鈴木聡脚本、宮田慶子演出の新作。元役者の男女4人が約20年振りに結集。平成の時事ネタ、演劇人の自虐ネタを大量投下する、古き良き昭和風コン・ゲーム。大笑いして懐かしむ中に、常に苦味が残る。約2時間の娯楽芝居。 どんでん返しはふんだん。映画「スティング」を知る観客はどれ程いるだろう。海外古典ネタに笑った。喫茶店の具象美術に老若男女の出演者が揃う。紀伊國屋ホールで“ザ・新劇”の姿を目にし、演劇集団の今についても考えた。
満足度★★★★★
フォーカード
舞台上には古めかしい喫茶店のセット。壁にはレコードジャケットが飾られ、プレーヤーもあって「あれ?昔の話なんだっけ?」と思いましたが、お客さんの「SMAPは解散するの?」「ベッキーの不倫が・・・」という会話から最近のことだとわかります。マスターは琺瑯のポットでお湯を沸かし、ペーパーフィルターを使ってコーヒーを落としてブレンドはただの白いカップ、ブルーマウンテンはもっと高級そうなカップで提供されます。「手のひらの上に別の手を丸めて載せたら湯のみ茶碗を持っている。お客様の想像力に助けられてお芝居が成り立って行くと言うことが舞台ではできるんですよ」と誰かが言ってましたが、そこらに想像力を使わなくてすむ方がいい場合もありますね。
役者をやめてしまった人、続けている人。現実の世界でもそういう知り合いがいるし、お芝居をやっている人ならなおさらそう言う友人知り合いは多いと思われ、演じながら切ないのではないかと思いました。数日が過ぎてしまった今思い返してみたら、もしも喫茶店であんなシーンに居合わせてしまったら、やはり「これってドッキリだよね?」と思ってしまうのではないかと(笑)。失敗に終わって良かったです。
満足度★★★★★
劇作力と、演技力の見事なコラボ
久々の鈴木聡さん作の青年座の芝居。楽しみにしていた反面、正義感の強い自分には、不向きな作品ではと、内心危惧していましたが、杞憂でした。
面白いの何の!
それに、うまい具合に人情喜劇になっていて、改めて、鈴木聡さんの劇作力脱帽!
昔、映画の「スティング」にワクワクした自分を思い出しました。
時事ネタもうまく織り込み、それが、この芝居の裏テーマにもなっているおつな趣向。
役者さんは、新劇の養成所出身のフォーカード役の4人は、もちろんのこと、喫茶店に集う客全員が、パーフェクトの演技で、またしても、青年座は凄い!を実感しました。
満足度★★★★★
息のあった4人
劇中劇のようなペテンのシーンは、とっても可笑しかったです。
話の落ちはどうなるの・・・と、笑いながらも予測不能な展開で、とても面白かったです。
小豆畑さんの息子と五味多恵子さんの老母の二人のかけあいも愉快でした。
満足度★★★★★
ドカンドカンと
客席が笑いに包まれていた。演劇経験者ならだれでもうなずける、そうでなくても時事ネタたくさんでうなずける。ある喫茶店の中でうごめく青春!!そしてSTORY~~面白かった。