満足度★★★★
鑑賞日2016/09/11 (日)
全編宮崎弁で織り成されるどこか優しい雰囲気の会話劇。主宰の松本哲也が同世代なので子供の頃の思い出が結構被っててより楽しめた。前説の必要ないぐらいレスラーは全部わかるし。
満足度★★★★
淡々とエキサイティング?
80年代頃の宮崎の、ある家族の物語を、ある意味で淡々と表現する。それをプロレス好きの小6の弟の視点で語る。いろいろと事件は起こるけれども、何かの物語があるというより、日常を素直に語っているような感じ。異儀田の母親や瓜生の父親など、それぞれの年齢になったのだなぁ、と感慨が深いが、祖父役の永山の存在は大きい。
満足度★★★★★
やはり、ほっこりさせられる...
前説の段階で「これは、どうなるの?!」と思いましたが、はじまってみたら、いつもの流れで安心しました。川村さんの役どころは予想通りとして、吉田電話さんが、全く想像できないすごい役!佐藤さんの少年も愛らしくて完成度が高かったと思いました。
満足度★★★★
演劇型格闘技=プロレスの懐
だいぶ前、プロレス業界の裏側的な芝居を見て不意を突かれた。泣けるポイントは「裏事情」や人間ドラマ以上に、リング上の姿じたいにあった。出来レースであるのに何故か見る者をある興奮へと誘うプロレス。まるで新派の出来すぎた人情劇に涙し、でもって心の内で筋書きを先んじてなぞっていたりする、あれと同じく、プロレスを見る者も闘いの「型」を追っている。レスラーはリング上で「それ」を演じるのだ。 自分は全くプロレスを見ない口だったがその芝居にはぐっと来た。
今回もプロレスが出てくる。よけられるのにわざと技を受けている、そうじゃない、技をよけるのは格好悪い、強いから、よけなくても平気なんだ・・・そんな台詞が、少年のプロレスへの熱狂を裏打ちする。
さて小松台東は二度目(松本氏脚本は4度ほど)。前回の三鷹公演の緻密な作りに比して今回は砕けたテイストだったが、私は前回のリアリズムが好みである。ドラマとしては主人公の少年に「昭和」を感じさせ、古きよき時代の香を嗅がされる感じがあるが、この種の「懐かしさ」は持って行き場がなく、大切な物を入れる木箱に収めるキレイなまとめ方が似合うのでは。・・「現在」への切り込みが薄い(と私は感じたが)分、「懐古」に比重が傾けばそれに見合う処理があったか・・・そんな感想も。
役者の跳躍もあるドタバタの書き込まれた脚本で、楽しめたし美味しいネタ(プロレス)ではあった。