ラジオスターの掟 公演情報 ラジオスターの掟」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.0
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  • 満足度★★★

    若いねぇ
    楽しく観ることはできました。良い意味でも,悪い意味でも,若い芝居だったと思います。主張が熱いねと思う傍ら,この対処は現実社会ではあり得ないという部分もあり(多く?),そんなに世代的には離れていない筈なのに,共感には至りませんでした。でも,彼ら彼女らの現在の思いは感じることはできたと思っています。

  • 満足度★★★★

    ラジオスタジオ
    スタッフの対応が瑞々しい感性を感じさせて頗る感じの良いものであった。若い作家の作品で出演者、スタッフも皆若い。従って小さなアラはある。然し、それらを充分凌駕してなお余りある真摯な問い掛けと葛藤に、大きな可能性を感じさせる。このシナリオに体当たりでぶつかり、役作りしている溌剌とした演技には、大変好感を持った。(追記後送)

    ネタバレBOX


     舞台は、あるラジオ局のスタジオである。聴取率リサーチ期間という時期で、各局とも、様々な企画を持ち寄り聴取率アップに努めている。この局では、気儘なことで大変有名な大物プッツン女優、服部 雅子(音から類推)をゲストに迎え、明日の本番に向けて最終調整が行われていた。リスナーには既に告知済み。プロデューサーにも最高聴取率が取れそうだと報告した。
    ところが、本番を明日に控えた今日になって、服部のマネージャーからキャンセルの知らせが入った。番組を今更中止する訳にはゆかない。心配していたこととはいえ、悪い予感が的中してしまったディレクターの浜崎 麻由美は、早速、AD達を集め、緊急会議を招集した。そこで出された提案は、服部のものまねが上手なアイドルを代替させるという案であった。アイドルの名は、ピン子。ところが、翌日スタジオ入りしたピン子は、TV番組でヒットした服部の決め台詞「問題無いわ」の科白だけが似ているのであり、他は一切似せることができない。仕方なく、花粉症だということにして、TVと異なり画像が出ないのを良いことに、演技で乗り切ろうとした。進行上、そんなに大きな変更は無いと考えて麻由美は、シナリオ通りに進めるつもりであったが、スピーカーの水の準備や、番組で用いるゲスト一押しの曲の入ったCDなどの準備を、進行・リサーチ役等を務めていた、ADの春菜が、自分が多忙であるのを良いことにピン子に頼んだから大変!! 手違いが起こって水の代わりに日本酒がスピーカーに渡され、更にもう一人のADの根木間に頼まれた一押しCDをもって来たピン子に、そのCDを「折っちゃって」と言いつけたものだから、代替の無い服部推薦の演歌が入ったCDはおじゃん!! 番組進行はめちゃめちゃになりそうになった。適当にCMなどを挟んで誤魔化してきたものの、対応不可能は、目前である。何故なら、メインパーソナリティーを務める女優のサエコは、アドリブが全く利かないからであり、一押しCDは無いからである。仕方なく、一押しCDコーナーでは、ピン子のCDを流す事にし、サエコの為には、根木間が、番組の進行より早くシナリオを書き変えてゆくことになった。が、ドタバタする中で進行とシナリオの順序がずれてしまったり、その結果放送内容に齟齬が生じたりで大騒ぎ。(この様子は、ネットで聴取者の反応を伺っている春菜による報告から、観客にはリアルタイムで聴取者に対応するスタジオの模様が直に伝わる訳だ。)このスタジオ事情は、時折、漏れる矛盾した言葉などを通して聴取者にも伝わり、ネット上では、聴取者同士のバトルが繰り広げられている。
    ところで、スタジオには、不審な荷物が届いていた。スタッフは、怪訝に思い乍らも、忙しさにかまけて誰も内容を確認していない。CMの無限連鎖で時間を持たせながら、番組立て直しを図るスタッフ達のどたばたの最中、水の代わりに酒を飲んで酔っ払ったピン子を介抱すると表へ連れ出したピン子のマネージャー花巻だったが、暫くしてピン子だけがスタジオに戻って来た。そして酔っぱらった勢いで聴取者から掛かって来た電話を受けてしまう。その電話は、スタジオを爆破するという脅迫電話であった。皆が助かる条件は、番組の秘密を暴露することであった。実は、この局の看板人気番組“ヒルナノデス”には、秘密があったのだ。その秘密とは、聴取者からの電話迄、総てシナリオに書かれている完全な作り物だということであった。原因は、サエコには全然アドリブが利かないことであった。無理をすると失神してしまうのである。その為ディレクターの麻由美が完全創作路線を通して来たのであった。
  • 満足度★★★★★

    良かった
    80分弱だったと思いますが、サプライズありの中身の濃い素敵なストーリーになっていました。

    ネタバレBOX

    ディレクターの発する聴取率が聴視率に聞こえ、この劇団はラジオのことが分かっているのかなと心配になり、有名女優の物まね上手の地下アイドルが本人役として登場した際は、例えその場を凌いだとしても事実が発覚すればおじゃんというか、ラジオ局存亡の危機にまで発展する恐れがあるのに良くやるわ、ありえないと思い、この劇団、常識が分かってないんじゃないかと思い、しばらくは全く入り込めませんでしたが、ADが聴取率とはっきり聞こえる演技をしたことと、気まぐれ有名女優がドタキャンによって迷惑をかけたことを自ら認め代役を立ててもいいと許可していたことが分かって、ようやく納得してお芝居に入り込むことができました。

    もう少し早く、代役が成立していることを知らせてほしかったと思います。

    その後は、シナリオ通りにしかできないメインキャスターの過去のエピソードが明かされ今後に繋がり、爆弾事件も実際に放送された部分からは犯罪性が見い出せなくて無事収まり、温かいコメディとして成立する素敵なストーリーになりました。

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