満足度★★★★★
とにかく圧倒されました。駅前劇場で、旧家っぽいセッティングはこれまで数あったとおもいますが、絶品でした。福永さんのイカレぶりが凄い・素晴らしい。根本さんの作品でしか見たことがありませんでしたが、可能性を秘めてる方。今後がとても楽しみです!
満足度★★★★★
鑑賞日2016/05/18 (水) 19:30
確か誕生日に当日券1番で並んで拝見しました。凄かったですね、鵺的では「幻戯」に並ぶ印象の強い作品となりました。異様な血族の中、ホント悪魔のような福永マリカさんの演技が普段見ない役だけに、ハマリっているギャップにやられました。そして、秋月三佳さんのか弱さと、最後の決意が凄いシビレましたよ~。二人の因縁の始まりの物語。秋月さんの白い衣装が炎に映えてるように観えた印象。希望を愕然とさせる面白さがありました。
美術 配役 演出 どれもぬめりとした遠い親戚の本家に足を踏み入れたような土着の苦しみを覗いたような公演でした。それぞれの正義かそれぞれを痛めつけてゆくことと、悪の中の純粋な愛を感じたのは演者と脚本とすべてのすばらしい合致があったのだと思いました。
満足度★★★★★
衝撃
とにかく衝撃を受けました。
福永マリカさんが好演。
リピートした回で「ん?」って思いましたけど…
ヤングチームはいいんですけどね。
年上どころに疲れが見えてました。
満足度★★★★
人間の「悪」について
旧弊というか、いびつに歪んだある家族の物語だった。詳細は記憶から落ちてしまったが、代々薬製造をやってきた旧家の威光を大義とするゆえに序列を必然化し、病を持ちながらも家長然と長らくこの一家に君臨する長女以下、女兄弟とその夫らも集い暮らす大家族で、「大人たち」の歪さの対極に、「子供たち」の歪さが(観客の目に)浮かび上がる。
「観察者」たる学齢の子供たち(長男・長女・次女)は、「歪な大人」の本質的な支配の下からすでに逃れており、自立していることが知れ、大人同士の確執よりも、深い次元での確執が兄弟の間で芝居の終盤に首をもたげてくる。突き詰めれば「大人」への根源的な反逆に徹する次女と、信頼できる相手を見出したゆえに「脱出」の道を選ぶ長女と、二つの選択肢において、「破壊」志向のある前者の歯牙にかかって後者が「生き方」を変えざるを得ない、という畳み掛ける終盤の展開は、「飽きさせない」ドラマの構築と、問題の提示とが見事に結びついた「無駄のない」戯曲に結実したことを示していた。
今の社会をどう見るか・・・、どう感じるべきか・・・という問題意識から見ると、約束の反古、嘘、論理破綻、ほとんど正当性のない政治の「悪」を目にしながらそれを正すこともせず文句も言わず自分だけは災難から逃げおおせると高をくくる者を、徹底的に叩きのめしている・・・ようにも感じられる。
一方、次女の「犯罪」に長けた素質は、貴志裕介の『黒い家』の女を思い出させ、空恐ろしい。人間の「良さ」を顕現させるドラマが「出来すぎた」それゆえ「癒される」物語だとすれば、人間の「悪」が露呈する話も「出来すぎ」ゆえにどこか溜飲を下げる。
この話は「悲劇」だが、「ために」不幸な展開にした、という気がしなかった。
鵺的観劇2作目。
満足度★★★★
あのラストは好き
作品の雰囲気と内容と役者の佇まいが溶け込んでいて良かった。途中、集中力が少し途切れそうになったが、ラストの展開でうわーとなった。
満足度★★★★★
救い
ドロドロぐちょぐちょの家族劇。観る者を不愉快にさせる気満々の胸くそ悪い内容ながら、最後、救われたな、と思いました。あの終わり方で救われた気分になるってすごいですね。
満足度★★★★★
恐ろしかー!
「はぁ・・・。」観劇後、最高品質のため息をつきました。
座席に着いた途端に感じる異質な空気。時計の針の音だけが日常と同じものであり、唯一の味方のように感じた。
福永マリカさんの狂気、恐ろしいです。また見たいけど、できればみたくないような、そんな恐ろしさ。
満足度★★★★★
血をめぐる家族の物語。
美樹本家に起こる恐ろしくも美しいドラマのサスペンスを舞台上で観ているようなそんな感覚になる作品。出演者の個性も光っているだけでなく舞台セット、照明、音響など全てにおいて豪華さも感じる。ラストの福永マリカさんと秋月三佳さんとのセリフのぶつかり合いに驚愕。客席もこのシーンを目の当たりにした時、自分の中の悪魔が目覚めるかもしれない。