満足度★★★
思い出し投稿☆希少な恐怖演劇
客席の傾斜をキャンパスにありそな緩い段々に見立て、ステージに客席を組んだ。奥(上段)の両側と、下手前側の三箇所から出入りできる。広いキャンパスのセミ・パブリック空間が、序盤、大学の「らしい」現代口語劇を展開させるにふさわしい雰囲気を出していた。
一転、ミステリードラマに突入し、非日常な状況が起きてくると、「現代口語」を得意とするだろう学生俳優の「非日常でなさ」がたどたどしく印象づけられる事になった。が、それも含め、人が一人また一人消えて行く事態にかなり遅く対応するドラマとしてののんびりさ加減も含め、脱力系、などとレッテルを貼るつもりはないが、そこはかとない可笑しみが漂い、悪くない。
「自然体」演技の仕上がり具合は、高いレベルだったと思う。
ザムザニアン
劇場入り口を入ると、場内はいつもと違うレイアウト。座席の方が階段状の舞台になっており、舞台側に座席が作られている。階段にはゴジラや恐竜のフィギュアが段ごとにひとつずつ並べられて、どんな風に使われるのだろうと期待が高まりましたが、開演間際にゴジラにもフィギュアにも愛のかけらもなさそうな扱いで籠に放り込まれて片付けられてしまいました。なんだったんでしょ?
ある大学の構内。あちらこちらで学生同士やら、サークル仲間、恋人同士やらの会話が繰り広げられ、最近同級生やサークル仲間が消えていると言う話から、ある学部の研究が怪しいと言うことになってそれを探ろうとした学生がまた消えてしまうというサスペンスじみた話でなかなか面白かったです。しかし、最後の方になっていきなり女子学生が解説すると言うのはいかがなもんでしょ。もっと普通に話を進めてほしかったし、結局ほかの学生が消えた理由はわからなかったし、ザムザニアンの正体も疑問なままでした。
終演後、ダラダラのアフタートークでしたが面白い話も聞けました(笑)。