満足度★★★
イイところと好みでないところが混在
ジョバンニとカムパネルラを固定、あとの役は4人が演じ分けるスタイル。
往年の惑星ピスタチオを想起させる演技なども取り入れ、シンプルな装置で演ずるのはむしろ的確?
車窓を模した装置を使って見せる鳥取りのシーンや電飾、折紙の使い方など、なかなかに巧み。
その一方で上演時間の9割くらい音楽を流しているのは興醒め。
しかもバックグラウンドとしては大きめの音量なので、役者がそれに負けまいと声を張り上げることになる。
冒頭場面(音楽は流れていない)で会場サイズに不似合いな発声をするな、と感じたのはその影響ではないか?
ということで、イイところと好みでないところが混在していたワケだが、次も(題材不問で)観に行ってみようかと思っている。
満足度★★★★★
宮沢賢治を真正面から演じた好演!
宮沢賢治の代表作とも言える『銀河鉄道の夜』を、直球勝負で演じた好演でした。
私はもともと宮沢賢治の作品が好きだったので、どんな演出になるのかと楽しみにしていましたが、原作を一切変えることなく、宮沢賢治の世界を大切に演出していて、大満足でした。
作品の冒頭から漂う死の影や、天上へ旅立つときの神のオーラ、…舞台が始まってからはあっという間の銀河の旅でしたが、宮沢賢治が青春をかけた愛がオーバーラップして、後半は涙が止まりませんでした。
機会があったら再演して欲しいと思うような舞台でした。
次回作も楽しみにしています!