裸電球に一番近い夏 公演情報 裸電球に一番近い夏」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.5
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  • 満足度★★★★★

    輝きの一部
    原石である高校生たち。これからどのように磨かれていくのでしょうか?とても素直に演じていた様に思えます。お肌つるつるだったし。客席がひとつとなり心からの温かい拍手の嵐は忘れられない事でしょう。 社会に対し「これでいいのか?」と問いか続けている青年劇場ならではの面白い企画でした。物語自体は最初のあのシーンで最後はあーなるだろうな、、、と結果は見えているのですが、やっぱこうきたか!!で涙が。。。 今更ながら子どもが大人を演じる事ってどうなのかなと考えたりもしました。しかしこの作品を高校生が書こうと思い、演劇として作品にしたということは、きっと顧問の先生が素敵な方なのですよね。作家の古川さんの繭玉を見た気がしました。

  • 満足度★★★★

    サザンシアターで高校生が気張ったってよ
    劇団チョコ・古川健が高校時代に書いた戯曲を「軽い手直し」程度で提供し、藤井ごうの演出で実現した、高校生だけの舞台。青年劇場40周年の企画というから、今回一度きりの公演になるのだろう。9〜10日各1計2ステージ。出演者は全員都内高校生で「補強」は一切なし。大半が大人(年齢幅もある)の役で、男子が3名と少ないため男役の一部(それも重要な役)を女子が演じ、しかもサザンシアターの広い舞台という厳しい条件で、拙さが気にならなかったと言えば偽証になる。だが終幕には温かい拍手が会場を包み込んだ。
    戦争末期の移動演劇隊の話を、若い彼らが演じたという、世代間交流の風景にも見えたが、古川氏の「若さ」(拙さと瑞々しさ)溢れる脚本の真剣な筆遣いが、演じた高校生たちの立ち姿と重なり合って胸が熱くなる。
    高校生を「使う」なら、今時の風俗(言葉使いや流行など)を挿入し、笑いと活力を誘発する演者の「自然体」という武器を使うのが常套だと思う。が、そんなものを到底受け付けない戦争末期の話である(脚本に笑いが仕込まれていない訳ではないが、「素」になる笑いでなく脳天気キャラを発揮して周囲を笑わせる場面なので演技力を要する・・こういう場面は高校生の力量というものを如実に知らしめる)。
    脚本は本当に高校時に書いたのか?と驚く代物。史実を取り上げて書くスタイルが現在のチョコレートと通じるが、史実を押さえつつ最後に予期せぬ展開が用意される。展開のさせ方(台詞の置き方)の拙さを(本人談の通り)感じさせるものの、それを上回る熱い思いが言葉の端々から伝わって来る、そういう台詞だ。
    いずれにしてもこの企画のお陰で、貴重な「復刻」公演を目にすることが出来た。企画者と出演者、関係者皆皆様に、感謝。

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