 【ネイティブ】