てんとてんを、むすぶせん。からなる、立体。そのなかに、つまっている、いくつもの。ことなった、世界。および、ひかりについて。 公演情報 てんとてんを、むすぶせん。からなる、立体。そのなかに、つまっている、いくつもの。ことなった、世界。および、ひかりについて。」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.0
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  • 満足度★★★★

    スクリーンに流れる映像、舞台上に置かれる…時には役者が持つ「カメラ」による映像。本来、客席からの定点観測しか許されない観客に、視覚的に多彩な刺激を与えてくれます。
    「同じシーン」を微妙に変えながら繰り返し、ジワジワと観る者の心を浸食してくる感覚も溜まりません。(あるいは観る側の印象の方が変わっていくだけなのかもしれませんが…)

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    ネタバレBOX

    幼馴染たちに降りかかった忌まわしき事件。
    当事者とまでは言い難い彼女・彼らに、だからこそジワリと忍び寄り、圧し潰してくる無言の恐怖と嫌悪。
    観客には、現実の災害・事件を想起させることで、彼女・彼らの心情に重ねさせている模様。
    純粋で不器用な葛藤と抵抗と共感願望と選択。

    忌まわしき場所から、出てゆく者がいる、留まる者がいる… 忌まわしきモノへの心の処し方、立ち向かい方の違いによる分岐を見せてくれました。思春期の苦悩に重なるような表現も多かった。
    「私は成りたくない私に成ってゆく」という言葉が印象的です。

    役者個体の演技による表現ではなく、感情を視覚化する多角的な演出も印象深いです。

    点は人、線は人の繋がり、立体は社会、世界は人生、光は希望…ぐらいか…?
    最後のはちと安易な解釈かなぁ…

    なお、全般シリアスな空気が漂うのに、突如、爆発的に現れた「バスのドアに挟まれてブルブルしてるシーン」、「犬による探索シーン」の笑いに大うけ。あれは何だったんだろうねぇ。一瞬、過ぎ去った嵐(笑)

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