パンク?
基本、日替わりゲストのある芝居は苦手です。なんで日替わりで出演するのか納得したことがありません。たいていそこまでの空気をぶちこわしてしまうのがオチだからです。それでもコメディなら笑ってごまかすことができますが、今回はそうではないので本当に「なんで?」と思いました。眠くなるのをこらえて最後まで見ましたが、月子さんが三人いなければいけない理由も、全員おそろいの衣装である訳もとうとう分からないままでした。今回は残念でしたので次回また東京で公演する時にはおもしろいものをもってきていただけることを期待します。
満足度★★★
寄木細工のような…
初見の劇団である。そして東京公演は2年振りという。その物語は、ペールを取るようにして次第に真が見えてくる。
本公演は、多重構成、複数視点で描いているため、その錯綜するような展開に戸惑う。それは寄木細工のように次第に鮮やかな模様が出来上がるが、その過程において観客の心を繋ぎ止めておくことが出来るか。ラスト近くになって物語の輪郭が観えてくる。ラストは、それまで抽象的で浮揚感ばかりであったものが、しっかり立脚できる場所にいる。
少女の記憶...その形無いものに触ろう、観よう、聞こうとする愚行。その行為を嘲るように別の記憶が...本来一人称である私が、3人の私という視点から観察しつつ、時に自分に話しかけてくる。