満足度★★★★
小栗旬さんが良かった
約1時間40分。米国の抽象画家マーク・ロスコ(田中哲司)とその助手(小栗旬)の二人芝居。有名画家の名が出る度にパッと絵画のイメージが広がり、ワンシチュエーションの舞台なのに色々旅した気分。小栗旬さんが凄く良かった。
満足度★★★
セリフ劇としては致命傷
ひょっとしたら、難解な芝居ではないのかもしれません。
台詞がきちんと聞こえてさえいれば…。
むしろ、単純明快な、人間関係を描いた芝居なのかもしれません。
台詞が、聞き取れてさえいれば…。
語られる、様々な人物について、知識がなくても、たぶん、語られるセリフが耳に届けば、それほど、理解不能な芝居ではないと思えました。
小栗さんの舞台は、たぶんほとんどを観劇しています。
初舞台から、ずっと拝見しているので、舞台俳優としての進化を目の当たりにして、いたく感激もしました。
でも、残念ながら、彼が、自身の過去を語るシーンで、その呟くような台詞が、全くと言っていいほど、聞き取れないのです。
舞台役者としての経験豊富な田中さんでさえ、時々、聞き取れない語りをされていました。
これは、役者側の責任と言うよりは、演出側の不備だと感じます。
お二人が、せっかく、濃密な芝居を展開しているのに、会話劇としての、この実情には、致命傷的な欠陥を感じて、大変残念でした。
満足度★★★
中日を過ぎての観劇
映画「スカイフォール」や「ラストサムライ」等を書いたジョン・ローガンの戯曲。
アメリカ戯曲の文化背景はわかっているようで薄い知識しかもっていないので、ここで「ユダヤ人」「移民」等のセリフが出てくるとそこで話を理解するのに時間がかかる。戯曲の中にその手のセリフがなくても、多少の説明も入れて欲しいが、そうすると変更したと思われて上演規定に触れちゃうのかな?
キャンパスへ一気呵成に描く迫力は見てる側も体力がいる。
名声を得た画家にしてはなんだか若すぎるような‥なんというか巨匠オーラがまだ薄めに見え、あと10歳ぐらい老け込んだ体つきにしてもらえたら印象も違っていたかもしれない。
舞台上を照らす灯りの加減が、宗教的な明るさにも似て、漠然と宗教的芸術の高揚感を見ているような味わいある舞台だった。
約95分。