満足度★★★★★
無題1357(15-005)
20:00の回(晴)。19:57開場、20:16開演~21:10終演、21:23トーク終了。
勅使川原さん、佐東さん、川村さんの3人。
以前(天才的な時代/2014/11)、シュルツの本を借りましたが、「春」は長い作品で情景を浮かび上がらせそうにもなかったので未読。短いセンテンスからつかもうとする情景は次のセンテンスではかき消され、どんどん消えては生じるような感じを受けます。
抑えたトーンの朗読は、灰色の空気を通して聴こえるようで、春は永遠に過ぎ去ってしまったのではないかと思ってしまうほど。
動かない春...白い衣装は雪のよう、やがて訪れるだろう、じっとそのときを待つ春。後方に佇む時計仕掛けみたいな人形は命ではない命により動くものの、春に期待する自由、解放には届かない存在。
照明と立ち位置の変化、自然の音、春を待ち続ける様子を描写しているのではないかと思えます。