これは…
ケラさんの作品の中では、何となく空虚な感じがしちゃったのは何ででしょう。いつも劇場を埋め尽くす空気感が薄かった記憶があります。ケラさんの大好きな音楽を全面に出し、オールスターキャストで、予算もかけて作った作品で劇場についたとたんTシャツを買うという期待感最高な作品だったのですが、何となくアレレ?みたいな記憶しか残っていません。いま見たら面白い!と言うのかもしれないけれど。
満足度★★★★★
POPなんだけどどこか寂しい
ユースケ・サンタマリア扮する主人公が、タイムスリップした婚約者を追って過去に行くのだが、婚約者とはなかなか会えずに、新しい出会いがあり・・。
という物語なのだが、演出家がテラリーノ・サンドロビッチなので、笑い満載のポップなミュージカルになっているので、全体としては楽しかった。
だけど、現代はいつも爆弾が落ちてくるのにおびえる不安定な政情で未来は不安ばかり、飛び込んだ過去はグループサウンズが流行るエネルギーあふれる東京で未来への夢と希望であふれている。
観ている私も、主人公はこのまま過去にいた方がいいのかも?などと、複雑な思いで後半は観ていた。ユースケ・サンタマリアの頼りなさげなキャラクターと、奥菜恵の勝ち気なキャラクターがとてもそれぞれに合っていて、よかった。