満足度★★★★
宝塚歌劇団の伝説の男役、春日野八千代をモチーフにその人間が持っている精神と肉体の相克するような物語。その描き方は現世か来世か、はたまた夢か幻か、そんな幻想的な雰囲気が漂う。話は舟を漕いでいるのか漂流しているのか、その行き先が気になるような興味を持たせる。
前説では昭和44(1969)年に初演。今と時代が違い、不適切な言葉(台詞)があるかもしれないが、原作通りに演じる。また本公演の感想(アンケート)に率直な意見-解り難いなどを書いてほしいと…。
当日パンフにも「決して分かりやすい作品ではなく観る者の解釈に委ねられる部分も大きい」と記している。自分は初めて観る作品であったが、とても観応えがあった。
ちなみに、翌年に岸田國士戯曲賞を受賞している作品である。
(上演時間1時間30分)