お家族 公演情報 お家族」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 5.0
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  • 満足度★★★★★

    巧妙な構図と展開・・・そして
     奇異な訪問者のはずが、そこには更に上手がいたという構図は面白く、徐々に闇が明らかになる展開も巧妙。ただ、掃除屋さんが相対的に弱すぎたのが効果を弱めたかも。悪徳業者ぐらいの方が良かったかな。でも家族自体はトコトンまで倫理的にキテるのはチャレンジングで良い。
     しきたりは文化や支配体制によってトンデモルールになるのはよくある話で、そこらへん逆手にとってるのは意欲的。演出や衣装メイクの凝り様も安定してセンス高く、役者も核の未彩紀 さんはまた別人格を見せてくれたし、 名古屋の客演も充実してきて、今後がまた楽しみ。

    ネタバレBOX

    ・・・というところまでが、観劇直後の感想。

    その後、幸いにも台本を拝読する機会に恵まれ、じっくり読んでみると、観劇時には意味を掴みきれないまま結構セリフを聞き流してたんだなぁと感じました。

    当初の私の関心である「コミュニティにおける正当なルールも外から見れば奇異なものとなり得る」、その揶揄と自戒がテーマと思っていたところから、そこを越えて「自己と社会(コミュニティ)との関わり」に対する懐疑と不満が色々散りばめられていることを理解しました。

    特に、状況によっては「前向きな姿勢」と取れる発言までが、自分が置かれたブラックな環境を受け入れるための心理的な合理化、正当化の趣旨で括られているようなのが、印象的でした。

    脚本には無意味な言葉は無いものなんだなと実感。

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