超高速大回転ロミオ&ジュリエット 公演情報 超高速大回転ロミオ&ジュリエット」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.0
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  • 満足度★★★

    ラストに構造上の弱点あり
    あの有名作を5人の役者で85分ほどで演じるという一種の挑戦。
    各役者が複数の役を演じ同じ役を複数の役者が演じる「複数人複数役」とカジュアルな翻案を柱に本拠地である茨城ネタほか様々なくすぐりをちりばめて楽しいし、スケッチブックをフリップのように使うアイデアなどもイイ。
    ただ、タイトル通り超高速で進行してゆくだけにノーマルスピード(?)で演じられる原作通りのクライマックスが間延びしたように感じられてしまうのが構造上の弱点。
    いっそ大胆に失速感がない結末にしても良かったのではないか?

  • 満足度★★★

    確かに高速回転ではあったが...
    シェイクスピアの有名な戯曲「ロミオとジュリエット」をベースに、その物語を今日的にわかり易く観せた公演である。タイトルにある高速回転(上演時間90分)の名のとおり、役者陣は舞台を駆けずり回る。また面白さを増すためであろうか、場面転換(暗転なし)ごとに、次シーンの役柄を決めるクジ引きを行う。インプロの要素を取り入れ、その機転も回転として捉え笑いを誘う。しかし、この試みについて気になるところが...。

    ネタバレBOX

    目先が変わるので新鮮という良き面はあるが、演じるという顔つきから素(普段)に戻るという瞬間も散見された。pit北/区域というあまり広くない劇場に、顔なじみ(コアファン)が多く観にきているようで、その観客向けの素顔が出ていたと思う。

    上演前に舞台上(早着替えのため、衣装・小物具備)にほとんどの役者がおり、観客と談笑している。その客席作りは、通常の最前列(ベンチ)席と舞台の間の通路(幅30cm程度)に座布団を敷いて舞台縁に足をのせる。この劇場は地下2階に相当するところに舞台があるが、その上階(地下1階部分)でも演技をするため、客席最後列は見切りになる。通常の最前列と2列目の境をなくし、2列目の観客は前列席の客と客の間に足を入れる。あまり気持ちよくない。
    さて、有名な戯曲であるが、一応梗概は次のとおり。
    モンタギュー家のロミオは敵対するキャピュレット家のパーティでジュリエットに出会う。恋に落ちた2人は密かに結婚するが、ロミオは街でのいさかいでジュリエットの従兄弟のティボルトを殺し、追放の命を受ける。親同士が決めた結婚に苦悩するジュリエットは仮死の秘薬を口にし...。
    その主筋に小説「走れメロス」、アニメ「風の谷のナウシカ」「もののけ姫」などのジブリ作品を取り込み面白く観せている。


    全体としては、有名戯曲をテンポよく今風にアレンジして面白いが、一見客としては馴染めない雰囲気があった。

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