くちづけの麦を 公演情報 くちづけの麦を」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.0
1-4件 / 4件中
  • 満足度★★★

    寓話のようであるが、その訴えが弱い
    冒頭は宗教色...受胎告知などという台詞が飛び出すような寓話のようで、期待感が高まるが...。この冒頭の壮大感は、本編に入ると萎んでしまう。

    物語の展開に捻りがなく、描き方も表層的で観客(自分)の心は揺さぶられることはなかった。ファンタジーという謳い文句であるが、その作風も普通の劇のようで魅力を十分発揮していないようだ。

    ネタバレBOX

    梗概...「天使募集」のチラシを見て、そこにある受胎告知の仕事に応募する。「受胎告知」は天国の川を流れている魂をすくって、地上の女性に届ける。しかし届けようとした女性は難産で、その父親が「子を犠牲にしても、娘の命を救ってくれ」と懇願しているのを見て、その魂を連れ戻す。

    中世ヨーロッパの街を想起させるような舞台。それはレンガを積み上げた重厚感を醸し出す。
    街の中心にある教会傍でパンを売っている子(ベルヌ)は孤児たちにパンを分け与え慕われている。そんなベルヌは時折、聞こえるはずのない人々の苦しみの声が聞こえる。それを鎮めるのは父親が汲んでくる水。自分が父親の代わりに水を汲みに行こうとするが、その川の所在を教えてくれない。そして父親の言葉...教会へは行かないようにと。

    少しミステリアスなところもあるが、全体的にはお手軽な感じ。物語の設定の割りには深みが感じられないのが残念。演技としてはハツラツとしており若さ溢れて好感が持てるが、その体現すべき脚本・演出が物足りない。

    そう言えば、都市部にも下水道があるが、それは近くて遠い存在であろう。マンホールの下に広がる世界を知らない。しかし本によれば胎内を思わせるような...街が生きものであることを実感させられるという。何やらこの物語にある教会下に流れる川、受胎告知に繋がる胎内という神聖さ神秘さ。
    全体的な着想は面白いと思うが、それを十分表現仕切れていないように思う。観客の心を揺さぶるような...

    次回公演を期待しております。
  • 満足度★★★

    世界観を大切に・・・
    独特な世界観によるファンタジックな物語りは、なかなか魅力的であったが、
    場転変化の乏しさ、メリハリのない演技が“世界観”をスポイルしていると感じた。

    また、アドリブ的な“お遊び”は、この世界観にはそぐわず不要と思う。

    “回転磁石”の世界観を昇華させてほしい。

  • 満足度★★★

    アングラ天使
    天と地がところを変え、電子的アイデンティティが土に還るイメージが喚び起こしたものは、天使に白黒付けても神と科学は白黒付けるものではなく契り直すべきものとの告知だった。'遊び'の抗力から'緩急'の引力に重心が移ればファンタジックな次元に一層遊べる作品にちがいない。

  • 満足度★★★

    おもしろかった
    発想がよい。工夫した展開で、熱演で、よかった。

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