満足度★★★
月が大きく見えた日
生徒を助けることができず落ち込んでいる教師、生徒の母親とそれらをとりまく人物の会話劇でとっても実感がこもっていて見ごたえがありましたが、ラストがなぜああなるのかまったくわかりませんでした。
満足度★★★★
完成度高い
団地の一室をイメージした舞台セットは、実際に水が出る流しが設置されていたり、冷蔵庫はきちんと電源が入っていたり、壁面の汚れ具合などもリアルに再現されていたりと、細部までこだわりが感じられて好印象でした。
教え子の自殺をめぐるストーリーもなかなかスリリングな展開で、グイグイと物語の世界に引き込まれました。出演者5名という少人数の作品ながら、一人一人が個性的且つ重要な役柄で、実に見応えがある作品でした。劇団のコンセプトにあった“明日へと突発する人間を描きたい”という部分も、実際に観劇させて頂き納得。最後のシーンは特に印象的でした。
満足度★★★★
お見事!
どうしてと言われても、わかんないことはわかんないし、どうしようもないことだってある。納得しないモンスター遺族の理不尽さは実にリアル。のめり込んでしまいましたね。
満足度★★★★
現代人の孤独
同じサンモールスタジオで目にした昨年の第3回公演『人が流されていく川』は安楽死施設などというものがある近未来の設定で、内容は抽象度の高い台詞劇だった。人間のある側面をあぶり出す「装置」としてのドラマを追究する姿勢のようなものが汲み取れたが、今回は「いじめ自殺」をめぐる話である。
「らしい」独自性はやはりあった。主たるエピソードは「いじめ」をめぐる主人公(若い小学校教師)を含む学校関係者と親で進行するが、もう一つのエピソードが絡む。よく再現されたセットは少し前に亡くなった母の家である古びたマンションの一室で、教師だった母(登場せず)を慕って元生徒という青年が出入りする。正面がテラスに通じるガラス戸で、「月」と「自殺」のイメージが重なる「場」となっている。
俳優5人、一人一役の簡素な作りだが、「教師」と「親(ここでは母)」、そして出入りする青年を通して「生徒」の、それぞれの「物語」が語られている。そこから、現代人の心象風景が浮かび上がって来る。
非言語の演技を要求する部分で役者が好演していた。
「死」を扱うドラマとしては、より感情移入を可能にする事も演出によってはやれたかも知れないが、この程度の抑制感が「人間探求」には好もしい、と個人的には思った。ステージ全体を使った室内のセットが、臨場感を高めていた。
満足度★★★★
カチッとした四角四面の感じがまったく無い作品です
人の感情って
自身でもコントロールは出来ないよなぁ・・と
なんか強く思い知らされたような
約1時間30分の作品
満足度★★★★
リアルゆえ深く・・・
シリアスなシーンでの表現過多な芝居に鼻白んでしまう作品が多々ありますが、本作は、リアルな心理・台詞・挙動が物語をより深いものにしていたように感じました。
役者さん達も脚本・演出を理解し好演されていたと思います。
とてもいい舞台でした。。。
満足度★★★★
不思議な感覚だが面白い!
現代社会の大きく深刻な問題を小さな団地の一室で表す。物語の真の中心となる人物は登場しない。観せ方は、その人物の心情というよりは、周りにいる人々にどう影響を与えるのか、その問題の広がりに軸を置いたように思う。
帰り際、夜空を見上げていた。スーパームーンが見られるのは11月14日...そう教えてくれたのは徳永梓さん。ありがとうございます。
(上演時間1時間30分)
満足度★★★★★
”逃げたい”本音
“逃げたい”人間の本音を鋭く突いて、観ている側にも緊張感が伝わってくる。
リアルな台詞の応酬に、同時進行で一緒に追いつめられて行く感じ。
これまでとちょっと違った役どころの常連役者陣も新鮮でとても良かった。
澤原剛生さんの“これって素なの?”と思うほどの挙動不審ぶりが自然で素晴らしい。
痛々しいほど純粋な青年の存在が、作品の中で問題提起を体現している。
同時に、シリアスな中に巧みに笑いを差し込んでくる間の良さも秀逸。
満足度★★★★
緩さがまた出た
この劇団の舞台を観るのは二回目。
舞台上を不穏な空気が支配する感じは結構好み。今回もいい座組みで好印象。
しかし前回観劇時同様、要所要所緩い演出箇所が出て最後はトーンダウンしてしまった。
いつも終盤で白けてしまうのが今後の課題かな。