岸田國士 短編四作品上演 公演情報 岸田國士 短編四作品上演」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.5
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  • 満足度★★★

    鑑賞日2015/12/10 (木)

    大女優・岸田今日子さんのお父君、個性派俳優・岸田森さんのご親族、そして文学座の創設者でもある、脚本家・岸田國士(くにお)さんの戯曲、渋谷の街で観て来ました。
    (後はネタバレboxにて)

    ネタバレBOX

    ある男性を巡る、令嬢二人の品位を保った恋のさや当て
    「ヂアロオグ・プランタニエ」

    夜汽車に身を投げるつもりの、自殺志願者二人が鉢合わせ。互いの悲しみを言い募るうち、いつしか…
    「命を弄ぶ男ふたり」

    出勤支度で慌しい朝の時間だというのに、自分が見たという夢の話を延々と語る夫。
    そんな夫に呆れつつも、笑みを絶やさず、相手を務める細君であった…
    「ぶらんこ」

    月明かりの下、寄せては引く波の音だけが静かに響く海岸の砂浜。互いに思いを抱く若い男女はプライドだと思い込んでいる気持ちが邪魔をして、どうしても本心を打ち明けられず…
    「恋愛恐怖病」

    計4本の短編を休憩をはさんでの2時間強。簡素な小道具・セットに、一話を除いて遊びもない素の芝居。お気楽気分で観に来たんですが、役者さん達の真剣勝負の雰囲気に飲まれ、観終わった後、ツカレタ・憑かれた!夜の渋谷の街を歩きながら、アタマを現世に切り替えるのに、いささか難儀しました(苦笑)

    ド素人の分際で、個々の役者さんの演技に関して、述べるのもおこがましいのですが、年長者として、ひと言だけ。
    当時の若い女性が話す山の手コトバ。先だってご逝去された原節子さんを初め、久我美子さん、河内(こうち)桃子さんといったあたりの、1930~50年代の銀幕のスターたちの現代劇での話しぶり、邦画で確かめてみては如何でしょう?
  • 満足度★★★★

    繊細な時間
    こじんまりした空間。ヴィオラの生演奏。短い物語の中でそれぞれの時代と人物を繊細に描き出していく演出が印象に残った。
    『ぶらんこ』の、いかにも日常的な朝の風景を過ごす夫婦が夢の記憶を共有している雰囲気と、『恋愛恐怖病』に登場する女の自意識と恋慕にゆれる様子が印象に残った。

  • もっと鮮やかに。
    自身も去年岸田作品には関わらせてもらった故か、色々と細かく見ていた気がする。シンプルな芝居を目指しているように思えた。掛け合いや所作が楽しく見れたところ、音楽の導入で情景が鮮明さを増し、面白い空間ではあった。しかし妙に淡々とやりすぎな印象でした。音に感情がこもっている人や言葉と、そうでないような音。初日だったからか、もっと鮮やかに見えたのではないか。
    あとMCはもう少しゆっくり話した方が良いかな。ジュースとかのサービスは凄いなぁと思いました。オレンジジュースありがとうございます。

    ネタバレBOX

    特に命を弄ぶ男ふたりは、手紙を落としたり、やたら激しく動いたり怒鳴ったり。前列のお客さんは怖いと思う。好きな作品なので演出の仕方は少しがっかり。各作品ごとに差が目立った気がします。

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