実演鑑賞

PARC 国際舞台芸術交流センター

スパイラルホール(東京都)

2015/12/22 (火) ~ 2015/12/23 (水) 公演終了

上演時間:

公式サイト: http://www.soundlivetokyo.com/2015/ja/early_shaker_spirituals.html

※正式な公演情報は公式サイトでご確認ください。
ニューヨーク最強の前衛劇団、聖歌のレコードを「上演」する異色作で初来日

テクノロジーを縦横に用いた重層的な演出、その情報量とスピード感で設立40年にして現代演劇の最先端を走るウースター・グループ。その作品の多くは、戯曲だけでなく映画、映像資料、個人史、他者のパフォーマンス、そしてレコー...

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公演詳細

期間 2015/12/22 (火) ~ 2015/12/23 (水)
劇場 スパイラルホール
出演 シンシア・ヘッドストロム、エリザベス・ルコンプト、フランシス・マクドーマンド、ビビ・ミラー、サジー・ローチ、マックス・バーンステイン、マシュー・ブラウン、モデスト・フラコ、・ヒメネス、ボビー・マクエレバー、ジェイミー・ポスキン、アンドリュー・シュナイダー
脚本
演出 ケイト・ヴァルク
料金(1枚あたり) 3,500円 ~ 4,000円
【発売日】
前売 3,500円/当日 4,000円
公式/劇場サイト

http://www.soundlivetokyo.com/2015/ja/early_shaker_spirituals.html

※正式な公演情報は公式サイトでご確認ください。
タイムテーブル 12月22日(火)19:30
12月23日(水・祝)16:00 19:00
説明 ニューヨーク最強の前衛劇団、聖歌のレコードを「上演」する異色作で初来日

テクノロジーを縦横に用いた重層的な演出、その情報量とスピード感で設立40年にして現代演劇の最先端を走るウースター・グループ。その作品の多くは、戯曲だけでなく映画、映像資料、個人史、他者のパフォーマンス、そしてレコードなどを素材に、精密なコピーと再解釈を通して作られています。『初期シェーカー聖歌』で素材になっているのは、1963年から76年にかけてメイン州のサバスデイレイクで録音された同名のレコード。ウースター・グループのディレクター、エリザベス・ルコンプトは、中古レコード店の「宗教」コーナーでLP『初期シェーカー聖歌』を見つけ、劇団員を引き連れてシェーカーのコミュニティを訪問し、同レコードのリードシンガー、シスター・ミルドレッド・バーカーと面会。以来レコードはウースター・グループの共有ライブラリーに35年置かれていました。

クエーカー(キリスト友会)から分離したシェーカー(キリスト再臨信徒連合会)は、神を男女の二重性において把握し、指導者マザー・アン・リーがキリストの女性としての出現、イエスが男性としての出現であると信じ、生殖行為こそが原罪であると考え、18世紀から禁欲主義と男女同権を実践。イギリスからアメリカに渡り、コミュニティを各地に形成し、成員を入信者獲得、孤児やホームレスの受け入れ、養子縁組などで増やしたこのセクトは、最盛期には6,000人を超える信者を擁しました。南北戦争では良心的兵役拒否の先駆となり、勤勉さと美学の高さでも知られ、とりわけ、機能的で洗練されたシェーカー家具はモダンデザインにも大きな影響を与えています。そして、作曲されるのではなく「授けられる」数々の聖歌は、単旋律で伴奏なしで歌われ、独特の集中力と美しさで教徒以外にも愛されてきました。

女優たちはイヤーモニターで、おそらく明瞭に、レコードの音を聴いている(『初期シェーカー聖歌』は、ウースター・グループとしてはローテクな作品だが、ノーテクではない。彼女らが着ている質素なシェーカー的衣服には、音響機材が取りつけられている)。オリジナルのレコードの音はかすかに、背後で聴こえている。繊細で不思議な聴覚的効果がそこから生まれる。ある種幻視的に、過去、あるいはこう言ってよければ永遠性が、現在に取り憑く。 [...] 出演者たちは自身が肉化する女性たちへの敬意以外の何も持っていない。しかしその再現行為には甘ったるい崇拝はない。そこにあるのは、アーティストたちと彼女らの先駆者たちの間の真の交感だ。
ベン・ブラントリー [1]

ウースター・グループの創立メンバーにして初めて演出を担当するケイト・ヴァルクは、この作品は史学的でも宗教的でも人類学的でもないと言います。ヴァルクをはじめ、この作品で初めて舞台に上がるルコンプト、『ファーゴ』でアカデミー主演女優賞を受賞したフランシス・マクドーマンド、ボーカルグループ「The Roches」のメンバーでもあるサジー・ローチ、ウースター・グループのプロデューサーでもあるシンシア・ヘッドストロム、振付家ビビ・ミラーという女性キャストが共有するのはシェーカーの簡素な美学的実践への関心であり、そのためか、この作品はウースター・グループの他の作品と比べれば重層的でも技術的に複雑でもありません。女性キャストは、歌い手のインタビューを含むレコードの内容を忠実に「上演」するための「媒介」に徹し、後半は男性キャストと共に、さまざまなソースを用いて再構成されたシェーカーのダンスを踊ります。セノグラフィより深いウースター・グループの本領、「模倣」としての演劇の力が最大限発揮された異色作をお見逃しなく。

[1] ニューヨーク・タイムズ、2014年5月29日
その他注意事項
スタッフ

[情報提供] 2015/10/09 20:49 by CoRich案内人

[最終更新] 2015/10/09 20:51 by CoRich案内人

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