満足度★★★
すっきりしない・・・
オスカー・ワイルドの生涯をミュージカルにすること自体が無理なのではないでしょうか?主人公に共感できないまま終わってしまいました。
出演者が次々といろいろな人物を演じていくという演出は凝っていましたし面白いとは思いましたが、変化の早さについていけない人もいるかもしれません。演者さんたちはよくやっていましたが、3時間(休憩含む)の中に納めるには盛りだくさん過ぎて、内容をもっとどこかにスポットを当ててドラマチックに仕上げた方がわかりやすかったかもと思いました。オスカーの生涯がただの羅列に終わってしまった感があります。トイレで難しくて1回じゃわからないと話している浦井君ファンがいました。私も同感ですが、かなり重たいのでもう1階観る元気はちょっと・・・。
満足度★★★
2回目でした
前日に観た時より、色々なことが響いてきました。
舞台の雰囲気もキャストも美しく切なく…。
出来るなら上演時間はもう少し短く!
せっかくの作品であって、多くの人に集中力を保ち
舞台を観てもらうのに、休憩15分はさんで3時間は
かなり厳しい条件です。
満足度★★
二匹目のドジョウ
同カンパニーの前作「アルジャーノンに花束を」は、
本当に素晴らしい出来栄えで、メジャーな話でベタな内容であるにも
かかわらず、涙・涙の感動作で、色々な人に薦めた傑作でした。
その2匹目のドジョウを狙った、この作品・・・残念ながら柳の下に
二匹目のドジョウはいませんでした。
典型的な続編な印象です。
いやに凝った構成、楽曲、台詞回し、アートな感じを狙う作品と
なっておりますが、
作り手の自己満足に終わり、熱意や努力は伝わりますが、
カラ回りです。
オスカーワイルドの生涯や、彼の作品への造詣が深い方には
見ごたえがある作品なのかもしれませんが、
上っ面程度しか僕は知らないので、
時代背景も含め、熟語や造語で綴られた台詞で進む話では
正直しんどい。
しかも上演時間は15分の休憩を挟む、3時間・・・。
それでも2幕には、そんな雰囲気にも慣れ、
多少は作品に見ごたえも出てきますが
結局クライマックスのカタルシスも感じられず
消化不良なエンディング。
役者が舞台で頭を下げるから「あ、終わりなんだ」って
気付きますが、きっちりとしたエンディングは感じられません。
それも、一つの「アート」なんでしょうか。
主役の浦井君は、顔も整っているし、体つきも立派、
表情もまずまず豊か、歌も戦隊レンジャー上がりにしてはお上手、
ミュージカルの出演も豊富、
なのに、半分しか埋まっていない客席が
物語るよう、どうも魅力がない。
きっと真面目なんだろうなぁ誠実なんだろうなぁ善人なんだろうなぁという
雰囲気は伝わってきます。
でも魅力がある人って、やっぱりワルというか不良というか、陰の部分、
個性がある人なんだろうなぁ。
万人ウケするってことは、味が薄いってことなんでしょう。
平凡な味のラーメンには、お金払いたくないもんなぁ。
熱演はしているんだけど、
どうも感情が伝わってこない。
「アルジャーノン~」で「かしこく~なりたい~」って歌っていた姿は
本当、真に迫ってきていたのになぁ。
池田さん、戸田恵子を狙っているんだろうかっていう位、
声も芝居も仕草もそっくり。
彼女、こんなんだったかなぁって違和感。
わざと戸田恵子のポジションを狙うかのように、
型にはまった芝居をしており、魅力薄。
宮川浩、戸井、両氏は、すっかり脇を固める
ベテラン扱いですね。
安定はしていますが、それ以上でもそれ以下でもなく、
話の芯を押さえるほどの魅力はなく。
これは、脚本と演出のせいでしょう。
大好きな「マンマミーア」のアンサンブルで何度も顔を見ていた
良知って男の子が出ていました。
「こんな声をしているんだなぁ」って初めて知りました。
四季の頃とは髪型も違い印象も変わっていましたが、
なかなか清潔感ある歌も踊りも演技も平均値以上な若手。
今後が期待できましょう。
博品館のサイズに合わせた作り方をしていて、
舞台装置や照明は、よく出来ています。
脚本がいけないのか、浦井君(企画)がいけないのか、
演出がいけないのか、退屈な作品に堕ちてしまっているのは実感。
カンパニー自体は悪くないと思いますから、
見直しをかけて、また良い作品を作り出して欲しい。