纏(まつ)わるひとびと 公演情報 纏(まつ)わるひとびと」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 5.0
1-1件 / 1件中
  • 満足度★★★★★

    鑑賞日2017/07/16 (日)

    7月16日ソワレ(100分)を拝見。

    ネタバレBOX

    題材は、当時、社会に大きな衝撃をもたらした実在の事件。そして、本作品のストーリー上でも、かなりの部分で「報道された事実」がトレースされています。
    とはいえ、劇場で上演されるのは、あくまでもフィクションたる舞台作品。以下、純粋に舞台への感想を述べていきます。

    父と娘、母となった娘とその子供たち…二代にわたるネグレクトする側・された側のものがたりを
    「ドキュメンタリー映画」の製作にあたるスタッフたちのやり取り
    劇中劇たる「ドキュメンタリー映画」の各シーン
    の2元で描く構成。
    最初は、題材となった「実在の事件」のあまりの生々しさを緩和させるためのバッファーかな?と思っていました。
    しかし、ラスト近くで、登場人物達の関係性が明らかにされてからは、傍からは…いや、当の相手ですら伺い知れない、ネグレクトした側・された側の傷の疼きの正体を、残された当事者たち(和実と夕香)が追い求めていくという、脚本(滝本祥生さん)・演出(大西弘記さん)の意図、慮ることができました。

    ネグレクト、虚栄心、現実逃避、再起、義理の・肉親の親との絆…ヒトの心の弱さ・愛おしさの有り様に、胸がいっぱいになった舞台でした。

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