ロクな死にかた 公演情報 ロクな死にかた」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.8
1-6件 / 6件中
  • 満足度★★★★

    鑑賞日2016/04/17 (日)

    実にアマヤドリらしい作品。軽妙な会話あり、群舞あり、詩的なセリフありと正に全部のせ状態。死とはという問いかけに真っ直ぐに向き合い、観客それぞれが何らかの答えのようなものを抱かされる。俳優陣のまとまりも流石。まさかの広田淳一怪我をおしての出演には驚いた。

  • 満足度★★★★★

    2回目の観劇です。
    程よい緊張感が最初から最後まであって、前回よりも柔らかな感じがし、死に対しての生の力強さも感じました。

  • 満足度★★★★★

    引き込まれました。
    自分の死にざまはたまに考えるが、自分が死んだ後の世界というのは考えたことが無かった。
    遺された人たちの思い、記憶で構成される姿はどのようなものなのだろうか。

    女性の登場人物に共感する部分がとても多く、ちょっとした場面で涙腺がゆるんだ。
    脚本、演出がとても好みなうえに役者の纏うアマヤドリならではの空気感が心地良く感じられた。

  • 満足度★★★★★

    パズルは・・。
    家に帰ってご飯作って、洗濯して、

    子供の学校のプリントみて、家族の明日の予定確認して・・・・。

    当たり前の毎日が一つパズルが消えると変わるのだろうか?




    恋人たちが当たり前に過ごしていた時間の中である時、パズルが消えたら・・・。そこには、空いたままの空間になるのだろうか?




    色んなケースで時が止まる。




    芝居の中でも「生」の時間の概念と「死」の時間の概念の話があった。




    あり得る事だけど、きっと、「自分はない」ってみんな思ってると思う。

    でも、パズルが




    無くなって

    亡くなって




    もう、それは「事実」なんだけどどうしたら、正解なんだろうか。




    「死」を受け止めるのって当事者=死んだ人の周りの人はどうするのが、

    正解であるのか、観終って考える。




    自分的にはまだ、大切な人を亡くすって体験が無く

    もし、これから起こる事は肉親の事だったり、旦那さんだったり、友達だったり、自分の子どもだったり・・・・。




    年齢的にもう、自分の子ども以外だった場合悲しさよりも、「覚悟」かなって思った。

    自分の子どもだった場合は「消去」を希望するだろう。

    芝居の中で、「忘れること」が出てきたけど「わすれること」は悪くないと思う。弱い人にとっては。




    私は、弱いから「事実」から楽になりたいのならぽっかり空いたパズルを認めたくないからきっと、全部消して、逃げる選択をすると思う。




    だから、きっと、「チサト」は

    もしかしたら、めちゃくちゃホントはメンタル強く持ってああいってるのかな。

    周りは忘れていくのに、生きてるって・・。

    印象に残ったシーンがいくつかある。




    村瀬(石井双葉さん)の毬井との話を二人(武田と白井)に話していた時の最後の台詞。

    この一言が、かなり、破壊力があった・・。

    ずしっと、想いの強さがあった。

    もしかすると、男性より女性の方が共感するかも。

    私は、ここで、涙が出てしまった。










    芝居の中で重なり合う瞬間にドキッとした。




    毬井とチサト一平と看病される女

    この時の一平(糸山和則さん)が、切ない・・・。

    比較的、全体的に飄々とストーリーテラー的に進めていた彼だったのだが、変化があった。あの表情の変化・・・。

    ぎゅっとなってしまった・・。




    劇中

    毬井の以前言っていた言葉を

    武田が同じように言う。




    重なる。

    繋がる。

    今で言うリンクするみたいな感じだろうが・・・。

    貴方はもういない。

    でも、デジタル遺産の「ブログ」で

    もう一人の「毬井」が呼吸をしている。

    もう一人の「毬井」が言葉を紡いでいる。




    死んでいるけど

    生きている??????

    そんな毬井の存在も

    一平の言葉で揺らぐ・・・。













    観終ってすぐって、その芝居がどうなのかと考えて言葉にすると

    「好き」か「嫌い」で分れる

    そのうち「もやもやするけど、好き」か、「もやもやするから嫌い」かになって、

    最後はやっぱり、頭で考えるよりこころが「すき」って感じたのは、

    もう一度観たくなるっていうパターン。




    今公演、「生活」というか、「毎日」といった、

    日常からの、「死」や、「想い」、「繋がり」といったものが

    役者たちが羽を広げて、演じられていたように感じた。




    だから、決して、自分とかけ離れた話ではないと感じる。

    だからこそ、「ロクな死にかた」を、観た人がそれぞれ、思う所の広がりを見せたのではないかと思う。




    今作の「毬井」役の石本政晶さん。不思議だったな。

    この人は、仮面をかぶるのが上手い方だと思った。

    特に今作は、アルカイック・スマイルというか、「毬井」のそんな微笑みが印象的。




    広田さんは、姉妹の描き方で

    上手い対比をみせてくれる。

    今作も、水野チサト(榊 菜津美さん)と、水野ハルカ(一川 幸恵さん)の対比。

    *余談ですが、この姉妹のお母さん役が広田さんだったのですが、とても、愛くるしく、かなりの飛び道具的な出演で楽しかった*










    あと、やはり、群舞が素敵。




    今日観てて重なり合う部分が照らされて

    うっすら、見えるものは、何だろうって考える。

    台詞ではないけど言葉なのかな?




    アマヤドリの群舞は空洞で観ると、より、画のように美しい。




    「アマヤドリ」を初見の人は

    このホンを、比較的、すっと受け入れられるような気がした

  • 満足度★★★★★

    そこにある死。
    空洞の狭い空間で感じる役者さんたちの強いエネルギーを持った命とそこで繰り広げられる死についての物語がとても対照的に感じて、それが面白かった。
    誰もが体験するもので、決して体験談を語れないし、聞けもしないのが死・・未知だから怖くて、興味もわく。
    生きている人の世界も続くけども、死んでしまった人は違う世界でまた生きるのでは・・・・・・と、思ってます。
    衣装の色合いがとても素敵でした。

  • 満足度★★★★★

    「死」に向き合って
    初演は劇場ではなく、DVDで何度か観ていました。
    直接観れて良かった。

    ネタバレBOX

    初演に比べて群像劇としての様相が強まったということでしたが、
    同時に一つの作品としてすっきりまとまっているなという印象も持ちました。

    スタジオ空洞もいつも以上に
    奥などへ広がりがあるように感じたので、
    舞台空間の使い方も素敵でした。
    ダンスも初演時と同じ音楽を使ったりしながらも
    バージョンアップしてました。

    並行した世界、
    一平とマリーがいる世界と
    一平が語る「毬井」という男の死をめぐる世界。

    「死」というものを考え、
    そこから
    「生」について巡らせる。

    普段あまり死と向き合うことは少ないですが、
    年月が経つにつれ30代でも友人、知人が亡くなったりしていると、
    そういうことを思ったりしてました。
    毬井くんのように、たっくんのように
    どこからか見つめているのかもしれないですね。

    毬井とチサト、毬井と村瀬、一平とマリーの「死」を介して向き合う関係、
    武田とみい、チサトと今の恋人との「生」を感じる関係、
    それぞれに思いを巡らせながら観ていました。

    本当に素晴らしかったです。

    初演ではゲキバカの伊藤今人さんが演じた母が
    広田さんが演じても尚、キャラクターとしてインパクトは強い(笑)
    散々やり散らかして最後の最後で良いこと言ってズルいですね。
    観る方も楽しんでましたが。

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