満足度★★★★★
良かった
相変わらず重いテーマを扱っている。なのに最後まで観入ってしまう。役者さん達の演技力だけでなく、構成の上手さと台詞に説得力がある故か。変な理想を入れてこないのも秀逸。
本作品に関しては、次女琴子の台詞が印象に残る。
それと最後のシーン、実は作家自身がこの作品自体を精一杯の綺麗事と語っているように感じた。
毎回様々なテーマで脚本を書き続ける谷さんには敬服する。そして、その作品に負けずについて行く役者さん達も良い。
満足度★★★★
重いけどやっぱり観たくなる
4つ前の時間制作さんの舞台「SEX」から連続で観てきている。今までもそして今回もやっぱり重いテーマで、感情もやっぱり揺さぶられました。ある誘拐事件の未成年の加害者側と被害者側の人たちのお話。身近な話ではないから入り込みにくいし、入りこめてもおそらく被害者目線になることも多いと思う。けれど、加害者という存在もまた様々で、犯行を犯した人物だけでなく、間接的に手伝った者、親しい者等いろんな立場の人がいること、なぜそう至ったか、謝罪とは?まっとうに生きるとはなにか?そういった視点で考えることも外すことはできないと感じた。見たくないし、見ないようにもしちゃうとは思う一方で、見過ぎてもいけないと思うし。そう考えるとホントに難しいテーマだ。考えるきっかけになったのはやっぱり大きいし、そういう話を投げかけてくれる時間制作さんをこれからも観ていきたいと思った。
満足度★★★★★
密度の濃い舞台に感心
ここ数回、知人の役者が客演していた劇団時間制作の舞台を観に行った。実は今回の公演には知人は出演していなかったので最初は行こうとは思わなかったのだが、その役者が観に行くことを勧めてくれたのと、この劇団のテーマの選定が人間の生活の根源的な問題に直結する物ばかりで奥深さを感じさせられていたこと、加えてコリッチから招待券をもらえたことが重なり、11日の午後の公演に出かけたという訳だ。
ストーリーは複雑で難しい。誘拐・監禁にあって声が出なくなった三姉妹の次女が主人公。長女夫婦の営む高松食堂を舞台に、事件を忘れることが一番と信じて生きていく被害者一家。正体がバレていたいことを良いことに、高松食堂のバイトとして一家の生活の中に入り込み笑いを起こすことで被害者への謝罪とまっとうな生活を送っていると思い込みたい共犯者。もと誘拐事件の加害者一家の一人として苦しみ、今回の事件の関係者の本心を探ろうとする雑誌記者、そして、今回の事件の加害者男性の動機が被害者の親から受けた被害者意識から生み出された物だったという複雑さ。人という生き物は、時として加害者にもなり同時に被害者にもなり得る危うい世界に生きているという現実。そして、贖罪とは何をすることが正解なのか、まっとうな生き方とは何なのかという問いを観客に突きつける。やり場のない加害者と被害者の心の悲鳴に、多くの観客は涙していた。感動というか、やりきれない思いからの涙だろう。
役者では、共犯者だった佐藤凪役の倉富尚人、三姉妹の三女・神崎美鈴役の庄野有紀、加害者の周防孝道役の平岡謙一の演技が秀逸。熱演としては、三姉妹の長女の夫で高松食道の店主・高松浩司役の三関翔一郞、周防の幼なじみ・古野奈々与役の肥沼歩美が良かった。
しかし、本当のこの公演の立役者は、この密度の濃い脚本を作り上げた谷碧仁であろう。
満足度★★★★
リアリティの強い舞台セット上で繰り広げられる・・
なかなかに重い話でした・・・・(チームA 観劇)
でも今一歩踏み込み切ってない
危ういバランスの部分が年齢制限無しに観劇できる結果になってるとこが
上手かなぁと思えた約90分の作品
満足度★★★★★
重いテーマを
重いテーマを扱っています。役者さんも熱演で舞台装置も照明ももよくできています。たかまつ食堂もおいしそうなメニューが張り出され私も食べたくなりました。1時間30分真剣に観ていてくたびれました。雨の降る寒い午後でしたが観させていただいてよかったと満足して帰りました。
