満足度★★★★
味わい深い...
同級生の男女6人が共同生活している一軒家が舞台で、そこでの暮らしが坦々と描かれる。変化に乏しい内容かと思ったが、30歳前後の微妙に揺れる心情がしっかり伝わる秀作。
映画であればロング、アップなど画面処理で距離感なりを表現することが出来るが、芝居は舞台と客席の距離は一定で、観る範囲は同一になる。それでも映画にはない、役者の息遣い、客席からの笑い声など、場内一体となったライブ感が演じている人物の心の機微、各人の距離感を表現している。
そう、生活は坦々、心の動きは淡々であるが、それぞれが悩み迷っている姿は、その年齢の人の等身大を見事に映し出した。