満足度★★★★★
女優陣のインパクト
卵攻撃の鈴木、アル中の江波、精神病一歩手前の峯村、と目立っていたが、平田のインパクト、存在感が非常に際立っている。
メインどころではないが、このキャラは唯一無二だ。
満足度★★★★
みんな優しかった
古川雄輝は観ていてれ哀れさを感じるほど「びっこのビリー」をリアルに演じていて、最後の舞台挨拶の際に観られる美しい容姿を封印してまさに体当たり。
出演者はベテラン揃い、わかりやすい筋の運びで笑ってしまうセリフが多く、
楽しんで観ていられた。
欲を言えば照明、映画館の場面の照明がチカチカして少し辛かったし、暗闇の中でのビリーの独り舞台の照明ははもう少し考慮の余地はないだろうか。
平田敦子氏、得難い女優として今後もずっと頑張って貰いたい。
満足度★★★★
予想より軽さのある舞台だった
客席に向かって、演出で火攻め、水攻めの見せ方を見たことはあるがこれに卵攻めという演出が加わるとは。最前列ではないが、前方席で観劇。自分の座席にもビニールシートがあったが使うことはなかった。でも四方八方、いい勢いで飛び散ってた。
役者、音楽、照明、回り舞台、どれも興味を惹いて面白かった。
お隣のトラムくらいの劇場規模で上演していたら、陰鬱の強さを強調しているような舞台になりそうだなーと思ったりして。明るくはないけど暗くもない。重く沈みがちにはなりそうだがそんなに軽くもない。座組から醸し出す雰囲気がそう見せるのか、舞台がクルクル回るように感想もよく回転するというか。なにか不思議な観劇だった。アイルランドが関わる舞台ってなぜかその印象が強い。
休憩15分あり、約2時間50分。
若手の注目俳優さんが出演されていることもあり、終演後は彼のパネルと一緒に写真撮影を希望する同年代の女子観客やグッズ、リピーターチケット購買で溢れ、ロビーはさながら原宿竹下通り並みの盛況ぶり。
出入り口の混雑さやラックのチラシも落ち着いて見られない状況には、スタッフの観客誘導方法を考えたほうがいいのではないかな、と思ったり。
後日加筆予定。
満足度★★★★
鈴木杏演じる暴力女の示すもの
生卵を頭でかち割るんである。かわいい顔した暴力女・ヘレンを鈴木杏、その弟を柄本時生が演じる。とにかく口は悪いし、すぐ殴る。気に入らないと売り物の生卵の相手に投げつける。その主な被害者は弟だ。
劇中、姉が「イングランド対アイルランド」というゲームを持ち掛ける。姉がイングランドの立場になってアイルランドの弟を殴る、蹴るという遊びだ。「これこそがアイルランドの歴史だ」と姉は言うが、相手を威嚇し、暴力で制圧する女から、この国の悲しい生い立ちを学ぶことができる。
さて、主役のビリーを演じた古川雄輝はなかなかの力演だ。「びっこ」に加え、結核に罹患。幼なじみのヘレンにも殴られたり蹴られたりするから、まさに体を張っての舞台だ。主役だけでなく、上記の姉弟、そして、江波杏子演じるアル中の老女など、脇を固めるメンバーも熱がこもった立ち回りを見せてくれる。