「A+」 公演情報 「A+」」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 5.0
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  • 満足度★★★★★

    揺さぶられる
    こちらを伺うように舞台を徘徊する男が一人。
    周りの様子などお構いなく、ただただ舞台を這い回る女が一人。
    男は時折にゅるりと言葉を発する。

    本当に、ただこれだけなのに。
    何でこんなに心が、魂が揺さぶられるんだろう?
    こんなよく分からない何かに、私は魅了された。
    「舞台」と言うもの、何とわけが分からなく、またこの上なく素晴らしいものか。
    あー、これだから舞台観るのはやめられない。
    早くこの二人の次が観たい!

  • 実に官能的な、
    参った。参りました。とても素晴らしく得難い体験をいただきました。

    冒頭、レイ・ブラッドベリ『霧笛』に始まり、繰り返しの短いテキストシークエンスが特徴的な、ベケットの「ロッカバイ」をモチーフに最後の「人生なんてくそったれよ」に収斂していく一人の年老いた女の人生をめぐるドラマ。

    って、帰宅して読み直したら、実はモチーフに、というよりほぼ、全編そのままやってたんですね。『ロッカバイ』。うーん。やられました。ずっと前だとは言え、読んでいたのにそれと気づかないなんて。

    時折客席から投げかけられ繰り返される台詞、 「もっと」 も、ほとんどオリジナル戯曲のシークエンスの順番通りだったなんて! 恥ずかしい、、、いや、いや。それを凌駕するものが舞台にあったのだ、と信じたい。

    思い返すも実に、官能的な50分でした。

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