『曇天プラネタリウム』 公演情報 『曇天プラネタリウム』」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.1
1-7件 / 7件中
  • 満足度★★★★

    サスペンス・ミステリーが謳い文句であるが、犯人は早い段階で解る。特に強い警察機構や名探偵が登場し、事件を解決していく訳ではない。この劇団の物語は単に謎解きの面白さだけではなく、人間観察、心に巣食う闇のようなものを浮き彫りにするところが魅力である。
    (上演時間2時間)

    ネタバレBOX

    舞台セットは、変形階段で段差を設け立体的な作り。そしてブロック・衝立で怪しげな雰囲気を出している。その造作イメージは、天体観測に相応しい丘の上といったところ。また客席側は平地または建屋(病院)内を連想させる。演技の上・下の動作が躍動感と心地良いテンポを生み出す。

    物語は連続殺人事件が発生している地域…動画サイトにアップされ「殺人を犯す、その瞬間」、その殺害(レンチで撲殺)シーンから始まる。犯人からの宣戦布告である。衝撃的なシーンで印象付を行い、物語へ引き込む力と手法は見事である。
    場面転換し、天体観測をしているアベックの仲睦まじい場面が描かれるが、そのうち女性が殺害され、そのショックで男性は記憶障害になる。この男性は事件現場にいたこともあり、犯人と思われ犯罪者扱いされる。

    登場人物は元刑事とその刑事を慕う現職警官メンバー、キャリア警察官僚、スクープをものにしたいジャーナリスト(マスコミというよりは個人的な)の三つ巴のような捜査・追跡。型通りのプロファイリングでは犯人像に迫れないが…。先にも書いたが犯人は早い段階で明かされるが、その犯行動機が不明である。そこに人の深奥への探索のようなものが始まるのだが、その描きが弱いと思う。

    役者陣は、登場人物の性格・役割そして立場をしっかり体現し、生き活きと動いている。その演技とバランスの良さは安定しており、感情移入もし易い。
    自分は、ジャーナリストが何故あそこまで捜査に執着するのか、単にスクープ目的ではない、という言葉を劇中で喋っていたと思うが…。

    次回公演を楽しみにしております。
  • 満足度★★★

    心苦しいが・・・
    まだこの作品以外に2作しか観ていない劇団。それで脚本・演技力ともにその実力を認めている。しかし、今回は若いキャストが多かったせいか、レベルダウンを感じてしまった。演出もいつものレベルなら下手な小細工無しにその世界を魅せることが出来ただろうが、今回はもう少し演技を補助する照明なり、映像なり、少し手を加えるべきだったのではないかと感じた。

  • 満足度★★★★★

    惹き込まれました
    ストーリーは怖いのに、サスペンス要素が面白くて(怖いのに面白いという感覚)、どんどん惹き込まれました。サスペンスの礎を築いた名作との事ですが、正しく!と思いました。スピーディーな展開、謎、意外性、戦慄・・そして涙でした。色々な要素が詰まっていて、見応えがありました。役者さん達の演技も、とても良かったです。大満足の舞台でした!

  • 満足度★★★

    観てきた!
    手に汗握るスリリングなサイコサスペンス劇。
    猟奇的なシーンもしっかり描かれていて、見応えがありました。

    時間軸や場面が頻繁に入れ替わる構成は作品のスピード感が増して緊迫感を感じられて良かったです。
    ただ、役者さんの移動が雑に見えてしまうのが少し気になりました。

    個人的には犯人視点のシーンをもっと観てみたかったかな。
    動機やそういう嗜好を持つに至った経緯などが知りたかったです。

    ネタバレBOX

    犯人と被害者の接点や被害者の共通点などの設定もしっかりしていて
    良く考えられているなと思いました。

    大きなバッグを手にした犯人とシンイチがすれ違う場面がとても良かった。
  • 満足度★★★★

    サスペンス感は十分だった・・
    ので~星は1個オマケしますが♪

    全体の流れのなかで
    いまひとつ?というトコが感じられたです

    海外のクライムドラマ好きな自分的には
    判り易さや情報の出し方は
    今ひとつだったかなぁと思えた2時間15分

    ネタバレBOX

    客層が結構高齢の方々も多くて驚かされました

    お話は連続殺人犯の起こした事件に振り回された
    事件に関与した人間関係を
    サスペンス豊かに描いた群像謎解き劇でしょうかね

    4人の女性の顔面を金槌で砕いて殺すシリアルキラーを追ってく話で
    2人目の犠牲者後に犯人を取り逃がすのだが・・・
    自分の女房を殺された刑事が金槌で反撃されたからと
    取り逃がすのはチョイ納得がいかないかなぁ
    警官は1つ以上の格闘技の取得があるはずで
    取り逃がすのなら
    もーちょい説得力のある取り逃がし方して欲しかった
    (殺害された妹の復讐でケンスコ持った兄に簡単にやられるような犯人だし)
    (犯人戦闘能力は低いのか高いのかシチュエーションでバラバラに思えた)

    記憶を失った主人公が
    すわ犯人かもと思わせるミスリードも
    何となくいまいち~
    日常生活はできる記憶喪失で
    過去のみ思い出せないって・・
    一番忘れちゃいけない恋人のことのみを忘れているような
    設定の方が納得し易かったかなー

    納得できなくて謎なのが
    シリアルキラーを殺したまではいいが
    何で埋めて痕跡消したのか?
    そのコトの説得力というか行動が理解できなかった・・・
    ここを上手に判り易く表現してくれれば
    評価は満点になったんですけど~(^^;)

    殺人事件 主に未解決の事件を風化させない為の掲示板=HPって
    のは納得できるのだが
    そこにたどり着くまでにセキュリティがきついのは変だよなぁとも
    風化させないなら掲示板はたどり着き易くすべきでは?
    (殺人事件だから簡単には~ってのは納得できるんだけどね)

    「電波的な彼女」の殺人犯の方が分かりやすかった~

    クリミナルインテンツとか
    メジャークライム等みたいな出来の良い話を今後期待とかは思えたっす

    シリアルキラーがちゃんと猫からステップUPしてきた情報はGoodでした

    顔を砕かれて被害者家族で遺体確認する人が・・・・
    という描写はあった方が・・・とか思えた
  • 満足度★★★★★

    色褪せない名作
    2012年の作品のリメイクとの事でしたが、色褪せない名作でした。天体観測の場面が多く出てくるので、流星群とか金環日食とかはあまりタイムリーではありませんでしたが(笑)
    またの再演もあるかもなので、ネタバレしないように書きます。

    まず脚本が面白く、加害者、被害者、警察、マスコミ、サイト関係者とそれぞれの立場と感情の動きが見て取れ、伏線回収(想像部分もあり)も上手いです。そして、登場人物も多いのですが、何よりどの役者さんも見事に演じられており、2時間を感じさせない舞台でした。中でも、個人的には真壁和也役の三浦祐介さんと浜崎準役の井上賢吏さんが印象的でした。

  • 満足度★★★★★

    美しい劇
    この劇は、死というある意味汚らわしいものを使った劇なのだが、話の流れは美しさに満ちあふれています。観る者をその美しさに没入させる劇でした。

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