満足度★★★★★
重い内容だが...【Bチーム】
加害者は信用を回復することは難しい。それ以上に被害者の苦しみが癒える事は、難しい(ない)。未成年による犯罪...その更生を見据えつつも、第二の人生はその家族をも巻き込んで...。説明にある「言葉にする事の重みと、言葉にならない思いの強さ。 直向きに幸せを追い求める圧倒的な現代劇」の謳い文句通り、素晴らしい公演であった。
敢えて明るく振舞う笑顔、しかしその顔は心底から笑っていない。そんな緊密した物語は飽きさせることなく力強く引っ張る。
(上演時間1時間35分)
満足度★★★★
深い・・・
事件の被害者と加害者の家族の苦悩。それぞれに抱くものが違うのだろうけど 記者が加害者側の人間に語ってくれないだろうと隠して近づくのは相手はもちろん自身も苦しいはずだが その接し方は卑怯だと感じた。もちろん碧君もだ。初めての劇団の作品もキャストの熱演も私の心に響いてきた。次回作が楽しみです。
満足度★★★★
言葉にする事の重み
言葉にする事の「重み」、言葉にならない思いの「強さ」、真っ直ぐに生きていく事の意味、それらが、たかまつ食堂を舞台にしっかりとしたメッセージとして感じ取れたことが印象的です。
満足度★★★★★
綺麗事
綺麗事で終わらないラストに拍手したい。みんなイイ人で終わるなんてことは、リアルには有り得ないが、舞台だと妙に温かくまとまる・・・そんな感じが目に付く。しかし、この舞台では、怯えや怒りや憤りが声となってどんどん放出されいく。被害者も加害者も、苦い痛みを互いに感じながら、向き合う為の努力?上手くいえないが、それを越える為の試練に向かうように感じた。演じる出演者の力量の高さも感じる。実に観応えがあった。始まってすぐ、舞台上のライト、そのほぼ真ん中のひとつだけが瞬くように点いたり消えたりしていたのが、演出の細かな気配りというか、繊細さを感じさせた。
満足度★★★★★
鑑賞日2016/11/06 (日)
劇団時間制作さんの公演は「皮肉にも雨は降る」「白紙の目次」と今年3回目で皆勤。今回のテーマは「声」。加害者家族と被害者家族を中心に話が進んで行く。「被害者」は後遺症によって自分の家族を苦しめていることで「加害者」になっている事を苦しみ、「加害者」はある出来事の「被害者」から「加害者」となってしまった自分を責め償う。「真っ当に生きて行く」とはどういう事なのか。テーマは重いですが、みなさんぜひ観に行って欲しいです。今回はAチーム公演を観ましたが、時間を作ってBチーム公演も観に行きたいです。
震えた声はそこに落ちて
毎公演楽しみにしている時間制作の作品。
被害者家族と加害者家族の葛藤。
今回も良かったです。
ACT GAMEにも出演して頂いた、肥沼さん、天野も同じチームで出演してて、なんだか新鮮!
時間制作。
是非ともいろんな方に見て頂きたい劇団です!
次回作も楽しみにしています!
満足度★★★★★
深い
ダブルキャストのBチームを観劇しました。考えさせられる要素が多く、とても深いと思いました。犯罪による、被害者自身と周りの人達の苦しみ、加害者自身と周りの人達の苦しみ・・何とも言えない気持ちになりました。一つの犯罪が、どれだけ沢山の人を苦しめるのか・・?胸が痛くなりました。ストーリーの重みと役者さん達の熱演で、どんどん惹き込まれ目が離せませんでした。そしてラストは、切なくて泣きそうになりました。素晴らしい舞台でした!
満足度★★★★★
観てきた
舞台セットや冒頭が誰も彼もがどこかで見たことがあるような、本当にごくありふれた日常風景で、だからこそ自分や周りで同じ状況になりうるのだという説得力があった。
そして、伝えたい想いを言葉として届ける為のエネルギーの大きさに喉が痛くなるほど堪えても涙が止まらなかった。
観られて良かったと心から思いました。