満足度★★★★★
無題1559(15-248)
20:00の回(曇)
19:50会場着、19:54開場、20:13開演~21:11終演、~21:19トーク終了。
初日に続いて2回目、今夜は勅使川原さん、佐東さんお二人のダンス。
やはり暗転せず、下手から勅使川原さん。始まりはクラゲのように揺れながら、音楽にぴったり(まるで奏者のよう)あっています。途中で数度入れ替わり、微速から音速まで自在、キメのポーズがなかなかカッコいい。
客席には外国の方も多く盛況でした。
満足度★★★★
音楽、身体、自然を思考する舞踊家
10ヶ月振り・2度目のカラスアパラタス。「満2才」と言えばまだ始動したばかりと言えるが、この場を得た事で勅使河原三郎、佐藤利穂子とKARASダンサーズの「UPDATE」シリーズをこまめに公演する事が可能になり、観客にとっては半ば稽古過程を覗きに行く感覚でこの場所を訪れる事ができるようになった。でもって、年間100を超える上演なら、2年は遠い道のりに思える。もっとも毎日踊っているだろう二人にとっては、目の前に客がいるか居ないかの差に過ぎないかも知れないが。
踊りはマンボと、バッハ。喋ると初々しくて、御大の三歩後ろを歩いてそうな佐藤は、舞い出すと自立した一個の生命体で、動きのヴァリエーションでは敵わない勅使河原三郎がマンボのイントロから登場し、交互に踊る。最後はマンボを二人で踊った。
何度も書いたが踊りは同系の動きのヴァリエーションなので、つけられている変化に気づきにくく、また照明がかなり抑えられている事と、そのため手先(黒服からそこだけ白く出ている)の速い動きが線の残像となって眩惑する事から、睡魔との闘いも大変だ。 だが身体言語とでも言うべき「一連の動き」が伝えようとして来る文脈と、これ読み取ろうとする観客との水面下の対話は、いかにも高尚なコミュニケーションである。
終演後、儀式のようなカーテンコールを手際よくこなした後に10分程のお喋りがあった。そこで強調されていたこと・・「音楽」へのリスペクト。また、音楽がその中に擁している「自然」。身体も自然の一部であり、音楽との呼応がある。人工的なものの中でしか生きれなくなった人間にとっての自然、また舞踊の生まれる海としての音楽、それらを身体を通して見つめて行く歩みを続けて行く決意を「2才」になったアパラタスで二人は語っていた。
演劇と一線を画する抽象性の高い舞踊は、抽象であるままに思考し続ける身体の芸術だ。大衆受けして家が建つようなジャンルでもなく、何をやってもいいという制限の無さは、どう踊るのか、あるいはなぜこう踊るのか、についての自問を求めるのだろうか。その思考はきっと社会的存在としての身体への洞察にも至るだろう。 このストイックな思考の行方を、時々、見守りたい。
満足度★★★★★
無題1552(15-241)
20:00の回(曇)。
19:57開場、ぼんやりとした薄明かりながらいつもと違って、床面が見え、BGMも雰囲気が違います。20:06開演~21:11終演、21:17トーク終了。
今夜は、佐東さん、鰐川さんの組み合わせ。
当パン「2nd Anniversary 2015.8.」には2年目の年間活動記録、アップデイト、特別レクチャー、上映会、BOUNEN、他の会場では、シアターX(シュルツの作品)、シアターイースト(U18)など、ワークショップを除いてかなり通いました。
鰐川さんのフレッシュなダンスで始まり、佐東さんの大熱演へと続きましたが、いろいろな組み合わせを考えていらっしゃるようです。
今夜はどういう訳か、しばし佐東さんの足元を観ていたのですが、踵を着けずに舞うシーンが多いことに気がつきました。ダンスそのものにスピードがあり、腕の振りも早く大きいのに、よく安定していられるものだと思いました。
満足度★★★★★
-
本日の出演は佐東利穂子と鰐川枝里。常々若手もなるべく観てみたいと思っていたので、うれしい登用だった。本日は佐東利穂子の踊りが圧巻で、静かな動きの表現と、早いノリの素晴らしいこと。