満足度★★★★
なんだか、観劇中笑いそうになるけど笑っていいのか、この作品を観て面白かったと言っていいものなのか色々難しく考えました。
実体験だからこその説得力なのかなと思います。
満足度★★★★★
鑑賞日2017/02/02 (木)
価格2,000円
中学時代に受けたいじめの相手への演劇青年の復讐を通して描くいじめ被害者の「闇」…。
陰惨ないじめに対する強い憤りを表現しつつ娯楽性も持たせ(もちろん不謹慎さなどない)、心身の痛みを観客に感じさせながらも後味が悪くはないという奇蹟のバランスを成立させた秀作。これがたった3ステージなんて惜しい。
どうやらかなり実体験に近いらしく、それを晒すのはズルいという気もするが、それよりもこういう形で表現したこと(とできるようになったこと)がスゴいかも?
いじめに関して被害者は実名なのに加害者側が匿名なことについても考えさ せられる。が、個人でそれをやっちゃあマズくないか? 肉親を殺した相手を見つけて殺すようなもんじゃないのか?……というのはいじめられなかった立場だから言えるのか?とさらに考えさせられたりも。
また、常々思っている「悪役(憎まれ役・仇役)が巧いと芝居が引き立ち観客の感情移入を強める」は本作でも証明され、それどころか役者それぞれの表現力に舌を巻いた。
好き嫌いがあるだろうから一概にオススメとは言わないが、少なくともσ(^-^)をして観劇直後に多弁にさせた芝居ではあった。
なお、終演後の帰路にキング・クリムゾンの「クリムゾン・キングの宮殿」と「ポセイドンのめざめ」を聴いたら、観終わって抱いた気持ちにかなりフィットしたことを蛇足ながら付記しておく。(笑)